白馬岳の全登山ルート8つ! ~初心者でもチャレンジできる憧れの北アルプス人気コース~

白馬岳(しろうまだけ)(2932m)は、長野オリンピックの熱き舞台となった長野県白馬村、北アルプスの後立山連峰にあります。

田中澄江の『花の百名山』にも選ばれ、夏になると各所に美しいお花畑が広がります。

また、白馬大雪渓は日本三大雪渓の一つでもあり、北アルプスでは大変人気のある山となっています。

白馬岳に登るコースには登山口がいろいろあり、とてもバリエーションに富んでいます。ここでは特に人気のあるコースをご紹介していきます。

各コースの地図上のルートは、次にご紹介する地図をご参照ください。

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**目次**

1.白馬岳の主要ポイントと各コースのルート地図

白馬岳の主要ポイントと、今回にご紹介するコースの地図を作成しました。

各コースを参照したい場合は、地図の左上の四角いボタンを押してから、各コースの名前の付いたレイヤーボタンを押してください。

スマートフォンの場合は、一度地図をクリックして、別ウィンドウで全画面表示を立ち上げてから、画面下のタイトル表示「○○の主要ポイント(morigasuki.net)」部分の白枠を押せば、各コースを選ぶことが出来ます。

パソコンでの別ウィンドウでの全画面表示は、地図の右上の四角いボタンを押してください。

地図上に書かれた各コースのルートは、手書きで作成しており、正確に記していますが、微妙にずれていることもありますので、大体の目安とお考えください。

 白馬岳の主要ポイント。各コースはレイヤーを選択すると見られます。

この地図をグーグルマップ上に表示させて、登山中に現在位置を確認することもできます。
PCやスマホで使う場合の詳しい設定方法を書きましたので、ご覧ください。

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2.白馬三山と白馬岳の語源

白馬村の山麓からは南から白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳の三峰が美しく連なる白馬三山が見られますが、白馬岳はその中の主峰です。

白馬三山 (Photo Photomaterial)

白馬岳の名前の由来には次のような逸話があります。
毎年春になり山々の雪が少なくなってくると、あちこちの山肌に黒い雪形が現れます。昔の農家の人々は、この雪形を種まきの時期の目安としました。
白馬岳の山肌には田に水を入れて土を起こす目印となる「代掻き馬(しろかきうま)」が現れることから、白馬岳(しろうまだけ)の語源になったそうです。

3.各コースの紹介

コース1.初心者におすすめ、栂池自然園と白馬岳を往復するコース (所要 1泊2日)

このコースは、「栂池スカイラインコース」と呼ばれ、栂池自然園から天狗原湿原、お花畑の広がる白馬大池、そして小蓮華山をたどり白馬岳に登り、山小屋で一泊してから帰ってくるコースです。

小蓮華山稜線では、後立山連峰を眺めながら歩くことが出来ます。

(一日目)

ルートは以下の通りです。



栂池高原駅825m~(30M、ゴンドラ・リフト往復3600円)~栂池自然園1,829m~(1H10M)~天狗原2,200m~(1H50M)~白馬大池2,380m~(1H50M)~小蓮華山2,766m~(30M)~三国境2,751m~(1H)~白馬岳2,932m~(10M)~白馬山荘2,832m~(15M)~村営白馬岳頂上宿舎2,730m(泊) (上り 6H45M+ゴンドラ・リフト30M))

栂池自然園までは、リフト(栂池ゴンドラ+栂池ロープウェイ)を乗り継いで、山麓からたどり着きます。
リフトは例年、6月1日から10月31日まで運行しています。
料金は、往復3600円、片道1920円で、往復の場合、通常300円の栂池自然園入園料金も含まれています。

栂池自然園には広大な湿原が広がり夏になるとここだけでもたくさんの花々に出会えます。
自然園内には、みずばしょう湿原、わたすげ湿原、浮島湿原、展望湿原があり、一番奥の展望湿原からは、白馬大雪渓を遠くに望むこともできます。

栂池自然園には登山ポストがありますので、登山届を提出してスタートします。

栂池山荘を過ぎ、天狗原までは、歩きやすく整備された登山道を、九十九折(つづらおり)に登って行きます。
天狗原は大きな湿原で、木道が整備され、高山植物を眺めながら快適に歩くことが出来ます。
また目の前には、これから登る、なだらかで優しい雰囲気の乗鞍岳が見えます。

しかし天狗原を過ぎると快適な登山道からお別れし、大きな岩がゴロゴロとした道を登って行きます。このような道では大股にならずに、歩幅を短くして歩くのが、疲れないコツです。

乗鞍岳山頂は広々としていて、ケルンが作られています。
眼下にはこれから向かう白馬大池が見えます。

乗鞍岳を緩やかに下っていくと白馬大池に到着します。
白馬大池の畔には白馬大池山荘があり、ここで昼食を取ったり休憩をしたり、テントを張ったりする人たちでにぎわっています。
写真スポットとして有名ですので、たくさんの写真家が訪れます。

白馬山荘から小蓮華山までは歩きやすい道となっていて、雪倉岳などを見ながら登ります。途中の雷鳥坂付近ではよく雷鳥を見かけます。

小蓮華山まで来ると高山植物が減り、三国境手前まで緩やかに下り、三国境へと登ります。とても歩きやすい道です。

三国境を過ぎると再び高山植物が増え始め、白馬岳へと登ります。
大きな岩は所々にありますが、道は広く、登山靴を履いてストックを用いれば危ないことはありません。
迫りくる空や山頂、そして遠くまで見渡せる稜線を、快適に眺めることができます。

山頂から降りると、この日は白馬山荘か村営白馬岳頂上宿舎に泊まります。
白馬山荘は山頂からより近く、日本最大の山荘で、景色の良い「レストラン スカイプラザ」が人気です。
また、村営白馬岳頂上宿舎は、夕食のビュッフェスタイルが人気です。
好みに合わせて選んでください。


~11:30秒まで。

(二日目)

二日目は、一日目の逆行程をたどります。下りですので、登りより早く下山できますが、足を傷めないよう、ストックを活用してください。

この行程全体の様子は、コース2の説明の三日目をご覧ください。


下りのルートは以下の通りとなります。


白馬岳頂上宿舎2,730m~(20M)~白馬山荘~(15M)~白馬岳2,932m~(40M)~三国境2,751m~(30M)~小蓮華山2,766m~(1H20M)~白馬大池2,380m~(1H20M)~天狗原2,200m~(50M)~栂池自然園1,829m~(30M、ゴンドラ・リフト往復3600円)~栂池高原駅825m (下り 5H15M+ゴンドラ・リフト30M)

また大雪渓や高山植物など、白馬を堪能するために、猿倉方面へ下山するのも良いでしょう。
その場合には、猿倉へ下るルートは以下のようになります。


白馬岳頂上宿舎2,730m~(1H)~葱平(ねぶかっぴら)~(1H30M)~白馬尻小屋~(1H)~猿倉荘1,250m (計 3H30M)

※自家用車の場合は、配送サービスを利用し、栂池から猿倉まで車を移動してもらいます。

紅葉のシーズンには、山の頂上付近には雪が積もり、山腹の栂池自然園付近にはナナカマドやダケカンバの紅葉が、山麓には緑が残ります。この3段の色の変化もカメラマンの心をくすぐります。
山歩きのスケジュールに余裕があれば、栂池自然園は立ち寄ってみる価値のある場所です。
入園料300円。

栂池方面からの白馬大雪渓(photo by photoAC)

栂池自然園からは、ロープウェイとゴンドラに乗って、麓の栂池高原に下山します。

ゴンドラの終点、栂池高原駅には、「栂の湯」(住所 小谷村千国乙12840-1 電話 0261-71-5111)という立ち寄り湯が隣接しています(入浴料金700円)。
源泉かけ流しの温泉で、手軽に登山の汗を流して、疲れを癒すこともできます。
足湯もあり、こちらは無料です。

また、売店などもあるのでお土産を買うこともできます。

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コース2.猿倉から大雪渓を登り、栂池自然園に下る定番コース 中級者以上(所要:余裕を持って2泊3日)

夏でも残る大雪渓(Photo by photoAC)

行程は、村営猿倉荘(長野県北安曇郡白馬村北城 電話: 0261-72-4709)から大雪渓の出発地点の白馬尻(しろうまじり)まで歩き、一日目は白馬尻小屋に1泊し、二日目早朝より余裕を持って大雪渓を登るというプランです。

二日目は、大雪渓を渡り白馬岳登頂後に、村営白馬岳頂上宿舎か白馬山荘に泊まり、三日目は白馬岳から白馬大池を経由し、栂池自然園に下山します。

スタート地点の猿倉荘までは白馬駅からバス(アルピコバス 猿倉線)があり30分ほどです。
またマイカーの場合は駐車場があり、地元の「白馬安全代行」などの代行業者を頼むことで、乗り捨てた車を、猿倉荘から栂池や蓮華温泉等に運んでもらうこともできます。代行料金は6000円程です。
栂池に下山してからはアルピコバス栂池線で白馬八方バスターミナルまで戻り(520円)、白馬八方バスターミナルから猿倉までアルピコバス猿倉線で戻ることも可能ですが(930円)、最終バスの時間は事前に調べる必要があります。

(一日目)

ルートは以下の通りです。



猿倉荘1,250m~(1H10M)~白馬尻小屋1,560m(泊)

まず、猿倉荘で登山者カードを記入して提出します。ここでは夏期、登山相談所が設けられていますので、最新の情報を手に入れて、大雪渓の歩き方の注意点を確認しましょう。なお、登山者カードは、白馬村公式サイトなどよりダウンロードすることもできます。

長野県では条例により登山者カード(登山計画書、登山届、登山カードなどとも呼ばれます)の提出が義務化されていますので、ご注意ください。

一日目は、白馬尻小屋(長野県白馬大雪渓下 電話: 0261-72-2002)に泊まります。小屋からは白馬大雪渓が望め、雪が解けた周辺にはサンカヨウやキヌガサソウが見られます。

キヌガサソウ(photo by photolibrary)

(二日目)

ルートは以下の通りです。



白馬尻小屋1,560m~(20M)~白馬大雪渓~(2H10M)~葱平(ねぶかっぴら)~(2H)~村営白馬岳頂上宿舎~(20M)~白馬山荘~(15M)~白馬岳山頂2,932m (計5H5M)

白馬大雪渓(photo by photolibrary)

二日目はいよいよ白馬大雪渓を登り、白馬岳山頂をめざします。大雪渓では午後になるとガスが出て視界が悪くなるので、早朝の出発を心がけましょう。
白馬大雪渓は、終点の葱平まで全長約2km、高低差約770mをおよそ2時間半かけて登ります。

雪渓が始まったら、4本爪~6本爪の軽アイゼンを装着します。4本爪軽アイゼンは白馬駅前や山小屋でレンタルや販売をしています。

レンタル用品の取扱場所は、北アルプス総合案内所(白馬駅前)・おじさんの店(白馬駅前)・白馬山荘(白馬岳頂上直下)で、レンタル時に1,000円を払い、返却時に保証金300円が返金されるシステムです。駅前で借りて白馬山荘で返却することも可能です。村営猿倉荘・白馬尻小屋では1,000円で販売しています。

雪渓には赤いベンガラ(粉をまいてあります)の目印がつけられています。コースから外れるとクレバスに転落する恐れがありますので、目印に沿って一歩一歩確実に歩くようにしましょう。夏のシーズンには多くの人の列が続きます。傾斜がゆるくなったところで適度に休憩をとりましょう。

雪渓では落石が非常に多く、特に終盤の急斜面になるあたり、左側の杓子尾根からの落石に注意してください。

大雪渓が終わればアイゼンを外し、岩の斜面を登っていくと葱平です。

葱平から花を見ながら急斜面を歩いて行くと、小雪渓に着きます。ここで再びアイゼンを着けて、慎重に小雪渓を横切ります。

小雪渓を無事にトラバースし少し上がると、4、5人も座るといっぱいになる葱平避難小屋があります。天気の悪い時にはとても重要な小屋です。葱平避難小屋を通り過ぎるとお花畑が広がり、高山植物の可憐なお花たちに励まされながらがんばると村営白馬岳頂上宿舎(電話: 0261-72-2279)に到着です。

稜線に出ると、黒部峡谷の向こうに剣岳の雄姿が現れます。
白馬山荘に着き、宿舎前のテラスで休憩したら、ザックを預け、山頂まで足を延ばしてみましょう。

白馬山頂は、360度の大パノラマが広がります。晴れた日には日本海までもが望めます。展望盤があり、新田次郎の小説『強力伝』では、富士山で働く強力小宮が運んだと言われていますが、真偽のほどはわかりません。

白馬山荘(白馬岳頂上直下 電話: 0261-72-2002)は、標高2832mに建ち、収容人数は800人という日本一大規模な山小屋で雲上のホテルとも言われるほどです。中には展望レストラン スカイプラザ白馬があり、山小屋とは思えないほどの充実したメニューがそろっています。
白馬三山の2つ杓子岳・白馬鑓ヶ岳と、剣・立山連峰を眺めながら、頑張ったご褒美のティータイムを過ごしてみてはいかがでしょうか!

村営白馬岳頂上宿舎も416名収容の大きな山小屋です。
朝食、夕食ともにビュッフェ(バイキング) となっており、旅の楽しみが増えます。

この日は、村営白馬岳頂上宿舎か白馬山荘に泊まります。

(三日目)

三日目は、白馬岳山頂から白馬大池を経由して、栂池自然園に下山します。(所要約5時間)


このルートは以下の通りで、「栂池スカイラインコース」と呼ばれており、素晴らしい眺めを楽しめます。


白馬岳山頂2,932m~(40M)~三国境2,751m~(30M)~小蓮華山2,766m~(1H20M)~白馬大池山荘2,380m~(40M)~白馬乗鞍岳2,436m~(40M)~天狗原2,200m~(50M)~栂池自然園1,829m (下り 4H40M)

三国境までの馬の背は痩せた岩場です。転倒に注意してください。

小蓮華山から白馬大池山荘までは、「雷鳥(らいちょう)坂」と呼ばれ、雷鳥に出会えることもあります。
雷鳥は絶滅危惧種の鳥で、近年では生息地が鹿の食害で荒らされるようになり、またヒナが猿に食べられるというショッキングな出来事も起こっています。大事にしていきたいものです。

白馬大池は雪解け水だけで満たされていて、水深はあまり深くありません。大池の周囲にはチングルマやハクサンチゲなど、多くの高山植物が見られます。

白馬大池山荘から天狗原の区間では、白馬乗鞍岳が溶岩の山のため、ゴロゴロした大きな岩場を歩きます。

また白馬乗鞍岳の山頂直下に雪田が残るので慎重に下ります。

天狗原は広大な湿原のため、木道を歩きます。のびのびとした景色の中を快適に歩くことが出来ます。

栂池自然園(長野県北安曇郡小谷村千国乙 電話: 0261-82-2233)には、栂池ヒュッテ(電話: 0261-83-3136)と栂池山荘(電話: 0261-83-3113)があり、休憩したりお土産を買ったりできます。

ここには栂池ビジターセンターもあり、自然園のガイド(有料)を頼んで散策したり、センター内で、北アルプスの地形や動植物についての展示を見たりすることが出来ます。

栂池自然園からはロープウェイとゴンドラに乗って麓の栂池高原に下ります。

〇山荘リスト

宿泊・休憩所 標高(m) 宿泊料 電話番号
村営猿倉荘 1,250 一泊2食9800円、素泊まり7000円 白馬村振興公社
0261-75-3788
白馬尻小屋 1,560 1泊2食9800円、素泊り7000円、弁当1100円 0261-72-2002
白馬鑓温泉小屋 2,100 一泊2食9800円、素泊まり7000円 0261-72-2002
葱平避難小屋 2,300
白馬大池山荘 2,380 一泊2食9800円、素泊まり7000円 0261-72-2002
村営白馬岳頂上宿舎 2,730 一泊2食9800円、素泊まり7000円 白馬村振興公社
0261-75-3788
村営天狗山荘 2,730 一泊2食9800円、素泊まり7000円 白馬村振興公社
0261-75-3788
白馬山荘 2,832 一泊2食9800円、素泊まり7000円 0261-72-2002
朝日小屋 2,150 一泊2食9500円、素泊まり6700円 0765-83-2318
080-2962-4639
雪倉岳避難小屋 2,390 0765-83-2318
080-2962-4639
中俣小屋 570 いりやま岳友会
栂海山荘 1,540 利用者は篤志金2000円 ベニズアイ山岳会
唐松岳頂上山荘 2,610 一泊2食9800円、素泊まり6900円 緊急時
090-5204-7876
不帰岳避難小屋 1,945 黒部市役所商工観光課
0765-54-2111
餓鬼山避難小屋 1,900 黒部市役所商工観光課
0765-54-2111
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コース3. 猿倉から大雪渓を登り、白馬三山を縦走し、白馬鑓温泉(はくばやりおんせん)に下る中・上級者コース (3泊4日)

このコースは、猿倉を出発し、白馬岳から、杓子岳、白馬鑓ヶ岳と白馬三山を縦走し、大出原でお花畑を楽しみ、白馬鑓温泉を楽しみ、最後は猿倉に戻るコースです。

白馬岳山頂までのルートは上記のコース2と同じなので、三日目以降、白馬岳頂上宿舎からの縦走コースをご紹介します。(所要約5時間)

(一日目)

ルートは以下の通りです。



猿倉荘1,250m~(1H10M)~白馬尻小屋1,560m(泊)

内容はコース2を参照ください。

(二日目)

ルートは以下の通りです。



白馬尻小屋1,560m~(20M)~白馬大雪渓~(2H10M)~葱平(ねぶかっぴら)~(2H)~村営白馬岳頂上宿舎2730m~(20M)~白馬山荘2832m~(15M)~白馬岳山頂2,932m (計5H5M)

内容は、コース2を参照ください。
この日は、村営白馬岳頂上宿舎か白馬山荘に泊まります。
それぞれ416名、800名収容の非常に大きな山荘です。

(三日目)

ルートは以下の通りです。



村営白馬岳頂上宿舎2730m~(1H)~杓子岳~(1H)~白馬鑓ヶ岳(やりがだけ)~(20M)~鑓温泉分岐~(30M)~大出原~(1H30M)~白馬鑓温泉小屋(泊) (計4H20M)

杓子岳の山頂への分岐では、山頂を巻いて鑓ヶ岳に向かいます。

鑓温泉分岐では、不帰の嶮・唐松岳への分岐を右に分け、左の鑓温泉方面に向かいます。右に進めばすぐに天狗山荘があります。立派な山荘ですが、立地から通過する人が多いです。

大出原付近はお花畑が広がります。6月中旬~9月中旬頃まで、様々な高山植物が咲き乱れ、贅沢な時間を過ごすことが出来ます。時間に余裕をもった登山をして、楽しみましょう。

白馬鑓温泉手前には鎖場がありますので慎重に下ります。

三日目は白馬鑓温泉小屋(電話: 0261-72-2002)に泊まります。
標高2100mにある大露天風呂で、雲海を見下ろしながら旅の疲れを癒しましょう。女性専用露天風呂や足湯もあります。
鑓温泉小屋は通常、7月15日~10月初めまでの営業となります。

(四日目)

4日目最終日は出発地の猿倉に下ります。(所要4時間)

ルートは以下の通りです。



白馬鑓温泉小屋~(2H)~小日向のコル~(2H)~猿倉荘 (下り 4H)

白馬鑓温泉から小日向のコルまでは落石が多い場所です。残雪が多いときは、指示されたルートから外れないように慎重に歩いてください。

こちらのコースでは、猿倉から白馬村の市街地に戻る途中に「おびなたの湯」(住所 白馬村大字北城八方9346−1 電話0261-72-3745 )という立ち寄り温泉もあります。
この温泉も、野趣あふれる露天風呂が自慢です。時間に余裕があれば、温泉三昧の山行が楽しめるでしょう。

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コース4.鉱山道コースから白馬岳(蓮華温泉~鉱山道~白馬岳~大雪渓~猿倉) 中・上級者向け (所要 1泊2日)

蓮華温泉から、見事な紅葉で隠れて有名な鉱山道を経由して白馬岳に登頂し、山頂直下にある白馬山荘に宿泊後、2日目に白馬大雪渓から猿倉に下山するコースです。

登りで鉱山道を経由せず、白馬大池・小蓮華山を経由して三国境で合流するコースもあり、こちらの方がポピュラーです。
また、登りを鉱山道として、下りを小蓮華山、白馬大池、天狗の庭とたどってスタート地点の蓮華温泉まで戻る周遊ルートを取る登山者もいます。


ルートは以下の通りです。


1日目
蓮華温泉駐車場1,470m~(1H)~瀬戸川仮橋~(4H20M)~鉱山道分岐~(1H)~三国境~(1H)~白馬岳2,932m~(10M)~白馬山荘2,832m(泊) (計 7H30M)

2日目
白馬山荘2,832m~(15M)~村営白馬岳頂上宿舎2,730m~(1H)~葱平~(1H30M)~白馬尻小屋~(1H)~猿倉荘1,250m (計 3H45M)

登りで鉱山道を経由せずに、天狗の庭、白馬大池を経由し、三国境で上記ルートと合流して白馬岳に登頂するルートもあります。
その場合は以下のようになります。


1日目
蓮華温泉駐車場1,470m~(1H40M)~天狗の庭~(1H20)~白馬大池山荘~(1H50M)~小蓮華山~(30M)~三国境~(1H)~白馬岳2,932m~(10M)~白馬山荘2,832m(泊) (計 6H30M)

2日目は鉱山道ルートと同じ

スタートは蓮華温泉です。
蓮華温泉には70台ほどを停められる無料駐車場があります。
また、JR大糸線の糸魚川駅・平岩駅から路線バスでもたどり着けます。
バスの運行シーズンは7月中旬から10月中旬で、糸魚川駅~平岩駅と経由して蓮華温泉に向かいます。一日2本~4本運行しています。糸魚川駅からは北陸新幹線「はくたか」で乗り継ぐ人が多いようです。
片道各1時間40分、1時間ほどで、料金は各1790円、1210円です。
詳しくは糸魚川バスのHPをご覧ください。

スタートして10分ほどで蓮華温泉キャンプ場に着きます。しばらくは平坦な道を進みます。
蓮華の森分岐では、兵馬の平方面(蓮華の森自然遊歩道)に進むか、直接滝見尾根分岐へ進むかを決めます。
兵馬の平は木道の整備された美しい湿原で、高山植物が咲き乱れます。寄り道をする価値は十分にありますが、寄り道をしてぐるっと回って滝見尾根分岐まで来ると30分ほど余計に時間がかかります。

瀬戸川仮橋は、鉄パイプと鉄板で簡易的にかけている橋で、ひとりずつ慎重に渡ります。

緩やかなのぼりが続き、鉱山事務所跡の手前では勾配がきつくなります。
鉱山事務所跡を過ぎると再び緩やかな勾配の湿原が現れ、神ノ田圃と呼ばれる池糖(ちとう)があります。

神ノ田圃を過ぎると徐々に勾配がきつくなります。
道はある程度明瞭についていて、開けていて草丈もありませんので、歩きづらいことはありません。

塩谷精錬所跡を過ぎたあたりから展望が徐々に開け、残り200~300mほど登れば鉱山道分岐(白馬岳・雪倉岳・蓮華温泉の分岐)に到着です。

鉱山道分岐からは、三国境へと続く稜線を1時間ほど歩きます。
三国境は、長野県・新潟県・富山県の3つの県の境であることから名づけられています。

三国境から白馬岳への標高差200m弱では、ゴツゴツとした岩の混じるガレ場を、さらに1時間ほど登ります。

白馬岳山頂では、晴れていれば眼下に雲海や、その向こうに富士山、南アルプス、北アルプスの槍ヶ岳や立山連峰などを360度の大パノラマで見ることが出来ます。
また大きな石でできた立派な方位盤が置かれています。
この方位盤は600㎏あるそうですが、このような石を山頂まで担ぎ上げた先人達には言葉がありません。

白馬岳山頂を下り、10分程すると白馬山荘です。
ルート予定ではここで1泊します。

宿泊する白馬山荘は、生ビールやソーセージ、コーヒーやケーキといったメニューや、診療所など、山荘とは思えない豪華さの、日本最大(800人収容)の山荘で、とても人気があります。
特に「レストラン スカイプラザ白馬」で雲海や日本海を眺めながらビールを飲むことを楽しみにしている登山者もいるのではないでしょうか。

白馬岳頂上付近には他に、村営白馬岳頂上宿舎もありますが、山頂からほんの少し離れていることもあり、宿泊者が白馬山荘に集中することが多く、白馬山荘が混雑していても村営白馬岳頂上宿舎が空いているということもあります。
しかし、村営白馬岳頂上宿舎はビュッフェ形式の食事を出していたり、レディース専用の部屋があったりと、なかなかよい宿舎です。

2日目は白馬山荘からスタートです。
15分ほどで村営白馬岳山頂宿舎につき、そこから本格的な下山が始まります。
雪を前に、アイゼンを装着します。

雪渓では直線的に降りず、横にトラバースしていきます。
善意でスコップで掘ったトラバース道が出来ていることがありますので、そこを通ると体力の消耗が防げます。
途中、雪が途切れた場合、面倒でもアイゼンを外すと歩きやすくなります。
一旦小休止のつもりで脱着・装着をしてみるというのは安全な下山につながります。

葱平のあたりまで、急な勾配と谷の地形から、落石が多くなっています。
また、大雪渓では大きな岩がゴロゴロと点在していて、雪上に白い筋が出来ていたりしますが、それは落石と、落石が作った削り跡です。
落石を予想するのは難しいですが、落石の跡の多い個所は、速やかに通過しましょう。

雪の上にまかれている赤い粉のルートに沿ってゆっくりと下ります。
雪不足のシーズンの秋には大雪渓が通行禁止となり、雪渓の端を歩きます。

大雪渓を無事に過ぎると白馬尻小屋に到着です。
白馬尻小屋から猿倉荘までは、登山道と林道を利用して下ります。

猿倉荘は村営の山小屋で、沢の水で淹れる美味しいコーヒーが評判です。
また猿倉荘からは、白馬八方バスターミナル・白馬駅行きのアルピコバスを利用できます。
途中バス停には「小日向(おびなた)の湯(小日向の湯バス停)」「八方の湯(八方バスターミナル)」「みみずくの湯(八方口バス停)」がありますので、そちらでゆっくりすることが出来ます。

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コース5.朝日岳~雪倉岳~白馬岳と縦走するロングコース 上級者向け (所要 2泊3日)

蓮華温泉からスタートし朝日岳へと登り、1日目に朝日小屋に宿泊し、2日目に雪倉岳へと登った後、白馬岳に登頂してから白馬山荘に宿泊し、3日目は、大雪渓を経て最後は猿倉荘へと下山する長丁場のコースです。

初日と2日目の歩く距離が長いですが、途中に適当な宿泊場所がないので、2泊の行程となります。
雪倉岳の南に雪倉岳避難小屋がありますが、この避難小屋は緊急時以外には宿泊をしないようにお願いがされています。


ルートは以下の通りです。


1日目
蓮華温泉駐車場1,470m~(30M)~兵馬ノ平~(30M)~瀬戸川橋~(1H10M)~白高地沢橋~(1H40M)~花園三角点1,754m~(1H50M)~吹上のコル~(50M)~朝日岳2,418m~(40M)~朝日小屋2,150m(泊) (計 7H10M)

2日目
朝日小屋2,150m~(1H50M 白馬水平道)~水平道分岐~(2H30M)~雪倉岳2,611m~(30M)~雪倉岳避難小屋2,390m~(1H)~鉱山道分岐~(1H)~三国境~(1H)~白馬岳2,932m~(10M)~白馬山荘2,832m(泊) (計 8H)

3日目
白馬山荘2,832m~(15M)~村営白馬岳頂上宿舎2,730m~(1H)~葱平~(1H30M)~白馬尻小屋~(1H)~猿倉荘1,250m (計 3H45M)

コース4と同様、スタートは蓮華温泉です。
蓮華温泉には70台ほどが停められる無料駐車場があります。
また、JR大糸線の糸魚川駅・平岩駅から路線バスでもたどり着けます。
バスの運行シーズンは7月中旬から10月中旬で、糸魚川駅、平岩駅と経由して蓮華温泉に着きます。一日2本~4本運行しています。糸魚川駅には北陸新幹線「はくたか」が停車します。
糸魚川駅・平岩駅からはバスで片道各1時間40分・1時間ほどで、料金は各1790円・1210円です。
詳しくは糸魚川バスのHPをご覧ください。

スタートして15分ほどで蓮華の森分岐に着きます。
蓮華の森分岐では、兵馬の平方面(蓮華の森自然遊歩道 )に進みます。

兵馬の平は木道の整備された美しい湿原で、春から秋にかけて高山植物が咲き乱れる、隠れた名所です。

兵馬の平を過ぎ、150mほど下ると瀬戸川橋に着きます。最後の100mは多少急な下りとなります。

瀬戸川橋を過ぎると一転して、白高地沢まで緩やかな登りが続きます。

白高地沢を過ぎたあたりからは徐々に、カモシカ坂と言われるキツイ登りとなり、登り切ると樹木が無くなり視界が開けていきます。そして花園三角点に着きます。

花園三角点からは、五輪尾根と呼ばれる美しい景色が望める尾根を進みます。
吹上のコルまでは比較的緩やかな登りを景色を楽しみながら進みます。

吹上のコルからは遠く富山湾を望むこともできます。
ここからは200mほどの登りを経て朝日岳へ登頂します。
平坦な山頂のため特に危険な個所はありませんが、稜線ですので強風に晒されることがあります。

朝日岳山頂には方位盤があり、晴れていれば360°の眺望が楽しめ、遠く能登半島や富山湾、また逆方向には白馬岳を見ることが出来ます。

山頂からは1日目の宿泊場所である朝日小屋へ300mほどを緩やかに下っていきます。

朝日小屋は夕食がおいしいと評判の、赤い三角屋根の山荘で、また、オリジナルのカラフルでかわいらしい朝日岳・雪倉岳バッジがあることで知られています。
このバッジは朝日小屋オリジナルのものです。

2日目は朝日小屋からスタートし、雪倉岳へと向かいます。
前日下りてきた朝日岳を登りかえしてから稜線伝いに下ることも可能ですが、白馬水平道に進んで朝日岳を巻くことで、アップダウンの行程をかなり省き、また10分程歩行時間を短くすることが出来ます。
但し、白馬水平道は雪渓が崩落の危険性のある場合には通行禁止となります。

白馬水平道は、水平道とは言ってもそれなりのアップダウンをしながら雪渓、樹林帯や湿地が水平道分岐まで続きます。
水平道分岐を過ぎ、小桜ヶ原に近づくと高層湿原が現れるようになります。
小桜ヶ原はのびのびと開けた高層湿原で、気持ちの良い木道が続きます。

小桜ヶ原を過ぎると、次に雪倉岳までの登り返しが始まります。
雪倉岳山頂に近づくにつれ、ガレ場を進みます。

雪倉岳山頂には簡単に「雪倉岳」と書かれた頂上標があり、ゴツゴツとした石のある平らな山頂が広がっています。
これから進む白馬岳を近くに見れるようになります。

雪倉岳山頂から、遮るもののない景色を楽しみながら稜線を下り、雪倉岳避難小屋に到着します。
雪倉岳避難小屋には「緊急避難用に設置されたもの」「本来の目的以外の利用は、ご遠慮ください」と書かれた案内板があります。天候の急変や登山の行程の遅延などの際にのみ、利用するようにしましょう。
避難小屋では携帯トイレを持参して使うことが多いですが、雪倉岳避難小屋にはトイレがあります。

避難小屋を超えると鉢ヶ岳を登頂せずにトラバースします。
このトラバースでは斜面に初夏には雪が残っていることがあるため、その際には6本爪以上のアイゼンを着用すると快適に歩くことが出来ます。

トラバースが終わると稜線に再び出て、鉱山道分岐までのゆるやかな登りを歩きます。

鉱山道分岐から、白馬岳へと至り、白馬大雪渓を経て猿倉荘へ下山する行程は、コース4と同じですので、そちらをご参照ください。

コース6.白馬岳から祖母谷温泉へ。静かで景色の良い稜線が盛り沢山 上級者向け (計 2泊3日)

猿倉から白馬岳に登り、少し折り返してから西へ進み、旭岳、清水岳、不帰岳(かえらずだけ)をへて、富山県側の祖母谷(ばばだに)温泉へと下山するコースです。
清水岳方面は人が少なく、また、高層湿原や高山植物が咲き、静かな山歩きを楽しめるコースです。
最後は黒部市の祖母谷(ばばだに)温泉へと抜け、その後は黒部渓谷鉄道を楽しんで宇奈月温泉を訪ねたり、北陸新幹線から岐路についたりといった楽しみ方も出来るコースです。


ルートは以下の通りです。


猿倉荘1,250m~(1H10M)~白馬尻小屋1,560m~(20M)~白馬大雪渓~(2H10M)~葱平(ねぶかっぴら)~(2H)~村営白馬岳頂上宿舎2,730m~(20M)~白馬山荘2,832m~(15M)~白馬岳山頂2,932m~(10M)~白馬山荘2,832m~(15M)~村営白馬岳頂上宿舎2,730m(泊) (計 6H40M)

村営白馬岳頂上宿舎2,730m~(2H20M)~清水岳2,603m~(1H50M)~不帰岳避難小屋(泊) (計 4H10M)

不帰岳避難小屋~(4H30M)~祖母谷温泉~(25M)~名剣温泉~(15M)~欅平駅 (計5H10M)

初日の宿泊を白馬山荘とするか、村営白馬岳頂上宿舎とするかは、各登山者の好みとなります。
二つの山荘間は15分程度で、どちらも白馬岳に近い距離にあります。
白馬山荘は日本最大の山荘で、スカイプラザから雲海を眺めながらのビールが最高という人もいれば、村営白馬岳頂上宿舎のビュッフェ形式の夕食が好きだという人もいます。
白馬山荘の方が白馬岳に近く、また標高も高く、大勢の登山者が利用するようです。

1日目の、猿倉荘から出発して白馬岳山頂までのルートは上記のコース2と同じですので、そちらをご参照ください。
2日目以降、白馬岳頂上宿舎からの縦走コースをご紹介します。

2日目に白馬岳頂上宿舎を出発し、稜線の分岐で旭岳方面へと下ります。
不帰岳避難小屋まで水場がありませんので、たっぷりと水分持って出発しましょう。

旭岳の、ごつごつした石の道をトラバースしながら、裏旭岳山頂へと向かいます。
裏旭岳で稜線に出ると、これから向かう清水岳が遠くに見えます。

なだらかな稜線を快適にアップダウンし続けると、出発から2時間ほどで清水平(しょうずだいら)に到着します。
清水平は言葉の通り、平らな場所で、ところどころに池塘があります。

清水平を過ぎると15分ほどで清水岳(しょうずだけ)山頂です。
清水岳山頂から立山連峰や雪倉岳、白馬鑓ヶ岳などを眺めることが出来ます。

清水岳を過ぎ、しばらく下るとお花畑が待っています。
歩く人が多くないので、登山道の裸地の幅が狭く、草花を踏んでしまわないように気を付けましょう。
晴れていれば、天上の美しいお花畑や池塘を見ながら歩くことが出来ます。

不帰岳(かえらずだけ)避難小屋に近づくにつれ樹林帯が迫ります。
徐々に草原が灌木になり、ところどころに池塘を見ながら、小屋に着くころには完全に樹林帯に入ります。
途中、毎年クマの目撃情報が多数あり、またクマの皮はぎにあった木を見ることも多く、ベルやホイッスルは必携です。

不帰岳避難小屋には近くに水場があり、また訪れる人が少なく、快適に泊まれることが多いです。
小屋に泊まらずに、祖母谷温泉まで強行軍で下ることも可能ですが、長時間のコースになりますので、ここで泊まります。

3日目は不帰岳避難小屋からスタートします。
しばらく行くと、3~4Mほどの鎖場が一カ所あります。

眺望が望めないほどの樹林帯に入ると、倒木や沢をいくつも越え、藪漕ぎをする場所もあり、体力を消耗します。
細い道が斜面についていて、体が斜めに傾くようなこともあり、それもまた体力を消耗させます。
そのようなルートなので、2日目の行程と3日目の行程を1日で踏破するのが体力的に厳しいとされています。

最後に祖母谷温泉に到着します。
祖母谷温泉には「祖母谷地獄」と呼ばれる河原の露天風呂がありますが、河原に自然にわき出ている源泉に自分で石を積んで湯船を作って、川の水と混ぜて入ります。
源泉が90度ほどあり、川の水と混ぜて40度程度にするのが難しいです。
一般的には山小屋「祖母谷温泉」で600円で日帰り温泉を楽しみます。
テン場もあります。

祖母谷温泉を過ぎると名剣温泉に着きます。
名剣温泉は一軒宿の温泉旅館で、ここの源泉は祖母谷温泉からひいています。

さらに15分ほど歩くと欅平に到着です。

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コース7(番外編).初心者におすすめ、八方尾根を八方池から唐松岳へ。稜線から白馬三山を眺める (計 日帰りまたは1泊2日)

八方尾根は北アルプス北部で、北アルプスの稜線に最短でたどり着けるコースです。
このコースでは八方尾根から唐松岳に登り、白馬岳には登りませんので「白馬岳登山」ではないのですが、リフトを使うので比較的短い時間で白馬連峰の山頂に立て、見晴らしの良い雲海の上の稜線を快適に歩いたり、唐松岳頂上付近の高度感のある道が楽しめたりといったことが、危険なこともなく初心者からでも楽しめるので、紹介します。

日帰り登山も可能ですが、あえて山小屋に泊まるという楽しみを体験することをお勧めします。

筆者が好きな八方池までの豊富な高山植物や、丸山ケルンから眺める白馬三山の、人を寄せ付けない神々しい光景、2000m付近の蛇紋岩による植生の変化など、きっと多くの登山者にとっても、心に焼き付いて離れないはずです。


ルートは以下の通りです。


八方尾根ゴンドラリフトアダム八方駅773m~(ゴンドラ等30M、通し券大人往復2,900円、片道1,550円)~村営八方池山荘1,830m~(40M)~第2ケルン~(20M)~八方池2,060m~(1H40M)~丸山ケルン~(1H10M)~唐松岳頂上山荘2610m~(20M)~唐松岳2696m~(15M)~唐松岳頂上山荘2610m (上り 4H10M+ゴンドラ30M)

唐松岳頂上山荘2610m~(50M)~丸山ケルン~(1H)~八方池2,060m~(15M)~第2ケルン~(25M)~村営八方池山荘1,830m~(ゴンドラ等30M、通し券大人往復2,900円、片道1,550円)~八方尾根ゴンドラリフトアダム八方駅773m
 (下り 2H30M+ゴンドラ30M)

スタートは白馬八方尾根スキー場の山麓駅(八方駅)です。
ここからゴンドラに乗り、終点のうさぎ平で降り、さらにリフトを2回乗り継ぐと、標高1830mの村営八方池山荘に着きます。
リフトは通常、6月初めから10月終わりまで動いています。

登山はここからスタートしますが、1時間で行ける標高2060mの八方池までは、途中に公衆トイレ(チップ制)があり、木道も整備され、大勢の観光客も登っていきます。
八方池までは「八方尾根自然研究路」と呼ばれ、八方池に逆さに映る白馬連峰の山々は、絶景スポットとしても有名です。

村営八方池山荘からスタートすると、コースが2つに分かれていて、右側は八方山経由で一気に登るコース、左側は木道で蛇行しながら進むので、傾斜がゆるく初心者でも楽に登れるコースです。

リフトを下りた時点から白馬三山は見えますが、スタートして石神井ケルンまでくると、360度の展望が開けます。

石神井ケルンを過ぎ第2ケルンまでくると、白馬連峰の稜線である唐松岳が望めるようになります。

第2ケルンを過ぎると八方ケルンに到着です。
ここから八方池までは高山植物が豊富で、楽しいトレッキングとなります。

八方ケルンを過ぎると第3ケルンへと続き、八方池に到着します。
ここまで、たくさんの観光客や団体登山の中高生で渋滞することはありますが、特に登山装備が必要ないほど快適な木道です。

八方池を過ぎるとそれまでの木道はなくなり、ごつごつした石の混じる道を、長時間の登りとなります。
これと言って危ない箇所はありませんが、足元には大きな蛇紋岩がゴロゴロした道を進みます。傾斜が徐々に出てきます。

標高が2250mほどに差し掛かると、それまで樹林帯でなかったのにダケカンバの樹林帯(カミノカンバと呼ばれています)があらわれます。
北アルプスの通常の森林限界は2300~2500mほどで、八方尾根では丸山ケルン(2430m)下の2350mあたりまで樹林が見られます。一方で、標高1600m~2100mの地点で、森林限界を超えないと見られないはずのハイマツなどの高山植生が始まっています。
標高が低くても樹林が生えない理由は蛇紋岩によるものとされ、東北の早池峰山では特にその傾向が見られますが、八方尾根でも蛇紋岩の分布する2100m付近まで樹林がなくなり、高山帯の植生に変わっています。
そして蛇紋岩から花崗岩などに代わる2100mより上部の2350mあたりまで、再び樹林帯が現れているようです。
さらにそこを過ぎると森林限界となり、再び高山帯になります。

八方池から1時間ほど歩くと扇雪渓が見えてきます。
雪渓は夏でもあり、辺りに咲く花々と対照的な景色です。
雪渓を過ぎると丸山ケルンまでもう少しです。
このあたりで雷鳥を目撃することもあります。

丸山ケルンはなだらかな場所にあり、絶景の楽しめる場所として知られ、八方尾根をここまで往復する登山者も多いです。
遮るもののない青空の下、腰を下ろし、絶景を眺める登山者が見られます。

丸山ケルンを過ぎても、登山道は大きな石もなく平らに良くならされていて、勾配がキツイこともなく、高度感のある場所で巻き道として10mほど短い橋を渡りますが、特に危険な個所もなく、雪の残らない季節であればたくさんのお花を見ながら、唐松岳頂上山荘に到着します。

さらに20分程登れば、唐松岳山頂です。
山頂への道も、特に危険な個所はなく、歩きやすいように石が積まれています。

八方尾根では、日本百名山のうちの実に11の山々を眺めることが出来ます。北には新潟県境にある雨飾山、東に八ヶ岳や富士山、そして目の前に広がる白馬連峰の峰々です。

唐松岳山頂付近では、運が良ければブロッケン現象を見ることが出来ます。
これは、霧が谷筋に湧き上がり、自分の影が霧に映り、その影を丸く囲むように虹が覆う現象です。

登頂後にすぐにピストン下山をして日帰りをすることも可能ですが、唐松岳頂上山荘は標高2610mの場所にある、赤い外壁が可愛らしい山荘です。
収容人数350名の大きな山荘で、毎年4月下旬より営業を開始し、ドコモやauの携帯電話が通じますし、水洗の洋式トイレ、乾燥室や喫茶室もあります。
宿泊者は朝に、山荘裏からのご来光を眺め、また山荘周辺には、これでもかと絶景ポイントが溢れています。
宿を離れる際には、山荘オリジナルのバッジを購入する方も多いです。
部屋は、上下2段に分かれ一区画4~6人が入る大部屋か、別料金の個室(要予約)となり、個室の場合を除き、利用に予約は不要となっています。
北館には部屋にコンセントもあります。
ハイシーズンの週末は混みますが、こちらで宿泊し、翌朝にご来光を見てから下山するのも良いのではないでしょうか。

コース8(番外編).猿倉から清水谷を周遊(猿倉~白馬岳~清水谷~白馬鑓ヶ岳~大出原~鑓沢)春スキー上級者向き (計 約12H)

山の天候が安定するGW頃に、春スキー(バックカントリー)をするコースで、猿倉荘から白馬岳に登頂後、西側の清水谷を滑り下り、白馬鑓ヶ岳まで登り返してから、今度は東側の大出原・鑓沢を滑り下って、小日向のコルに登り返し、さらに猿倉まで滑り降りるルートです。
白馬鑓ヶ岳から大出原・鑓沢ではなく、中央ルンゼを下るルートもありますが、山頂直下からの急斜面が下りるほどにどんどんと狭まっていき、雪崩の危険もあり、緊張の連続です。

清水谷はなだらかな谷で滑りやすく、大出原は清水谷に比べると急ですが、東斜面で雪が緩んでいるので滑りやすくなっています。

春スキーですので、通常はスキーの板を背負って登り、下りはその板を使ってあっという間に降りてきます。
また、雪面では夏山のような登山道は決まっておらず、雪面の安全状況を判断し、自由にシュプールを描いて滑り降ります。


ルートは以下の通りです。春の日帰りスキーを想定しているので、下りは見慣れない通過タイムとなっています。


猿倉荘1,250m~(1H10M)~白馬尻小屋1,560m~(2H30M)~葱平(ねぶかっぴら)~(2H)~村営白馬岳頂上宿舎~(20M)~白馬山荘~(15M)~白馬岳山頂2,932m  (登り 6H15M)

白馬岳山頂2,932m~(10M)~白馬山荘~(清水谷を滑る時間含め3Hくらい)~白馬鑓ヶ岳(やりがだけ)~(滑り降りて2H)~小日向のコル ~(滑り降りて30M)~猿倉荘 (下り 5H40M)

スタートして白馬岳に登頂するまではコース3と同じですので、春の雪山登山で、防寒装備、登山用具や時間は余分にかかりますが、コース3をご覧ください。

稜線にたどり着いたらスキーの板を置いて、白馬岳山頂の景色を堪能し、終えたら板を置いた場所まで戻り、いよいよ清水谷の滑降をスタートします。

滑降ルートは、安全に滑れる雪面を状況判断しながら下って行きます。

春になり、山の天候が安定してくると、日差しの当たりやすい東斜面は西斜面より早く雪面が緩んできます。
西斜面のように日影の時間が長く日当たりの時間が短いと、日に当たって溶けた雪が流れ出さずに再びその場で凍り、アイスバーンを作ります。

清水谷は西斜面のため東斜面の大出原などより雪の緩みがないことが多く、アイスバーンがあり慎重に滑る必要がある場所があります。
東斜面の大出原側は、雪が緩んでいることが多く、スピードが出づらく、快適なターンが出来ることもありますが、緩みすぎていると雪が重くて体力を使い、ターンもつらくなります。

安全に滑るためには雪面の状況判断が必要ですので、山スキーはベテランスキーヤーのみの楽しみです。

清水谷を滑り降りると、スキーを担いで白馬鑓ヶ岳山頂まで登り返します。
山頂でいったん休憩し、たっぷりと景色を楽しんでから、大出原を滑り降ります。

時間があれば鑓温泉でいったん休止し、温泉に入ることも可能です。

鑓温泉を過ぎ鑓沢を杓子沢との合流点まで滑り降りてから、小日向のコルへと登り返します。
小日向のコルで絶景を再び堪能してから、最後の滑りのため、再び板を履きます。

ここでは夏の登山道沿いが滑りやすいので、そのルートに沿って降りて行きます。

林道に出ると、林道を下って猿倉荘に到着します。

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