八甲田山登山の全12ルート! 1時間のハイキングから大縦走まで紹介

八甲田山(はっこうださん)は、青森市から20キロほど南にそびえる火山群の総称で、日本百名山の一つにも数えられています。
18の火山や溶岩円頂丘で構成されており、その中に「八甲田山」と名前の付いた山は存在しません。通常は最も標高の高い大岳1585mの登頂をもって、八甲田山を制覇したことになります。

標高が比較的低いことと、八甲田スキー場にかかるロープウェイを利用して標高1300m地点まで気軽に登ってハイキングできることから、たくさんの人が登ってきます。
また八甲田には、混浴ヒバ千人風呂で有名な酸ヶ湯温泉、12世紀の文献にすでに登場する蔦温泉、城ヶ倉温泉、猿倉温泉、谷地温泉などの名湯がたくさん湧出していますので、宿泊とセットで登山をする人が多いのが特徴です。

特に紅葉シーズンは、今回ご紹介する南八甲田の蔦七沼めぐりが大変お勧めです。

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**目次**

1.八甲田山の魅力

八甲田山の魅力は、高山でありながら高低差が少なく気軽にハイキングできるコースが多く、ロープウェイを使って平坦なコースを1時間散策するゴードラインは特に小学生や高齢者でも安心して楽しめて、人気となっています。
八甲田ロープウェイを利用して1300m地点までアクセスすることで、登山の負担を減らし、山歩きを快適に楽しむことができるのです。

八甲田ロープウェイ営業情報

八甲田ロープウェイは通常、9時~15時40分の営業ですが、ハイシーズンの3月から11月上旬には最終発が16時20分に延長されます。
乗車時間は10分で、往復料金は1,850円、片道料金は1,180円、発車は15分~20分間隔となっています。


八甲田ロープウェイの紹介

ロープウェイには年券や冬用のシーズン券、夏用のシーズン券などもあり、発行には写真(2.5cm×3.5cm)が必要となります。

夕焼けロープウェイ営業情報

特にお盆の季節の1週間程度に限定し、ロープウェイの営業時間が2時間延長されます。
20分間隔の運行は変わらず、上り最終便が18:40、下り最終便が19:00となります。
夕焼けに染まる八甲田山の山々を楽しめるチャンスです。

北八甲田と南八甲田

八甲田山系は広く、赤倉岳、大岳、硫黄岳、猿倉岳など17の山があります。
その内、睡蓮沼を境にして北側を北八甲田、南側を南八甲田と呼んでいます。

北八甲田には、前嶽1,251m、田茂萢岳1,324m、赤倉岳1,548m、井戸岳1,537m、大岳1,584m、小岳1,478m、高田大岳1,552m、雛岳1,240m、硫黄岳1,360m、石倉岳1,202mの10の山があります。
南八甲田には、逆川岳1,183m、横岳1,339m、猿倉岳1,354m、駒ヶ峯1,416m、櫛ヶ峯 1,517m、乗鞍岳1,450m、南部赤倉岳1,290mの7つの山があります。

北八甲田山系には八甲田ロープウェイがありアクセスが良く、また人気の酸ヶ湯温泉を起点とした登山を楽しむ人も多く、全体的に人気が高いコースが揃っていると言えます。

バス情報

ロープウェイ山麓駅、城ヶ倉温泉、酸ヶ湯温泉、睡蓮沼、猿倉温泉、谷地温泉、蔦温泉、奥入瀬渓流、十和田湖は全て、JRバス東北の路線バスで結ばれています。
青森駅から酸ヶ湯温泉まではバスで1時間30分程、料金は片道1400円程ですので、バスを利用した登山を楽しむことができます。

青森駅方面からは一日往復5便ほどあり、十和田湖・奥入瀬渓流からは八戸駅方面へも一日往復3便ほどがあります。

2日間利用できる青森・八戸・十和田湖フリーきっぷも5000円ほどで発売されています。全国の主要なコンビニや青森駅JRバス切符売り場、十和田湖畔の休屋(やすみや。地名です)にある自動券売機などで購入できます。

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2.八甲田山の主要ポイントと各コースのルート地図

八甲田山の主要ポイントと、今回にご紹介するコースの地図を作成しました。

各コースを参照したい場合は、地図の左上の四角いボタンを押してから、各コースの名前の付いたレイヤーボタンを押してください。

スマートフォンの場合は、一度地図をクリックして、別ウィンドウで全画面表示を立ち上げてから、画面下のタイトル表示「○○の主要ポイント(morigasuki.net)」部分の白枠を押せば、各コースを選ぶことが出来ます。

パソコンでの別ウィンドウでの全画面表示は、地図の右上の四角いボタンを押してください。

地図上に書かれた各コースのルートは、手書きで作成しており、正確に記していますが、微妙にずれていることもありますので、大体の目安とお考えください。

 八甲田山の主要ポイント。各コースはレイヤーを選択すると見られます。

この地図をグーグルマップ上に表示させて、登山中に現在位置を確認することもできます。
PCやスマホで使う場合の詳しい設定方法を書きましたので、ご覧ください。

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3.北八甲田の各コースの紹介

コース1.お気軽トレッキング 八甲田ゴード(ひょうたん)ライン (計 1H)

八甲田ロープウェイを利用して、標高1305m地点にある高層湿原に降りたち、8の字を描いて田茂萢湿原を1時間で一周するコースです。
コースの形がひょうたん(gourd)に似ているので、八甲田ゴードラインと呼ばれています。約1.8kmあります。


ルートは以下の通りです。


ロープウェイ山麓駅~(10分 往復1、850円)~ロープウェイ山頂公園駅1305m~(12M)~田茂萢岳(たもやちだけ)自然研究路中間地点分岐1285m~(5M)~田茂萢岳(たもやちだけ)1324m~(30M)~田茂萢岳(たもやちだけ)自然研究路中間地点分岐1285m~(12M)~ロープウェイ山頂公園駅1305m~(10分)~ロープウェイ山麓駅 (周遊計59M+ロープウェイ20M)

八甲田ロープウェイの乗車時間は10分で、往復料金は1,850円、片道料金は1,180円、発車は15分~20分間隔となっています。
ロープウェイには年券や冬用のシーズン券、夏用のシーズン券などもあり、発行には写真(2.5cm×3.5cm)が必要となります。

6月でもまだ雪が残り、7月でもまだ肌寒さを感じる日が多いですが、道は良く整備され、小学生でも楽しむことができます。

田茂萢湿原は夏でも霧がかかっていることがよくあり、気温が低く、平坦な高層湿原を涼しいハイキングが出来ます。
夏にはコケモモ、イワギキョウ、ミヤマキンポウゲなどの可愛らしい高山の花々を楽しむことができます。

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コース2.大岳登山と毛無岱の高層湿原を満喫(八甲田ロープウェイ~赤倉岳~大岳~毛無岱~酸ヶ湯温泉) 初心者からチャレンジできます (計 5H20M+ロープウェイ10M)

八甲田山に来て、毛無岱の高層湿原を通らないのはもったいないことです。

このコースは、八甲田ロープウェイを利用して1300m地点からスタートすることで、初心者の方でも八甲田登山にチャレンジがしやすく、また大岳登頂後には、少し戻ってから毛無岱の高層湿原を通過し、すばらしい景色を満喫して酸ヶ湯(すかゆ)温泉方面へ下山します。

酸ヶ湯温泉方面へ下山せずに、ロープウェイ山頂駅に戻っても構いませんし、その方が足腰に下山の負担が少なくなります。


ルートは以下の通りです。


ロープウェイ山麓駅~(10分 往復1、850円)~ロープウェイ山頂公園駅1305m~(1H30M)~赤倉岳1548m~(30M)~大岳鞍部避難小屋(大岳ヒュッテ)1440m~(35M)~八甲田大岳1585m (登り 2H50M+ロープウェイ10M)

八甲田大岳1585m~(25M)~大岳鞍部避難小屋(大岳ヒュッテ)1440m~(45M)~上毛無岱休憩所~(30M)~下毛無岱休憩所~(50M)~酸ヶ湯温泉900m (下り 2H30M)

※:大岳から酸ヶ湯に下らず、ロープウェイに戻る場合
八甲田大岳1585m~(25M)~大岳鞍部避難小屋(大岳ヒュッテ)1440m~(30M)~パラダイスライン分岐~(1H15M)~ロープウェイ山頂公園駅1305m~(10M)~ロープウェイ山麓駅 (下り 2H10M+ロープウェイ10M)


逆からのルートです(酸ヶ湯温泉~下毛無岱~上毛無岱~八甲田大岳~井戸岳~赤倉岳~ロープウェイ)

ロープウェイ山頂駅に着き、コース1で紹介した田茂萢(たもやち)湿原を通過します。
田茂萢湿原は木道が整備された高層湿原で、ロープウェイで気軽にアクセスできることから、お年寄りや子供まで様々な年齢、様々な服装、様々な足回りの人たちが訪れていますが、湿原でも6月末までは雪が残っていると考えてください。その場合、軽アイゼンがあると快適です。

湿原、パラダイスライン分岐を過ぎると、途端に勾配のある道が始まります。赤倉岳へは、低木に所々高木の混じる登山道が続きますが、階段が整備され、眺めの良い中を歩くことができます。

赤倉岳は最高点(山頂)から見て北西が噴火でえぐられて断崖となっています。
赤倉岳の山頂までは、この断崖の縁に沿った細い道を歩きますが、登山道や階段がしっかりついているので、暴風時を除いて安全です。
赤倉岳山頂は背丈の低い笹やハイマツに囲まれてますが、景色や風を遮るものがありません。遠く岩木山などの景色を楽しめます。

次の井戸岳へは殆どアップダウンもなくすぐに到着します。
井戸岳にも噴火跡の大きなクレーターがあり、最高到達地点は火口の北東地点です。

井戸岳からはいったん、大岳鞍部避難小屋へと100mほどを下ります。
クレーターの底めがけて一気に下り、そこから避難小屋まで緩い下りです。

大岳鞍部避難小屋では、毛無岱から来た登山者や、酸ヶ湯方面から大岳に登ってから下山してきた登山者などが合流します。
ここで休憩をしてコーヒーを飲んだり、食事をする人がたくさんいます。
トイレもありますが、なるべくロープウェイ山頂駅で済ませておきましょう。そちらの方が綺麗ですし、トイレットペーパーがあります。

避難小屋から八甲田大岳へはきれいに整備された、急な山道を進みます。
山頂はベンチもある広場になっていて、方位盤や看板が置かれています。
また遠く青森湾まで望むことができます。
八甲田大岳山頂が八甲田山系での最高点1584mとなり、通常、八甲田大岳の登頂をもって八甲田山を登頂したことになります。

大岳からは元来た道を引き返し、大岳鞍部避難小屋に戻り、そこからは毛無岱方面へ進みます。
ガレ場の急な下り道を進み、下りながら森の中に入り、200mほど標高を下げます。
急な下りが終わるころに、パラダイスラインへと続くロープウェイ分岐に差し掛かり、そちらには進まずに毛無岱へと進みます。

すぐに上毛無岱の高層湿原へと入ります。
池塘は目立ちませんが、高層湿原の植物に囲まれ、とても美しい景色の中を歩くことができます。
椅子のあるテラスのような広い休憩場所がありますので、そこで大自然をゆっくり堪能するのをお勧めします。

上毛無岱が終わると、下毛無岱へと降りて行く階段があり、その階段から望む下毛無岱の美しさには息をのみます。
湿原内の木道を歩いていては良く見えない、下毛無岱の湿原全体の風景が、池塘の位置や木々の位置を含めて良く俯瞰できます。
雑誌にもよく載る撮影ポイントになっていますので、ここで渋滞することを覚悟しましょう。

下毛無岱は上毛無岱と違って木道が2本あり、容易にすれ違ったりすることができます。
また、池塘が木道近くにあり、とてもいい写真が取れます。
下毛無岱にも、椅子のあるテラスのような広い休憩場所がありますので、そこで大自然をゆっくり堪能するのをお勧めします。

下毛無岱の湿原が終わると、緩い下りを100mほど標高を下げて、酸ヶ湯温泉に到着です。
酸ヶ湯温泉の登山口近くには辰五郎清水の冷たい湧水がありますので、渇いた喉を潤すことができます。

車をロープウェイ山麓駅に置いている場合、酸ヶ湯温泉からロープウェイ山麓駅までは、JRバス東北の路線バスを利用して戻ることができます。

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コース3.毛無岱メイン パラダイスライン(八甲田ロープウェイ~田茂萢湿原~パラダイスライン~毛無岱~酸ヶ湯温泉) 初心者おすすめ (計 約3H)

このコース3は、コース2の赤倉岳・井戸岳・大岳を登る行程をバッサリ削り、毛無岱の高層湿原をメインにした、ほぼ下りのみのコースです。

紅葉シーズンなどにはロープウェイがすごく混んで2時間待ちなんてことがありますので、「すごい待ち行列で時間がないけど八甲田を楽しみたい」なんていう時には、このショートカットコースがお勧めです。
見どころ満載の田茂萢(たもやち)湿原と毛無岱の湿原を通り、酸ヶ湯方面へと下ります。


ルートは以下の通りです。


ロープウェイ山麓駅~(10分 往復1、850円)~ロープウェイ山頂公園駅1305m~(35M)~宮様コース(パラダイスライン)分岐1300m~(40M)~毛無岱(けなしたい)分岐1210m~(15M)~上毛無岱休憩所~(30M)~下毛無岱休憩所~(50M)~酸ヶ湯温泉900m (合計 2H50M+ロープウェイ10M)

ロープウェイ山頂駅からスタートして、まずはコース1で紹介したゴートラインを通り、田茂萢(たもやち)湿原を満喫します。
宮様コース(パラダイスライン)分岐に差し掛かったら、赤倉岳・大岳方面には進まず、酸ヶ湯方面へとパラダイスラインを進みます。

パラダイスラインは名前こそ豪華で何かを期待させますが、眺望のない山の斜面をトラバースする道で、足元が整備されていない悪路となり、雨の後などには泥だらけになります。
ぬかるんでいることが多いので、長靴が用意できるならそちらを履いていきましょう。

毛無岱分岐で上毛無岱に出ると広い湿原と広い空が現れ、絶景の中にポツンと一本の木道が敷かれています。この木道に沿って湿原を進みます。
ここからは、コース2を参照しながら、酸ヶ湯まで下山してください。

また、車をロープウェイ山麓駅に置いている場合、酸ヶ湯温泉からロープウェイ山麓駅までは、JRバス東北の路線バスを利用して戻ることができます。

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コース4.酸ヶ湯温泉~八甲田大岳~毛無岱を周遊 初心者から (計 5H)

酸ヶ湯温泉から仙人岱を経由して八甲田大岳を登り、ピストンをせずに大岳避難小屋へと北に進み、避難小屋から毛無岱方面へ下り、上毛無岱・下毛無岱の高層湿原を楽しみながら、酸ヶ湯温泉方面へと戻る、周遊コースです。

酸ヶ湯温泉から仙人岱方面を経由して八甲田大岳へ向かうコースは登山者が少なく、紅葉シーズンでもそれほど混雑せずに登山を楽しむことができます。


ルートは以下の通りです。


酸ヶ湯温泉900m~(1H35M)~仙人岱~(55M)~八甲田大岳1585m (登り 2H30M)

八甲田大岳1585m~(25M)~大岳鞍部避難小屋(大岳ヒュッテ)1440m~(45M)~上毛無岱休憩所~(30M)~下毛無岱休憩所~(50M)~酸ヶ湯温泉900m (下り 2H30M)


八甲田登山は1:29~8:15

スタート地点の酸ヶ湯温泉はすでに標高が900mあり、そこから八甲田大岳へは700mほどの高さの登りとなります。
スタートしてしばらくは緩やかな登りが続き、階段がありますが、森の中を水はけの悪い道が続きますので、ぬかるんでいることが多いです。

地獄湯ノ沢まで30分ほどかけてたどり着くと森がなくなり視界が開け、傾斜が徐々にきつくなっていきます。
地獄湯ノ沢は硫黄臭の立ち込める、岩がゴロゴロと転がっている荒涼とした沢です。

地獄湯ノ沢を過ぎると登りが緩くなり、仙人岱の湿原に出ます。
仙人岱は広い湿原で、これから向かう八甲田大岳や小岳をみることができます。また休憩場所があり、水場もあります。

仙人岱の次に、小岳への分岐を過ぎ、桜沼を過ぎると徐々に傾斜がきつくなっていきます。

山頂直下には鏡沼が現れます。
水量が十分でも水草がたくさん生えていることが殆どなので、鏡写しで水面に山々を見ることはできないでしょう。
この辺りから山頂までは、ゴロゴロとした礫の足場の登山道ですが、階段がしっかり作られているので、歩くのに苦労することはありません。

山頂は広くて平らな場所で、方位盤やケルンがあります。
ケルンはこれまで登って来た、たくさんの登山者が各自少しずつ石を置いて出来たものですが、ケルンの中に何かを奉納している人もいるので、何とも悩ましいものです。
思い出だけ心に残して、何も残さないで下山するのが登山のルールです。。。

ここから大岳鞍部避難小屋方面へと下山します。
避難小屋へと下りながら、眼下には毛無岱の湿原や、ぽっかりとクレーターの空いた井戸岳、遠くには陸奥湾と青森市を望むことができます。

大岳鞍部避難小屋から上毛無岱に入り、上毛無岱から階段を下りて下毛無岱、そして酸ヶ湯温泉へと降りる行程は、コース2の途中からをご参照ください。

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コース5.酸ヶ湯温泉からフルコース 北八甲田南側周遊(酸ヶ湯温泉~仙人岱~大岳~赤倉岳~毛無岱~酸ヶ湯温泉) 中級者~ (計6H35M)

酸ヶ湯温泉(または城ヶ倉温泉)から出発し、酸ヶ湯コースから仙人岱を経由し八甲田大岳登頂後に北へ下り、大岳鞍部避難小屋(大岳ヒュッテ)で毛無岱コースへと進まずに、井戸岳、赤倉岳に登り、宮様コース分岐を通りパラダイスライン、毛無岱コースと通り、酸ヶ湯まで帰ってくる、盛り沢山なコースです。

別名で「宮様コース周遊」と呼ばれることもありますが、厳密には宮様コースは冬にスキーで、八甲田ロープウェイ山頂駅から田茂萢湿原に入り酸ヶ湯まで直滑降するコースですので、登山用のコースではありません。


ルートは以下の通りです。


酸ヶ湯温泉900m~(1H35M)~仙人岱~(55M)~八甲田大岳1585m~(25M)~大岳鞍部避難小屋(大岳ヒュッテ)1440m~(25M)~井戸岳~(20M)~赤倉岳1548m (登り 3H40M)

赤倉岳1548m~(40M)~宮様コース(パラダイスライン)分岐1300m~(40M)~毛無岱(けなしたい)分岐1210m~(15M)~上毛無岱休憩所~(30M)~下毛無岱休憩所~(50M)~酸ヶ湯温泉900m (下り 2H55M)


動画は、八甲田大岳下山~井戸岳~赤倉岳~毛無岱~酸ヶ湯温泉まで、です

酸ヶ湯温泉からスタートし、仙人岱を通過し、八甲田大岳に登頂し、大岳鞍部避難小屋(大岳ヒュッテ)に到着するまでの行程の詳細は、コース4と同様ですので、コース4をご参照ください。

大岳鞍部避難小屋周辺では、八甲田ロープウェイを使ってきた団体客や外国人観光客を含め、たくさんの人が休憩していて、ベンチもたくさん用意されています。
山頂では冷たい風が吹いて避ける場所もありませんので、できればこのような鞍部で休息を取りましょう。

避難小屋を出発すると井戸岳のクレーターの底を巻くように東側を登って行きます。
登山道の土砂が崩れないように丸太で階段を作っていますので、歩きづらいことはありません。
登り切ると井戸岳の噴火口が現れ、噴火口の東側の平坦な道を歩き、1550mの最高点に到達します。

次に赤倉岳へと緩やかに丘を越える道を歩きます。
丘の上まで来ると、断崖となっている赤倉岳の大きな噴火口を見ることができます。
噴火口を右手に見ながら縁を歩きます。柵はありますが、強風時には通行を控えましょう。

赤倉岳山頂には、背丈の低い笹やハイマツに囲まれた小さな目印があり、景色や風を遮るものがなく、遠く岩木山などの景色を楽しめます。

赤倉岳を過ぎて下り始めると、眼下に八甲田ロープウェイ山頂駅や田茂萢湿原、そして毛無岱の美しい景色を見ることができます。
ハイマツの低木が生えている中を、宮様コース(パラダイスライン)分岐まで進み、ロープウェイの山頂駅には進まずに左折し、パラダイスラインへと入ります。

宮様コース(パラダイスライン)分岐から酸ヶ湯温泉までの行程の詳細は、コース3の途中からありますので、そちらをご参照ください。

コース6.北八甲田北側大周遊(箒場岱(ほうきばたい)~八甲田温泉登山口) 上級者のみ (計10H30M)

箒場岱(ほうきばたい)を起点に周遊するこのコースは、歩く距離がとても長く、分岐から高田大岳へのコースなどは草丈が高い時に道迷いの危険もありますので、ベテランの方向きです。

また途中に宿泊する場所がありませんので、朝早く出発して一日で終えるコースとなります。宿泊の場合は、少し寄り道をして仙人岱ヒュッテを利用します。


ルートは以下の通りです。


箒場岱600m~(40M)~雛岳分岐~(35M)~雛岳1240m~(25M)~雛岳分岐~(1H20M)~田代平分岐(高田大岳と小岳鞍部の分岐)~(1H)~高田大岳1552m (登り① 高田大岳まで 4H)

高田大岳1552m~(40M)~田代平分岐(高田大岳と小岳鞍部の分岐)~(30M)~小岳~(20M)~縦走路分岐(八甲田大岳・小岳・仙人岱 分岐)~(45M)~八甲田大岳1585m~(25M)~大岳鞍部避難小屋(大岳ヒュッテ)1440m~(25M)~井戸岳~(20M)~赤倉岳1548m (登り② 高田大岳~赤倉岳 3H15M)

赤倉岳1548m~(15M)~赤倉岳分岐~(1H30M)~赤倉岳登山道入口(深沢温泉口)~(1H15M)~田代平駐車場~(5M)~箒場岱600m (下り 3H5M)

箒場岱の登山口の北側には大きな駐車場(田代平駐車場)があり、車の場合はそこに停めると便利です。
出発してしばらくは、森の中のとてもゆるやかな登りを歩きます。
20分ほどで徐々に傾斜がきつくなり、しばらくあるくと雛岳分岐に着きます。
雛岳分岐からは森の中のとても急な道を登ります。徐々に木々の背丈が低くなり、空が見えるようになります。
山頂に出ると360度の展望が開け、次に進む高田大岳を見ることができます。


箒場岱~雛岳

雛岳山頂を下り、分岐まで戻り、次に登る高田大岳方面へと向かいます。
分岐から田代平分岐(高田大岳と小岳鞍部の分岐)までは、通る登山者が少なく、森林限界でもありませんので、藪が生い茂りやすく、時々行われている刈り払いの前に通過する場合には、相当な薮を覚悟してください。
背丈以上に伸びる笹薮で、登山道の目印となるリボンが見えづらいことがありますし、道は稜線ではなく、高田大岳への斜面をトラバースするように登って行きますので、とても難しいです。

田代平分岐(高田大岳と小岳鞍部の分岐)から高田大岳山頂へと進みます。
林の中を、V字に削られ歩きづらく、傾斜もある険しい道が続きます。
そのうちにハイマツ帯となり、視界が開けます。

高田大岳山頂は大きな石でケルンが積まれ、その上に祠があります。
山頂からは、遠く南に岩手山や八幡平さえ見渡せ、また麓の十和田湖や、そのさらに手前の南八甲田連山、そして遠く西の方には岩木山や白神山地を見ることができます。

高田大岳を下山し、田代岱分岐(高田大岳と小岳鞍部の分岐)まで戻り、小岳方面へと進みます。
分岐のあたりは高層湿原のようにフラットになっており、高山植物を楽しむことができます。
さらに小岳方面へ進むと徐々に傾斜が出てきますが、小岳への登りは急ではありません。視界のある笹や灌木の中を緩いのぼりが続きます。

小岳山頂は土と岩の開けた広場となっていて、次に進む八甲田大岳が間近に見えるようになります。

小岳山頂からハイマツ帯の道を下り始めると、眼下に仙人岱の木道を歩く多くの登山者が見えることがあります。
小岳まではすれ違う人のいない静かな登山となることが多く、人恋しくなった時に、縦走路分岐(八甲田大岳・小岳・仙人岱 分岐)で、酸ヶ湯温泉から登ってくるコースと合流します。
合流地点に近づくと池糖が現れます。

合流して八甲田大岳へと進むと、右手に小さな池塘(桜沼)があります。
ここを過ぎると徐々に傾斜がきつくなっていきます。

八甲田大岳山頂直下には鏡沼が現れます。
名前で期待しますが、水量が十分でも水草がたくさん生えていることが殆どなので、鏡写しで水面に山々を見ることはできないでしょう。
この辺りから山頂までは、ゴロゴロとした礫の足場の登山道ですが、木の階段がしっかり作られているので、歩くのに苦労することはありません。

八甲田大岳山頂は土と石の広くて平らな場所で、方位盤やケルンがあります。
ケルンはこれまで登って来た、たくさんの登山者が各自少しずつ石を置いて出来たものですが、ケルンの中に何かを奉納している人もいるので、何とも悩ましいものです。
思い出だけ心に残して、何も残さないで下山するのが登山のルールです。。。

ここから大岳鞍部避難小屋方面へと下山します。
避難小屋へと下りながら、眼下には毛無岱の湿原や、ぽっかりとクレーターの空いた井戸岳、遠くには陸奥湾と青森市を望むことができます。

大岳鞍部避難小屋周辺では、八甲田ロープウェイを使ってきた団体客や外国人観光客を含め、たくさんの人が休憩していて、ベンチもたくさん用意されています。
山頂では冷たい風が吹いて避ける場所もありませんので、できればこのような鞍部で休息を取りましょう。

避難小屋を出発すると井戸岳のクレーターの底を巻くように東側を登って行きます。
登山道の土砂が崩れないように丸太で階段を作っていますので、歩きづらいことはありません。
登り切ると井戸岳の噴火口が現れ、噴火口の東側の平坦な道を歩き、1550mの最高点に到達します。

次に赤倉岳へと緩やかに丘を越える道を歩きます。
丘の上まで来ると、断崖となっている赤倉岳の大きな噴火口を見ることができます。
噴火口を右手に見ながら縁を歩きます。柵はありますが、強風時には通行を控えましょう。

赤倉岳山頂には、背丈の低い笹やハイマツに囲まれた小さな目印があり、景色や風を遮るものがなく、遠く岩木山などの景色を楽しめます。

赤倉岳を過ぎて下り始めると、眼下に八甲田ロープウェイ山頂駅や田茂萢湿原、そして毛無岱の美しい景色を見ることができます。
ハイマツの低木が生えている中を赤倉岳分岐まで下り、八甲田温泉方面へと北に進みます。
八甲田温泉方面までの下り道は、稜線沿いで、傾斜はきつくなく、笹薮に覆われているようなこともなく、道が明瞭で迷うことはありません。
ただ田代平・深沢温泉分岐の地点に明瞭な印がなく、下山するとたいていの人は「赤倉岳登山道入口(深沢温泉口)」の方へ行ってしまいます。「赤倉岳登山道入り口」へ進む方が、歩く距離が800mほど短くなります。

登山道から県道40号線へと出て、道路沿いを箒場岱まで1時間15分ほど歩きます。標高差は±10メートル以内のほぼフラットな道です。
この区間には歩道が殆どなく、車とのすれ違いがありますので、100円ショップなどで売っている反射板・反射シート・反射ステッカーなどを、リュック、ズボンやお尻などに張り付けて歩くと、少し安心できます。

このコースで最も大変な個所は、笹薮でルートファインディングが難しくなる可能性のある雛岳~高田大岳の区間で、そこを過ぎれば快適な縦走となります。
ぜひチャレンジしてみてください。

コース7.北八甲田縦走 谷地温泉~高田大岳~八甲田大岳~赤倉岳~毛無岱~酸ヶ湯温泉 上級者 (計 8H50M)

谷地温泉から出発し、北八甲田の尾根を高田大岳1552m、小岳1478m、大岳1584m、井戸岳1550m、赤倉岳1548mと抜け、続けて上毛無岱、下毛無岱を通り、最後は酸ヶ湯温泉に下るコースです。
酸ヶ湯温泉から谷地温泉まではバスで戻ります。
スタートの谷地温泉は標高約800mですので、そこから一気に標高1552mの高田大岳へと登る最初の関門があり、その後は快適に稜線を歩くことになります。


ルートは以下の通りです。


谷地温泉790m~(2H30M)~高田大岳1552m~(40M)~田代平分岐(高田大岳と小岳鞍部の分岐)~(30M)~小岳~(20M)~縦走路分岐(八甲田大岳・小岳・仙人岱 分岐)~(45M)~八甲田大岳1585m~(25M)~大岳鞍部避難小屋(大岳ヒュッテ)1440m~(25M)~井戸岳~(20M)~赤倉岳1548m (登り 5H55M)

赤倉岳1548m~(40M)~宮様コース(パラダイスライン)分岐1300m~(40M)~毛無岱(けなしたい)分岐1210m~(15M)~上毛無岱休憩所~(30M)~下毛無岱休憩所~(50M)~酸ヶ湯温泉900m (下り 2H55M)


谷地温泉~高田大岳~小岳~仙人岱~酸ヶ湯(八甲田大岳、井戸岳、赤倉岳の映像はありません)

谷地温泉をスタートし、しばらくはブナの森の中を歩きます。
登山道は快適に刈り払われています。

谷地温泉から高田大岳への登山道は、ぬかるみや藪で歩きづらいことで有名でしたが、近年では「十和田山岳振興協議会」のボランティアの方々によって登山道が整備され、かなり歩きやすくなっています。
ただ春先や雨の後など、ぬかるんだところは所々現れます。
高田大岳への斜面に本格的に取り付くまでは緩勾配で水が溜まりやすいので、仕方のないことです。

標高1000mを過ぎたあたりから、急な坂が始まります。
1100mあたりからトドマツにハイマツが混じり始めます。
登山道はどんどん急になり、またV字状に浸食され歩きづらい所も現れます。

標高1300mを過ぎるとハイマツ帯となり、天狗の踊り場に到着します。
天狗の踊り場には大きな岩があり、そこに立つと八甲田山系の南側を一望できます。

天狗の踊り場を過ぎると、すこしずつ傾斜が緩み、足元ほどの高さしかないハイマツや高山植物の中を快適に登ります。

高田大岳山頂は大きな石でケルンが積まれ、その上に祠があります。
山頂からは、遠く南に岩手山や八幡平さえ見渡せ、また麓の十和田湖や、そのさらに手前の南八甲田連山、そして遠く西の方には岩木山や白神山地を見ることができます。

高田大岳からハイマツ帯の中の急なガレ場を田代岱分岐(高田大岳と小岳鞍部の分岐)方面へ下山します。
ハイマツ帯を過ぎると笹薮となり、V字状に浸食された急な道を下ります。

田代岱分岐(高田大岳と小岳鞍部の分岐)の周辺は高層湿原のようにフラットになっており、高山植物を楽しむことができます。
そこから小岳方面へ進むと、徐々に傾斜が出てきますが、小岳への登りは急ではありません。視界のある笹や灌木の中を緩いのぼりが続きます。

小岳山頂は土と岩の開けた広場となっていて、次に進む八甲田大岳が間近に見えるようになります。

小岳山頂からハイマツ帯の道を下り始めると、眼下に仙人岱の木道を歩く多くの登山者が見えることがあります。
小岳まではすれ違う人のいない静かな登山となることが多く、人恋しくなった時に、縦走路分岐(八甲田大岳・小岳・仙人岱 分岐)で、酸ヶ湯温泉から登ってくるコースと合流します。
合流地点に近づくと池糖が現れます。

合流地点の「縦走路分岐(八甲田大岳・小岳・仙人岱 分岐)」からはコース5に合流しますので、そちらをご参照ください。

仙人岱避難小屋(仙人岱ヒュッテ)

もし行程を1泊2日にしたい場合、仙人岱避難小屋(仙人岱ヒュッテ)に泊まります。

仙人岱避難小屋(仙人岱ヒュッテ)は無料で利用でき、3段ベッドがあり20人ほどが宿泊可能です。
通年利用可能で、水場は仙人岱にあり、トイレはあります。

石油ストーブが置かれていて、灯油も用意されているので、寒い場合は利用できますが、利用する場合は灯油を自分で運んでくるのが暗黙のルールです。
もし緊急避難をして灯油を利用した場合は、あとでお礼の目的で灯油を持参しましょう。
石油ストーブや掃除用具などはすべて、地元の登山愛好家たちの寄付で賄われています。

仙人岱避難小屋(仙人岱ヒュッテ)に関する問い合わせは、青森市観光企画課(017-734-9387)までお願いします。

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4.南八甲田の各コースの紹介

コース8.赤沼散策 誰でもちょこっとハイキング 初心者~ (計 1H)

紅葉で有名な赤沼まで、これまた紅葉写真が撮れる仙人橋近くの赤沼登山口から往復1時間かけて散策するコースです。
高低差が100mありますが、急な登りではありませんので、登山経験がなくてもそれほど心配する必要がありません。


ルートは以下の通りです。


赤沼登山口600m~(35M)~赤沼700m (登り 35M)

赤沼700m~(25M)~赤沼登山口600m (下り 25M)

スタートの赤沼登山口にアクセスするには、すぐ北側の仙人橋近くにある駐車スペースに車を停めるのが便利です。バスの場合は仙人橋バス停を利用します。
仙人橋からは、蔦川のとても美しい流れが見え、紅葉時にはよい写真撮影場所となります。

赤沼登山口には、「赤沼→」の標識があります。そこからスタートです。
ブナの森の中を緩やかに登って行きます。間伐されているのか、木漏れ日が差し込む明るい森です。
地形が平坦なので、残雪時や雨の後などにぬかるみがあります。汚れても良い靴を用意していきましょう。

15分ほど進むと分岐がありそのまま登り続けますが、分岐を左に曲がれば、蔦トンネルを出たところにある登山口に出ます。

赤沼の少し手前に着くと、赤倉岳登山道の分岐の標識が現れますので、赤倉岳登山道の方向には進まず、赤沼を目指します。
数メートル進めば赤沼に到着です。

赤沼からは水面越しに雄大な赤倉岳を眺めることができ、無風であれば、鏡面のように水面にも赤倉岳が写り込みます。

コース9.蔦七沼散策 ちょこっと1時間 観光客・初心者~ (計 1H5M)

蔦七沼とは、蔦沼とその周囲にある鏡沼、月沼、長沼、菅沼、瓢箪沼、そして少し離れた赤沼の計7つの沼を指しており、1時間程度で気軽に散策できる周遊コースがあって人気です。
赤沼を除いた6沼を周遊するコースの紹介をします。


ルートは以下の通りです。


蔦温泉470m~(15M)~蔦沼475m~(10M)~鏡沼505m~(5M)~月沼525m~(10M)~長沼530m~(15M)~菅沼460m~(5M)~瓢箪沼470m~(5M)~蔦温泉470m (計 1H5M)

出発地点の蔦温泉は、1174年の文献にすでに登場する歴史ある温泉で、明治30年ごろに温泉宿としての経営が始まりました。
温泉宿としてのたたずまいがとても立派で、大きな駐車場や広場、環境省の休憩所などがあり、たくさんの観光客やハイカーでにぎわっています。


蔦温泉は2:00~6:56まで

蔦温泉を出発し、平らな道を15分ほど歩くと蔦沼に到着します。
時間のない観光客は、ここで蔦沼の美しい景色を眺め、一通り写真を撮った後、そそくさと蔦温泉へと帰って行きます。

蔦沼からは緩やかな登りが始まり、10分ほどで鏡沼につきます。
さらに緩やかに登って、月沼、長沼と眺め、長沼から菅沼までは距離はありますが、下りですので時間はかかりません。

菅沼からはほんの少し登り瓢箪沼へと着き、瓢箪沼を過ぎるとすぐに蔦温泉に戻ります。

静かで清々しい森の中を、合計1時間ほどで沼めぐりできます。
苔むした緑あふれる美しい森と沼を散策するだけで、気持ちが穏やかになることが感じられます。
とってもお勧めです。

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コース10.南八甲田 猿倉温泉から櫛ヶ峰までを往復 上級者のみ (12H)

南八甲田の主峰、櫛ヶ峯(上岳)1515.6mの登頂を目指すコースです。
途中に1時間ほど寄り道して駒ケ峯1416mも登るルートとしていますが、こちらは通過することも可能です。


ルートは以下の通りです。


猿倉温泉登山口(南八甲田登山口)851m~(1H50M)~矢櫃橋(やびつばし)1080m~(1H)~乗鞍岳登山口(乗鞍分岐、一の沢)1220m~(50M)~駒ヶ峯登山口・駒ヶ峯分岐1260m~(30M)~駒ケ峯1416m~(25M)~駒ヶ峯登山口・駒ヶ峯分岐1260m~(40M)~御鼻部山分岐~(1H30M)~櫛ヶ峯(上岳)1516.6m (登り 6H45M)

櫛ヶ峯(上岳)1516.6m~(1H20M)~御鼻部山分岐~(35M)~駒ヶ峯登山口・駒ヶ峯分岐1260m~(50M)~乗鞍岳登山口(乗鞍分岐、一の沢)1220m~(50M)~矢櫃橋(やびつばし)1080m~(1H40M)~猿倉温泉登山口(南八甲田登山口)851m (下り 5H15M)

矢櫃萢(やひつやち)や黄瀬萢、黄瀬沼などの湿地帯は木道がありますが、その他の平地は足元が悪くぬかるんだ道となっており、足元が泥々になることを考えると、登山靴よりも、歩きやすい長靴や半長靴(はんちょうか)がお勧めです。

平地の多くの区間が藪漕ぎで眺望がなく、ぬかるみが多く、また約20kmと距離もあるため、利用者が少なく、体力・気力とルートファインディングが必要な難コースです。
ですが美しい湿原が点在し、近年では、地元の登山愛好家の方々がこのコースの刈り払いを定期的に行うようになり、かなり歩きやすくなっていますので、積極的に利用したいものです。

スタート地点の猿倉温泉登山口(南八甲田登山口)851mへはバスでも車でも簡単にアクセスできます。バスの場合は猿倉温泉バス停、車はバス停近くに駐車スペースがあります。
このコースは熊に遭遇する可能性がありますので、熊除けの鈴をリュックにぶら下げ、できれば熊除けスプレーも携行しましょう。

スタートするといきなり矢櫃萢方面(旧道)と猿倉岳方面(新道)の分かれ道があり、通常なら新道の方が歩きやすく、眺望が良くて、時間も短縮できるかもと期待されるかもしれませんが、新道は薮の道が続きコースがあやふやで進みづらく、利用者がほとんどいません。旧道をお勧めします。
しばらくは森の中を緩やかに登ります。
時々、水はけが悪くぬかるんだ場所が現れます。

1時間程歩くと矢櫃萢に着きます。矢櫃萢は広い湿地で、ワタスゲの群生で知られています。
湿地内は木道が1本敷かれています。

矢櫃萢を過ぎ、矢櫃橋に到着します。
橋はコンクリートの土台に木道が渡してあり、周囲の風景に溶け込んでいます。とてもきれいな小川が流れています。

矢櫃橋を過ぎ50分ほどで松次郎清水の湧水地点に到着します。
水量が豊富で枯れることがありませんので、ここで水分を補給できます。

その後すぐに、乗鞍岳登山口(乗鞍分岐、一の沢)に到着します。乗鞍岳方面に進まず、駒ケ峯方面へ進みます。

地獄峠は池塘もある開けた湿原で、木道を歩きます。
黄瀬沼分岐を過ぎ、駒ヶ峯(こまがみね)登山口・駒ヶ峯分岐まで灌木や笹で覆われそうになっている道を歩きます。

駒ヶ峯登山口・駒ヶ峯分岐では、駒ヶ峯山頂方面へと進みますが、刈り払いが行われておらず、すさまじい笹薮の道ですので、無理に行く必要はありません。
また駒ヶ峯山頂は、灌木や笹に覆われて見つけづらく、開けておらず、景色は望めません。
コースとして掲載しておきながら、オススメせずにすみません。

駒ヶ峯登山口・駒ヶ峯分岐から黄瀬萢へと進み、途中時々藪漕ぎをしていると、徐々に視界が開けて行きます。
御鼻部山分岐では、御鼻部山(十和田湖)方面へは進まず、南八甲田の主峰、櫛ヶ峯(上岳)山頂を目指します。

この辺りから丈の高い笹薮が消え、土と石の道や、湿地帯の木道を進みます。
櫛ヶ峯の斜面に取り付くと、膝ほどしか背丈の無いハイマツや笹の中を登ります。

櫛ヶ峯山頂は、土と石でならされた広場となっています。
猿倉岳、駒ヶ峯、乗鞍岳、黄瀬萢や黄瀬沼などの広大な景色を眺めることができます。

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コース11.南八甲田 猿倉温泉~乗鞍岳~黄瀬沼を周遊 素晴らしい景色を眺められるコース 上級者のみ (計 10H50M)

コース11で目指す黄瀬沼と乗鞍岳にアクセスするには、たいへんな藪漕ぎを強いられ、ルートファインディングの技術と経験が必要です。しかし静寂の中の美しい黄瀬沼、そして乗鞍岳から眺める広々とした南八甲田を体験したい上級者向けのコースです。


ルートは以下の通りです。


猿倉温泉登山口(南八甲田登山口)851m~(1H50M)~矢櫃橋(やびつばし)1080m~(1H)~乗鞍岳登山口(乗鞍分岐、一の沢)1220m~(1H10M)~乗鞍岳1450m (登り 4H)

乗鞍岳1450m~(1H50M)~黄瀬沼1100m~(1H50M)~黄瀬沼(おうせぬま)分岐1260m~(40M)~乗鞍岳登山口(乗鞍分岐、一の沢)1220m~(50M)~矢櫃橋(やびつばし)1080m~(1H40M)~猿倉温泉登山口(南八甲田登山口)851m (下り 6H50M)


猿倉温泉登山口~矢櫃橋~乗鞍岳登山口~乗鞍岳山頂の映像。沢伝いのルートと、笹薮の大変さがわかります。

猿倉温泉登山口(南八甲田登山口)をスタートしてから、乗鞍岳登山口(乗鞍分岐、一の沢)に至るまでのルート詳細は、コース10で紹介していますので、そちらをご参照ください。
熊に遭遇する可能性がありますので、熊除けの鈴をぶら下げ、出来れば熊除けスプレーも携行した方がいいです。

乗鞍岳登山口からの登りは、薮の中を沢伝いに進みますので、沢の水量が多い時には靴やズボンがずぶ濡れになります。
沢の流れから頭を出している岩や、沢水の中に靴を浸からせながら登ります。
登るにつれて沢が狭まり、笹薮が左右から迫ってきます。人が通れる広さがなくなり、源頭部に着けば、チョロチョロと流れている水もなくなり、灌木の枝や笹の中を、谷の地形、踏み跡、そしてピンクリボンなどを目印に進みます。

乗鞍岳山頂には薮がなく、南向きに大きく開けていて、晴れていれば、十和田湖や岩手山が綺麗に見えます。
大岩があり、そこに腰かけて休憩することもできます。

乗鞍岳から黄瀬沼へと下ります。笹薮の中に再び突入します。
笹薮に覆われて前を見たら道があるのかないのかわかりませんが、足元を見ればよく踏まれている道を見つけることができます。時々現れるピンクリボンも頼りにしながら、焦らずに進みましょう。

つらい藪漕ぎが止むと、黄瀬沼に着きます。
沼の周囲には湿原となっていて近づきづらい場所もありますが、木道があり、南端から北端まで移動することができます。
黄瀬沼は訪れる人のまばらな沼で、簡単にたどり着けない分、到達したときの感動がひとしおです。

黄瀬沼からは登りです。
黄瀬沼分岐に出るまでの殆どが笹薮に覆われた視界の利かない道で、道そのものも草に覆われて探すのに苦労します。それだけ人があまり訪れないということです。
ピンクテープの目印や、微かにわかる登山者の踏み跡を頼りに、なんとか藪漕ぎをして進みます。

黄瀬沼分岐の手前で池塘が現れ、ひどい笹薮が終わります。
黄瀬沼分岐から乗鞍岳登山口方面へと進みます。地獄峠は開けた湿原となっており、気持ち良く歩くことができます。
そのまま元来た道を猿倉温泉へと戻ります。

乗鞍岳登山口から乗鞍岳、黄瀬沼、黄瀬沼分岐までは、通過地以外はずっと藪漕ぎが続きます。順調に行けば参考コースタイムより早く通過しますが、極端に道を間違えたりして遅れれば、参考コースタイムよりも時間がかかります。

5.番外編

コース12(番外編).冬季限定 バックカントリースキー 銅像ルート 中級者以上のコース (計 1H~2H)

冬の八甲田のパウダースノーを満喫するコースです。
八甲田スキー場でゲレンデスキーも楽しめますが、ロープウェイを使って田茂萢湿原まで登り、バックカントリーを楽しむスキーコースを一つ紹介します。


ルートは以下の通りです。


ロープウェイ山麓駅~(10分 往復1、850円)~ロープウェイ山頂公園駅1305m~(1H)~銅像茶屋バス停700m~(バスで14分、1000円)~ロープウェイ山麓駅 (計 1H10M)

バックカントリースキーを楽しむ場合は、入山届を出しましょう。
また吹雪の日や雪崩注意報が出ている時には、行動するのを控えましょう。八甲田ロープウェイも吹雪の時には運休となりますので、それが一つの目安となります。

銅像ルートは林間コースで、標識も出ており普段は安全ですが、2007年の2月には前嶽の北斜面900mの地点で雪崩が起き、ガイドに連れられたツアー客24名が巻き込まれ、2名が死亡する事故が発生しました。
直前に天候が急変し大吹雪となり、ロープウェイは運休となったのですが、すでにロープウェイで登っていたパーティーは下山している途中に大量の雪が降り積もったことによる表層雪崩に巻き込まれたのでした。
不安のある方は経験者とスキーをしたり、ツアーに申し込んだりしましょう。

銅像ルートは休憩を殆どせずに下ればアッという間に1時間もかからずに終わるコースですが、ゆっくりと進めば2時間でも3時間でもかけることができます。

下って来る銅像茶屋バス停では、シャトルバスが運行されており、ロープウェー山麓駅まで戻ることができます。
シャトルバスは通常、春スキーのシーズンの4月1日から5月のGW終了にかけて、田代高原(箒場)、八甲田温泉、銅像茶屋、八甲田ロープウェーを片道運行で結ぶ形で一日4便ほど運行されています。

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