マオリのハカの意味やハンギなど、歴史や文化に触れるNZ観光
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最終更新日:2018/02/13
NZ(New Zealand), 旅行(Travelling)
NZと言えば何を想像しますか?
ヒツジ、マオリ、ラグビーのオールブラックスなんかが思い浮かびますね。
もっと身近なところで言うと,原宿にある「クッキータイム」というお店は,ニュージーランドからやってきたクッキー専門店。英語で注文するとクッキー1枚サービスしてくれるお店ですね。
他にも,我々の口に入る輸入キウイフルーツのほとんどはニュージーランド産で,輸入量全体の97%がこの国からやってきています。NZは我々にとって,非常に身近な国の一つであるのです。
マオリには豊かな文化があります。勇壮な踊り「ハカ」、マオリ式あいさつ「ポフィリ」や伝統料理「ハンギ」など、NZを訪れたらぜひ体験しましょう。
1.マオリとは
イギリス人がニュージーランドに入植する以前から先住していた人々のことを「マオリ」と呼びます。彼らは、1000年以上前に、ポリネシアのハワイキ島から舟でやってきました。ハワイキは伝説の島です。
マオリはたくさんの文化を持つ部族です。その中でも最も日本人に身近なものはおそらく、伝統舞踊である「ハカ」であると思われます。
(1)儀式である舞踊 それがハカ
え?ハカ?知らないわ、という方。
1991年頃、とあるCMがありました。それは、高田純次さんが出演されているもので、「がんばって がんばって し~ごと!がんばって がんばって あ~そび!」とひじやひざをたたいたり、腕を振りながら叫ぶものです。
あ!あれね!と思い出しましたか?これは、マオリのハカをアレンジしたものです。
本物のハカはかなりの迫力です。ハカは、マオリ族の戦士が、戦いの前に相手を威嚇するものだったのですから、当然のことですね。
現在のハカは、歓迎、相手への敬意や感謝を表現するものとして踊られています。
日本に居ながらにしてテレビで見た、という方は、おそらくラグビーの試合中継であると思われます。
ニュージーランドはラグビー強豪国です。
ラグビーのニュージーランド代表を「オールブラックス」と言います。彼らは、試合の前にこのハカを披露します。試合も戦いなのでしょう。気迫は半端ないです。すごいです。
ちなみに、このハカはリード者とコーラス者がいます。リード者は、マオリ族の血をひく者とされています。
さて、なぜこのハカが日本のCMに登場したのか、というと、ハカの最初の部分が日本語の「がんばって がんばって」に聞こえるからです。
実際は「カマテ カマテ」と言っているのですが、確かに「がんばって」と聞こえます。これをユニークに取り入れたのです。
ちなみにこのハカ、伝統舞踊とされていますが、日本語で「舞踊」というとなんとなく優雅に、おしとやかに踊るもの、というイメージが付きまといます。漢字がそうだからかもしれません。舞うようにやわらかく、という感覚です。
が、しかし、ハカは見ていると力が入り、キュッと身が引き締まる思いがします。眼力もすごいですし、動きもダイナミック。演武、という言葉の方がイメージが近いような気がします。
(2)日本人にはちょっと恥ずかしい?あいさつの方法
日本人は、挨拶をするときにお辞儀をします。頭を下げます。西洋人であれば握手が一般的でしょう。
マオリの挨拶は、お辞儀でも握手でもありません。自分の鼻と相手の鼻をくっつけるのです。
最初はかなりびっくりするでしょう。キスをするのと同じくらいの距離に自分の顔を相手に近づけるのです。
なぜ鼻なのか。これにもれっきとしたいわれがあります。
マオリ族にとって鼻は神聖な部分とされています。神様は、鼻から命の息吹を吹き込むとされているのです。ですから、お互いの鼻と鼻をくっつけることによって、友好を確かめているという解釈ができるのです。
鼻の先の両側を片方ずつ、「チョン、チョン」とつけます。
この鼻を使った挨拶は、マオリ語でホンギと呼ばれます。ニュージーランドでマオリの文化が体験できる場所に行くと、この挨拶が行われます。
本来は、鼻を合わせるだけではなく、一連の流れがあります。
これは、「ポフィリ」と呼ばれます。
マオリの土地に見知らぬ者(我々)が来たとします。マオリ族は、相手(我々)が敵なのか、味方なのか、戦いを挑みに来たのか、友好を示しに来たのかが分からないので、様子を確かめ始めます。
少しずつ近づいてきて、体全体、表情も含めて威嚇をします。そして、我々の前に小さなものを置きます。それは、葉っぱや彫刻、枝などです。
マオリは知っています。これを相手が手にすれば、友好を示しに来た者たちだという事を。
我々の代表者がそれを拾い上げると、マオリとの友好が始まり、そして鼻挨拶をします。
それから伝統料理をみんなで頂きます。
威嚇→物を拾い上げて友好を示す→鼻であいさつ→食事、という流れです。
本来のものは途中でそれぞれの部族の挨拶があったり、などがあるのですが、おおまかな内容はこのような感じです。
(3)マオリの伝統料理「ハンギ」
マオリの伝統料理は、「ハンギ」と呼ばれます。
ニュージーランドには、火山や地熱地帯があります。この熱を利用し、食材を蒸す調理法で頂くのがハンギです。
じっくりと野菜や鶏やラムなどのお肉を蒸してできあがったハンギの味は格別です。鼻の挨拶はちょっと恥ずかしいかもしれませんが、あとにはこのおいしい料理がまっていますので、ニュージーランドに行ったらぜひとも体験してください。
2.マオリとニュージーランド
ニュージーランドという国名は、日本では一般的です。学校の社会や地理でも習いましたし、ラグビー中継があるときは「ニュージーランドからオールブラックスがやってきました!」などとこの国名が使われています。
しかし、ニュージーランドにはもう一つ、正式な国名があります。
それが「アオテアロア」。
マオリ語で「白く長い雲がたなびく地」という意味です。とても美しいですね。
実際にニュージーランドに行ってみると、空がとても美しく、この言葉の通りだと実感します。遠い太古の時代からこの土地には美しい自然があることが、マオリ語の国名からも分かります。
ちなみに、ニュージーランドには、マオリの部族国旗というものもきちんと存在しています。
すこしマオリの歴史を見てみましょう。
今でこそ、ニュージーランドの公用語は英語とマオリ語、となっていますが、こうなるまでには様々な歴史的事象がありました。
ニュージーランドの先住民族は前述のとおりマオリ族ですが、イギリスからの入植者がきて、ここが植民地となりました。
そして1840年2月6日にニュージーランドの北島にあるワイタンギという土地でワイタンギ条約が締結されました。これは、先住民族マオリと入植者であるイギリス人(白人と一般的には言われます)は平等で仲良くやっていきましょう、というものでした。
しかし、条約が締結されたからすべてが丸く収まった、という事にはなりませんでした。
英語をマオリ語に直すと、どうしてもマオリ語にはない語彙が出てきてしまう。そのようなことで相互理解のすれ違いが起きてしまい、マオリ族とイギリス王権の間で反乱も起きました。
それからまた長い時間が経ち、公用語はマオリ語と英語、マオリ族もそうでないものも仲良くやっていきましょう、ということになったのです。
ニュージーランドを旅してみると、たくさんのマオリ語に触れることができます。
基本的には、ローマ字読みをすれば、似たような音になります。音は、母音のみ、もしくは子音と母音の組み合わせになるので、日本人には発音しやすい言語であるでしょう。
ちなみに、アオテアロアは「Aotearoa」と書きます。ローマ字読みで合いますね。このアオテアロアは、ワッペンやTシャツなどにもよく使われていますので、たくさん目にするマオリ語の一つだと思います。
マオリ語をもう一つ!「Kia ora」
こちらは、「キアオラ」と発音します。「こんにちは」や「ありがとう」を意味します。
現地に着いたらたくさん聞くでしょう。恥ずかしがらずにこちらもどんどん使ってみましょう。ぐっと距離が近づきますよ。
3.まとめ
あとはもう現地ニュージーランドに行き、マオリ族の文化に触れられる体験をするのみ!ハカも鼻挨拶も、もうなんでも来い!
ちなみに、マオリの文化体験はニュージーランドのいろいろなところでできますので、滞在したい都市を決めたらぜひとも一回は足を運んでみてください。場所によっては、一緒にステージに立てることも。せっかく行ったのですから、一緒にハカを踊ってください。
最後は目を見開いて、舌をべ~!っと出すこともお忘れなく!
併せてこちらもどうぞ
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・ウェリントン ニュージーランドの観光 押さえておきたい見学ツアーなど
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