槍ヶ岳の登山ルート6つ 初心者でも楽しめる上高地自然探勝路~上級者の縦走までをご紹介

公開日: : 最終更新日:2018/03/20 アウトドア(Outdoor), スポーツ(Sports), 旅行(Travelling), 登山(Climbing)

上高地の奥にそびえる槍ヶ岳。
標高3,180m、日本で5番目に高い山です。
天を突くように佇むその姿は、国内登山家の憧れでしょう。

最後の急こう配は多少腕力が必要となりますが、それ以外は初心者でも頂上を目指せるので、毎年多くの人がその頂を目指しています。

初心者でもアタックしやすいコース、また、健脚な人向けのコースをいくつかご紹介します。

各コースの地図上のルートは、次にご紹介する地図をご参照ください。

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1.槍ヶ岳の主要ポイントと各コースのルート地図

槍ヶ岳の主要ポイントと、今回ご紹介するコースの地図を作成しました。

各コースを参照したい場合は、地図の左上の四角いボタンを押してから、各コースの名前の付いたレイヤーボタンを押してください。

スマートフォンの場合は、一度地図をクリックして、別ウィンドウで全画面表示を立ち上げてから、画面下のタイトル表示「○○の主要ポイント(morigasuki.net)」部分の白枠を押せば、各コースを選ぶことが出来ます。

パソコンでの別ウィンドウでの全画面表示は、地図の右上の四角いボタンを押してください。

地図上に書かれた各コースのルートは、手書きで作成しており、正確に記していますが、微妙にずれていることもありますので、大体の目安とお考えください。

 槍ヶ岳の主要ポイント。各コースはレイヤーを選択すると見られます。

この地図をグーグルマップ上に表示させて、登山中に現在位置を確認することもできます。
PCやスマホで使う場合の詳しい設定方法を書きましたので、ご覧ください。

2.各コースの紹介

コース1.軽くハイキング 上高地の景勝地を周る自然探勝路 (所要 2H20M)

梓川にかかる河童橋~明神橋間を一周ぐるっとまわりながら、これぞ上高地というスポットを見て回るコースです。

ルートは以下の通りです。

河童橋~(50M)~明神館~(15M)~嘉門次小屋~(5M)~明神池~(50M)~岳沢湿原・岳沢登山口~(20M)~河童橋 (所要 2H20M)

個人の観光客や、バスツアーなどで上高地に来られる方の多くが、この自然探勝路を一周されます。子供と一緒に歩くこともできるコースです。

特に岳沢湿原を通るところがクライマックスです。
ゆったりと、網の目のように流れる湿原の川を見ながら、神秘的な森の中を歩きます。
ここに来られただけで満足できるでしょう。

コースのほとんどは平坦ですが、嘉門次小屋近辺は、少し傾斜があり、また川沿いの狭い道を通ります。
ですが、湿った道でも木道があり、歩くのに困りません。また、殆どの場所が森の中を通るため、強い日差しに困ることもありません。

ところどころで河原に降りて休憩することもできます。

上高地の醍醐味を味わってみてください。

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コース2.初心者おすすめ 槍沢コース (所要 2泊3日)

上高地からアクセスできるこのコースは、2泊3日の余裕のある日程を立てれば楽に登る事が出来、テント場なども数多くある為オススメのコースです。登山者が多く、人気のコースでもあります。

上高地~殺生ヒュッテ(泊)~槍ヶ岳~槍沢ロッジ(泊)~上高地という行程です。
健脚の場合、三日目の行程を二日目に詰め込む登山者もいます。

ルートは以下の通りです。


(一日目)
上高地河童橋~(1H)~徳本口~(1H)~徳沢~(1H20M)~横尾山荘~(1H30M)~槍沢ロッジ~(1H30M)~槍沢大曲り~(3H20M)~殺生ヒュッテ (計9H40M)

(二日目)
殺生ヒュッテ~(40M)~槍ヶ岳山荘~(30M)~槍ヶ岳山頂~(30M)~槍ヶ岳山荘~(30M)~殺生ヒュッテ~(3H)~槍沢大曲り~(1H20M)~槍沢ロッジ (計6H30M)

(三日目)
槍沢ロッジ~(1H)~横尾山荘~(1H)~徳沢~(1H)~徳本口~(1H)~上高地河童橋 (計4H)

一日目

上高地バスターミナルで、登山届を出して出発し、明神館、徳沢園と観光客の多いエリアを越えていきます。日程に余裕があるのであれば、行きもしくは帰りにロッジ「徳沢園」でテント泊もしくは小屋泊をすると体力の消耗が防げます。

横尾までの各キャンプ地には水場が豊富にありますが、槍沢ロッジの水場は少し遠いので、横尾までに水をしっかりと蓄えておきたいですね。 ここまでが大体3時間程度です。

横尾山荘からは少し急な登りが続き、槍沢ロッジまでが大体1時間半位掛かります。 横を清らかな川が流れ、途中からは天気が良ければ槍ヶ岳を見る事も出来ますが、先はまだまだ。

槍沢ロッジは、テント場が少し離れている他、水場も少し不便である事から、登りの行程での利用はあまりお勧めしません。ロッジ泊であっても槍ヶ岳には遠いので、帰りの利用が良いでしょう。

槍沢ロッジを過ぎれば、殺生ヒュッテまではかなり急な階段状の登りが続いて行きます。標高が高くなればなるほど勾配も増して行きます。

天狗原を越えると殺生ヒュッテが見えます。大体の登山者はこの殺生ヒュッテか槍ヶ岳山荘にて宿泊して、翌日に槍ヶ岳を目指します(殺生ヒュッテ~槍ヶ岳山荘間は約1時間。急勾配ではないが高度感があります)。

二日目

殺生ヒュッテ、もしくは槍ヶ岳山荘から槍ヶ岳を目指します。二つの山荘には水場もあるので安心してください。槍ヶ岳の岩の麓につくとそこから鎖場を登って行き、最後にはしごを登れば山頂に到着です。

山頂に着いたら、しばし雄大な景色を楽しみ、その日の宿の目標となる槍沢ロッジまで下ります。徳沢まで下って徳澤園でロッジやテント泊をしても構いません。

三日目

先述した槍沢ロッジ、もしくは徳沢を出発し、最後は明神池や梓川をゆっくりと眺めながら、上高地まで帰ります。

 

 

宿泊・休憩所 標高(m) 宿泊料 電話番号
小梨平キャンプ場 1511 キャビン4500円~、テント800円 0263-95-2321
徳沢キャンプ場 1565 テント700円 0263-95-2508
徳沢園 1565 10,000円~、入浴800円(15:00~19:30) 0263-95-2526
横尾山荘 1620 1泊2食9800円、素泊り7000円 0263-95-2421
槍沢ロッジ 1820 1泊2食9500円、素泊り6500円、テント1000円 0263-95-2626
殺生ヒュッテ 2860 1泊2食8500円、素泊り6000円 0263-77-2008
槍ヶ岳山荘 3080 1泊2食9500円、素泊り6500円、テント1000円 0263-35-7200
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コース3.健脚者向け 槍平・飛騨沢コース 所要時間1泊2日

こちらは新穂高からのアタックになります。
松本よりも岐阜・高山から登山をしたいと考える方にオススメのコースですが、急勾配の区間が多く、体力に自信のある方向けです。新穂高温泉を起点とし、白出沢を越え、槍ヶ岳に向かいます。

新穂高温泉~槍平小屋~槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳という行程になります。

松本からもアクセスは可能ですが、新穂高への移動にバスで2時間かかります。

ルートは、以下の通りです。

(一日目)
新穂高温泉~(1H)~穂高平小屋~(1H)~白出沢出合~(1H30M)~滝谷出合~(1H)~槍平小屋~(2H30M)~千丈沢乗越分岐~(1H30M)~飛騨乗越~(30M)~槍ヶ岳山荘~(30M)~槍ヶ岳山頂~(30M)~槍ヶ岳山荘 (計10H)

(二日目)
槍ヶ岳山荘~(30M)~飛騨乗越~(1H30M)~千丈沢乗越分岐~(1H30M)~槍平小屋~(1H)~滝谷出合~(1H)~白出沢出合~(45M)~穂高平小屋~(45M)~新穂高温泉 (計7H)

一日目

新穂高の登山口からは、しばらく林道歩きとなります。
穂高平までは大体45分~1時間程で着きますが、水場はありません。水分はしっかりと用意しておきましょう。
穂高平小屋には水場及び休憩場所があり、少し落ち着く事が出来ます。白出沢までも1時間かかるので、ここで休憩しておく事をお勧めします。

白出沢から滝谷間の登山道は、整備されていますが、少しガレ場が続く様な場所もあって注意が必要です。
滝谷には避難小屋があり、川も流れています。川の水を飲むことはできますが、蛇口を利用するような水場はここから槍平まで存在しません。

滝谷を越えると少し傾斜がきつくなってきて、槍平小屋に到着します。ここまで大体4時間半程で、行程の約半分となります。水場、休憩場所が存在します。
槍平小屋には、多少の物ではありますが食堂としての営業もしていて、ここでも宿泊は可能です。

槍平小屋から槍ヶ岳山頂までは、かなりの急勾配が続きます。
飛騨乗越までのルートはひたすらガレ場が続き、しばらく行くと小さな沢がありますが、そこが槍ヶ岳山荘へ行くまでの最後の水場となります。ここで休んでいる登山者も多くいます。

そこからは、ひたすら急勾配を3時間から4時間かけて登って行きます。
岩が足下に続く急登を登り切れば、飛騨乗越へと至り、槍ヶ岳山荘へと到着する事が出来ます。

槍ヶ岳山荘は休憩施設及び水場なども充実しています。また、晴れていれば槍ヶ岳の景色、そして遠くまで景色を望む事も出来ます。

槍ヶ岳山荘から槍ヶ岳山頂へは30分ほどですが、最後の鎖場の混み具合によってはもう少しかかります。日帰りではなく1泊2日の行程を考えているなら、無理をせずにその日は槍ヶ岳山荘で休み、次の日に登頂しても構いません。

二日目

二日目は、来た道を戻ります。
距離がありますが、下りですので、気分は楽です。

上高地からのルートと違い、休憩場所までの距離が長い為、辿り着けば達成感は上高地のそれとは比べ物にならないでしょう。

山慣れした健脚者であれば1日で往復することも可能なルートですが、槍平小屋もしくは槍ヶ岳山荘での宿泊を考えた1泊2日の余裕のあるプランで楽しむのがお勧めです。

 

 

宿泊・休憩所 標高(m) 宿泊料 電話番号
穂高平小屋 1346 1泊2食8000円(要予約)、素泊り4000円、テント500円 0578-82-4010
槍平小屋 1988 1泊2食9300円、素泊り5800円、テント1000円 0578-89-2523
槍ヶ岳山荘 3080 1泊2食9500円、素泊り6500円、テント1000円 0263-35-7200

              

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コース4.ゆっくり登って一気に下山 双六岳コース (所要 2泊3日)

新穂高温泉~双六山荘~槍ヶ岳という行程で、長距離を歩きますが、槍ヶ岳に至るまでの稜線で、北アルプスの素晴らしい景色を堪能します。

ルートは以下の通りです。


(1日目)
新穂高温泉 登山者用無料駐車場1,060m~(1H)~笠新道登山口~(15M)~わさび平小屋~(15M)~小池新道入口~(45M)~秩父沢出合~(45M)~イタドリが原~(40M)~シシウドが原~(1H)~鏡平山荘~(1H)~弓折乗越~(1H20M)~双六小屋(休憩)
双六小屋~(1H)~双六岳~(50M)~双六小屋2,550m(泊) (計 8H50M)

(2日目)
双六小屋2,550m~(50M)~樅沢岳~(2H45M)~千丈乗越~(1H25M)~槍ヶ岳山荘~(30M)~槍ヶ岳~(30M)~槍ヶ岳山荘3,080m(泊) (計6H)

(3日目)
槍ヶ岳山荘3,080m~(30M)~飛騨乗越~(1H30M)~千丈沢乗越分岐~(1H30M)~槍平小屋~(1H)~滝谷出合~(1H)~白出沢出合~(45M)~穂高平小屋~(45M)~新穂高温泉 登山者用無料駐車場1,060m (計 7H)

(1日目)

スタートすると、わさび平小屋までは、比較的平坦な道が続きます。
わさび平小屋を過ぎてしばらく歩くと、小池新道入口があり、ここを右に進めば、奥丸山・槍平小屋方面に進みます。

右に曲がらず直進すると、徐々に傾斜が出てきます。
そこから約4時間、鏡平山荘あたりまでは、まだ登山道は森の中です。

鏡平山荘を過ぎると、標高が2300mを超え、弓折岳に着くあたりから、ゴツゴツとした岩山の道が始まります。

弓折岳からは、稜線を歩きます。
ゴツゴツした岩の稜線を登ったり、下ったりしながら、花見平、くろゆりベンチと越えて、双六小屋を目指します。
稜線からの北アルプスの峰々の眺めは大変素晴らしく、このルートからの特典、穂高連峰の山々を眺めることが出来ます。

双六小屋に到着すると荷物を置いて双六岳へと向かいます。
疲れていれば、双六岳への登頂は翌日でも構いません。
往復2時間ほどで帰ってきます。
一日目は、双六小屋に宿泊です。とても広くて快適な小屋です。

双六小屋には水場あります。
槍ヶ岳付近に水場はありませんので、双六小屋でしっかりと補給しましょう。

(2日目)

十分に休息を取り、二日目は槍ヶ岳に登ります。

このルートは槍ヶ岳への裏銀座と呼ばれ、ここにたどり着くまでの労は多いですが、その分素晴らしい景色が楽しめるルートです。

一日目と比べて、二日目の行程は短いですが、最初に超える樅沢(もみさわ)岳は急峻な山で、はしごをつたって慎重に登る必要があります。
十分に慎重に進みましょう。

樅沢岳を過ぎ、西鎌尾根まで稜線を歩き続けます。北アルプスの山々を稜線を歩きながら眺める、素晴らしいルートです。

千丈乗越まで着くと傾斜が変わり、槍ヶ岳までの最後の登りです。
それまでの稜線の快適な歩きから、ギアを変えます。

槍ヶ岳山荘で荷物を置き、槍ヶ岳山頂に登ります。
アルプス一万尺で有名な小槍を脇に見ながらの登頂です。

この日は槍ヶ岳山荘に宿泊です。

(3日目)

三日目は槍平小屋経由で下山です。
標高3,080mの槍ヶ岳山荘から、標高1,000mの麓の駐車場まで、約7時間で下山できます。

すごい標高差をすごいスピードで下山しますが、膝に来ますので、ストックを使って慎重に下りましょう。
無理にスピードを出さずに、景色を楽しみながらゆっくりと降りるのもいいです。

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コース5.中・上級者向け 中房温泉コース 北アルプス三大急登の合戦尾根・燕岳(つばくろだけ)を経由(所要 2泊3日)

槍ヶ岳登山の人気コースで、北アルプス3大急登の一つ、合戦尾根を経由します。

シーズン中の週末、登山口にある第一・第二・第三駐車場は、前日金曜日の夜から大混雑しますので、早めに到着しましょう。無料です。

中房温泉→大天井岳→槍ヶ岳という行程になります。

ルートは以下の通りです。


(1日目)
中房温泉・燕岳登山口1,462m~(3H)~合戦小屋~(1H30M)~燕山荘~(30M)~燕岳2,763m~(30M)~燕山荘2,712m(泊) (計 5H30M)

(2日目)
燕山荘~(2H40M)~大天井ヒュッテ~(2H30M)~ヒュッテ西岳~(3H)~ヒュッテ大槍~(40M)~槍ヶ岳山荘~(30M)~槍ヶ岳~(30M)~槍ヶ岳山荘(泊) (計 9H50M)

(3日目)
槍ヶ岳山荘~(2H40M)~ヒュッテ西岳~(2H)~大天井ヒュッテ~(2H30M)~燕山荘~(40M)~合戦小屋~(2H10M)~中房温泉・燕岳登山口1,462m (計 10H)

表銀座と呼ばれるコースで、中房温泉を出発し、合戦尾根、燕岳、大天井岳、西岳、槍ヶ岳とたどります。

急登に加え、2日目、3日目の歩行時間が長く、体力のある中・上級者向けです。

ただし初日に燕山荘までたどりつけば、そこからは北アルプスの素晴らしい景色を眺めながらの稜線を歩くルートとなります。
雨風に気を付けて体調管理に気を付ければ、あとは体力勝負となります。

(1日目)

中房温泉へバスでいく場合、JR大糸線穂高駅から1時間ほどです。
夏に定期バスが運行されていて、7・8月は朝5時から、他の時期は6時台からの運行があり、55分で中房温泉につきます。
料金は1700円、南安タクシー・安曇野観光タクシーという会社が運行しています。

タクシーを使う場合、穂高駅から中房温泉までは、7600円程です。4人で乗れば、バスとほとんど変わらない料金となります。

スタートの中房温泉・燕岳登山口1,462mから、一日目の目標地点、燕山荘2,712mまでは、標高差が約1300メートルあります。
結構な標高差を5Hで登ることなっていますので、かなりきついのぼりが続くと考えてください。

樹林帯をひたすら登り、3Hで合戦小屋に到着です。
ここには売店があり、カレーや山菜などのうどん、パンとスープセット、豚汁、ドリップコーヒー、ホットミルク、ジュース、アルコール、スイカやパイナップルなどが売られています。
スープはコーンスープ、ミネストローネ、クラムチャウダーがありました。

合戦小屋を過ぎると燕山荘までも登りです。早い人は1Hで登ってしまいます。

燕山荘に着いたら一息つきましょう。
燕山荘は巨大で、とても立派な山荘です。
バイオリンコンサートやケーキフェアなども開かれる、滞在するだけで楽しめる施設です。
山小屋に泊まっていることを忘れさせてくれます。

そして荷物を置いて燕岳に登ります。
緩やかで、歩きやすい道を往復1Hです。
1日目は燕山荘に泊まります。

(2日目)

2日目は燕山荘から出発です。
燕山荘からは稜線を伝っていきますので、視界の開けたところが多い稜線を大天井ヒュッテ、西岳、槍ヶ岳山荘と進みます。

アップダウンはありますが、燕山荘までのしんどさはありません。

大天井ヒュッテは収容人員100名ほどの山小屋で、燕山荘ほどの大きさはありません。
10時30分頃から14時まで、お昼ご飯をここで食べることが出来ます。
メニューはカレーライス(1000円)、きつねうどん(900円)、カップめん(400円、お湯付)などです。

1日目に足を伸ばして大天井ヒュッテまで来て宿泊することも可能な距離です。
その場合、夕食はトンカツまはた魚料理となるようです。

大天井ヒュッテを過ぎ、西岳までの稜線を歩いていると、次第に槍ヶ岳が見えてきます。

西岳を超えると、足場の悪い岩山となっていきます。
鎖場やハシゴが何カ所かあり、不安定な石もありますので、慎重に進みましょう。
運が良ければ、雷鳥を見ることもできます。

槍ヶ岳山荘に着いたら、荷物を置いて最後のアタックです。
槍ヶ岳への登山は、険しい断崖絶壁ですので、登山の順番を待ちながら、慎重に進みましょう。

この日は槍ヶ岳山荘に宿泊です。

(3日目)

この日は槍ヶ岳山荘から、元来た道を下山します。

ただし、元来た道を下りるのが退屈だという場合には、上高地方面に降りるのがお勧めです。
上高地は観光地ですので、登山で疲れた体を癒してくれるような明るい雰囲気で迎えてくれるでしょう。

コース6.上級者だけ! 8峰制覇。穂高連峰、大キレット縦走で、絶景を堪能 (所要 3泊4日)

国内トップ20に入る山々を一気に8つ制覇するコースです。

3番目に高い(奥)穂高岳3,190m
5番目に高い槍ヶ岳3,180m
8番目に高い涸沢岳3,110m
9番目に高い北穂高岳3,106m
10番目に高い大喰(おおばみ)岳3,101 m
11番目に高い前穂高岳3,090m
12番目に高い中岳3,084m
17番目に高い南岳3,032m

の8峰で、上高地~槍ヶ岳~穂高連峰という行程になります。
「日本の屋根」と言われる北アルプスの峰々を次々と歩きます。

穂高連峰とは、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳、前穂高岳、西穂高岳、明神岳などが連なる、北アルプスにある一連の山々の総称です。

「せっかく近くに行くのだから、槍ヶ岳だけでなく、穂高連峰も、、、」
なんて考えは甘いほど過酷ですので、健脚な上級者だけ、チャレンジしましょう。

ただし、槍ヶ岳までたどり着いてから一度稜線に乗ってしまえば、穂高連峰の稜線を歩く絶景コースが待っています。

ルートは以下の通りです。


(1日目)
上高地河童橋1,506m~(50M)~明神館~(1H)~徳澤~(1H10)~横尾山荘~(1H40M)~槍沢ロッヂ1,814m(泊) (計 4H40M)

(2日目)
槍沢ロッジ1,814m~(1H50M)~槍沢・天狗原分岐~(1H40M)~殺生ヒュッテ2,860m~(1H)~槍ヶ岳山荘~(30M)~槍ヶ岳~(30M)~槍ヶ岳山荘~(30M)~大喰岳3,101 m~(45M)~中岳3,084m~(1H10M)~南岳3,032m~(10M)~南岳小屋2,970m(泊) (計 8時間5M)

(3日目)
南岳小屋2,970m~(1H)~大キレット~(2H30M)~北穂高岳~(2H10M)~涸沢岳~(20M)~穂高岳山荘2,996m(泊) (計 6H)

(4日目)
穂高岳山荘2,996m~(50M)~奥穂高岳3,190m~(1H40M)~紀美子平~(50M)~前穂高岳(3,090m)往復~(2H)~岳沢小屋~(2H)~上高地河童橋1,506m (計 7H20M)

(1日目)

このコースの前半、上高地から横尾・槍沢・大曲りと経由して槍ヶ岳までの登りは、コース2の槍沢コースと同じです。

上高地バスターミナルで登山届を提出して出発し、明神館、徳沢園、横尾山荘、槍沢ロッヂと比較的平坦な道を徐々に標高を上げていきます。

初日は上高地周辺などでぜいたくに時間を使うことを想定し槍沢ロッヂで宿泊です。
約5時間で300mしか標高を上げていませんが、のんびり行程が嫌な場合は、さらに3時間30分歩いて、殺生ヒュッテで泊まります。

槍沢ロッヂから殺生ヒュッテまでの間に山小屋はなく、赤沢岩小屋という場所が2,000m地点にありますが、これは山小屋ではなく、大きな岩が折り重なって、雨風をしのげる空間が出来ている場所です。
昔の人はこれを小屋と言って使ったようです。

(2日目)

槍沢ロッヂ(1,814m)から殺生ヒュッテ(2,860m)まで、急な階段状の登りが続きます。
標高が高くなればなるほど勾配も増して行きます。

約3時間かけて標高を1,000m上げるので、かなりキツイ時間帯です。

殺生ヒュッテからさらに1時間かけて、槍ヶ岳山荘に着きます。この区間は、急勾配ではありませんが、景色が開けて、高度感があります。

槍ヶ岳山荘に着いたら、ザックを預けて断崖絶壁の槍ヶ岳に登ります。
狭い岩の隙間を、他の登山者に配慮しながら登ります。
往復1時間です。

槍ヶ岳から降りてきたら、穂高連峰方面へ進みます。
まず大喰岳、そして中岳、南岳と稜線を進みます。

大喰岳は危険のない、なだらかな山です。
大喰岳を過ぎると道が狭くなります。

中岳は頂上直下にハシゴがあります。

その後、また気持ちいい稜線歩きが始まり、危ないところもなく南岳に到着です。

中岳から南岳の間には天狗原分岐があり、ここから下り、天狗池を経由して、槍沢方面に下るルートは、氷河公園コースと呼ばれます。
天狗のコル周辺で、氷河で削られた岩肌を見ることが出来るということです。

この日は南岳小屋に宿泊です。
南岳小屋は定員80名ほどの山小屋で、南岳直下のとても広々とした稜線上にあります。
写真撮影の人達の宿としても有名で、上記氷河公園コースを通ってこれば、危険な大キレットを通過しないで南岳小屋まで来ることが出来ます。

夕食はあんかけオムレツが定番のようです。
また、チョコレートやドーナツなどのお菓子、紅茶やカルピスなどの飲み物も買うことができ、疲れた体を癒してくれます。
飲料水は天水を1L100円(宿泊者以外は200円)で販売しています。

(3日目)

この日はいよいよ、大キレット(大切戸)に挑戦です。
鋭利な刃物のように切り立った断崖絶壁を通過します。
ちなみにこのキレットという言葉は、山の鞍部が逆V字状に鋭く、そして深く切れ込んでいるという意味の、れっきとした日本語です。

大キレット(大切戸)

大キレットの通過には細心の注意が必要で、すれ違い時は特に神経を使いましょう。自分の安全確保用に120㎝くらいのスリングとカラビナがあってもいいです。それを鎖場の鎖につないで、自分の安全を確保します。
スリングは、負傷者を背負って運ぶ場合に、自身の背中と、負傷者のお尻や腰の固定にも使うことが出来ます。

特に長谷川ピーク周辺は、落石や転落事故が多発していますので、ヘルメットをかぶり、自分の安全を確保します。


南岳小屋~大キレット~北穂高小屋~穂高岳山荘

南岳から大キレットまでは1Hですが、続く大キレットから北穂高岳までは慎重に通過するため、距離は短いですが、時間は2H30Mを見ています。

北穂高岳を通過し、涸沢岳までも岩場歩きとなります。
北穂高岳山頂を下りてすぐにトラバース箇所があり、足の踏み場が靴一足分もないような状況で通過します。

涸沢岳まで、鎖やハシゴなどが要所にはキチンとあり、慎重に歩けば難しくはありませんが、ひとたび足を踏み外せば一気に滑落します。

涸沢岳を過ぎれば、特に危険個所もなく穂高岳山荘に着です。

この日は、穂高岳山荘に宿泊です。
一日を通じて、標高がほとんど変わらない場所を歩いていますが、緊張感から解放され、どっと疲れを感じるかもしれません。
大キレットを無事に通過できた安堵と興奮を口にし、他の宿泊者と共有し合うのもいいのではないでしょうか。

(4日目)

奥穂高岳、前穂高岳の2峰を経由し、長かった穂高連峰縦走を終えます。


穂高岳山荘~奥穂高岳~前穂高岳~岳沢小屋

穂高岳山荘からすぐに奥穂高岳までの急登です。
特に危ないということはありません。

奥穂高岳を過ぎると、すぐに南陵の頭があり、そこから長い鎖場を下ります。

岩場を進み、紀美子平まで来たら、荷物を置いて、前穂高岳に登ります。

前穂高岳までは急な登りですが、落石に注意すれば、他に難しい点はありません。

前穂高岳を過ぎると、重太郎新道と呼ばれる急な下りをひたすら歩きます。
4時間をかけて、標高3,000mの前穂高岳から、1,500mの上高地まで降ります。

連日の登り下りで疲労がたまっているところに、急な下りが続きますので、ふくらはぎや太ももの筋肉、そしてひざにかなり負担がかかります。

岳沢(だけさわ)小屋に着くと急な下りは終了です。
登山道は歩きやすくなり、上高地へと森の中を快適な道が続きます。

河童橋にたどり着き、観光客の喧騒に包まれると、ついさっきまで自分がいた天空の稜線を思い出して、違和感を感じるかもしれません。

名残を惜しみながら穂高連峰を後にします。

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3.岐阜県・長野県では登山届が義務化

登山計画書(登山届)は、必ず提出しましょう。

岐阜県では、平成26年12月1日から「岐阜県北アルプス地区における山岳遭難の防止に関する条例」により、北アルプスへの登山に登山計画書の届出が義務化されました。

長野県では、平成28年7月1日から「長野県登山安全条例」により、指定された登山道を通る場合に登山計画書の届出が義務化されました。

槍ヶ岳への登山にもこれが適用されますので、注意してください。

岐阜県側では、新穂高登山指導センター窓口、新穂高ロープウェイ西穂高口駅構内、西穂高口登山届出所、左俣林道ゲート脇、右俣林道起点、笠ヶ岳登山口、焼岳登山口駐車場で提出が出来ます。

長野県側では、上高地バスターミナル構内の登山相談所や、各登山口のポストで提出できます。

3,000m級の山に登りますので、どんなアクシデントに見舞われるか誰もわかりません。
ハイキングや登山を長く趣味として楽しむためにも、提出する習慣をつけましょう。

インターネットからの登山計画書(登山届)の事前提出も可能です。

岐阜県の場合、「岐阜県北アルプス山岳遭難対策協議会」または、オンライン登山届システム「コンパス」で手続きしてください。

長野県の場合、「長野県観光部山岳高原観光課」のホームページ、オンライン登山届システム「コンパス」または「山ピコ」で手続きしてください。

4.まとめ

上高地自然探勝路に加え、槍ヶ岳登山のコースを5つ紹介しました。
それぞれに登り甲斐があり、雄大な北アルプスの景色も楽しめるルートです。

上高地から登る場合は、河童橋周辺まで来る観光客で、シーズン中の週末などは登山バスの車中やバスターミナル周辺などが、身動きが出来ないほど混雑します。
早め早めに行動し、渋滞をスマートに通過しましょう。

また自分の体力とレベルを認識し、その日の体調を整え、水場、食料をしっかり確認しておけば、各コース共に難しいものではありません。
準備や日程に余裕を持って、登山を楽しんでください。

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