利尻山の登山コース全4つ 利尻富士は一度は目に焼き付けたい美しさ!

「まるで島が山なのか、山が島なのか・・」
日本百名山の著者深田久弥は船から利尻山を見て、そう表現しています。

利尻島は、一周約55㎞の小さな島です。

利尻岳を海上から見る photo by Tatsuya Sakai

利尻島の観光地として有名なオタトマリ沼は、北海道のお土産で有名な「白い恋人」のパッケージとなっている利尻山の絵のアングルの場所として有名です。
オタトマリ沼はビュースポットとしても観光客に人気で、美しい利尻山の姿をまじまじと見ることができます。

利尻山は観光地としても魅力的ですが、登山者にも大変魅力のある山です。
海抜0メートル付近から山頂1,719メートルまで一気に標高差を楽しむことができる山です。
標高が上がるごとに海との距離を体感できるワクワクがあります。

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1.利尻山の主要ポイントと各コースのルート地図

利尻山の主要ポイントと、今回ご紹介するコースの地図を作成しました。

各コースを参照したい場合は、地図の左上の四角いボタンを押してから、各コースの名前の付いたレイヤーボタンを押してください。

スマートフォンの場合は、一度地図をクリックして、別ウィンドウで全画面表示を立ち上げてから、画面下のタイトル表示「○○の主要ポイント(morigasuki.net)」部分の白枠を押せば、各コースを選ぶことが出来ます。

パソコンでの別ウィンドウでの全画面表示は、地図の右上の四角いボタンを押してください。

地図上に書かれた各コースのルートは、手書きで作成しており、正確に記していますが、微妙にずれていることもありますので、大体の目安とお考えください。

 利尻山の主要ポイント。 各コースはレイヤーを選択すると見られます。

この地図をグーグルマップ上に表示させて、登山中に現在位置を確認することもできます。
PCやスマホで使う場合の詳しい設定方法を書きましたので、ご覧ください。

2.各コースの紹介

コース1.ポン山・姫沼探勝路 片道2時間半のハイキング

「利尻山山頂まではとても無理」「気軽にちょっとハイキングしたい」といった方には、ポン山と姫沼のハイキングがおススメです。
 大(だい)ポン山(やま)だけ、姫沼だけといった選び方や、姫沼までの片道を行って、あとは姫沼からバスを利用といったルートも可能です。

ルートは以下の通りです。


利尻北麓野営場登山口220m~(5M)~甘露泉274m~(10M)~ポン山姫沼分岐点~(5M)~大ポン山小ポン山分岐点~(15M)~大ポン山444m~(15M)~大ポン山小ポン山分岐点~(10M)~小ポン山413m~(10M)~大ポン山小ポン山分岐点~(5M)~ポン山姫沼分岐点~(1H10M)~姫沼(探勝路)120m~(1H20M)~ポン山姫沼分岐点~(10M)~甘露泉274m~(5M)~利尻北麓野営場登山口220m (所要 4H)

コース3でご紹介する鴛泊(おしどまり)コースの甘露泉で湧水を堪能した後、甘露泉からポン山方面へ進みます。

ポン山は、大ポン山(444m)、小ポン山(413m)の二つがあります。
ポン山での展望を楽しんだ後、ポン山姫沼分岐点まで引き返し、沢や起伏を超えて姫沼に到着します。

姫沼からは、天気が良ければ沼越しに利尻山を望むことが出来ます。

姫沼に着いたら、元来た道を戻らず、道道108号線方面へ出て、ハイキングを終了することもできます。その場合、姫沼からは舗装された車道を歩いて道道108号線の姫沼口バス停へ出ます。下り坂を1.5㎞ほど歩きます。

姫沼口バス停からは、島を時計回り(Aコース)、または反時計周り(Bコース)する島内バスで移動できます。
Aコース、Bコースともに、平日に5便(6時台、8時台、11時台、13時台、16時台)、休日に4便あります。

バス停は、沓形、仙法志、鬼脇、姫沼口、鴛泊フェリーターミナル、利尻富士温泉、利尻空港、沓形というように、島内を一周します。
ですが、空港、利尻富士温泉と姫沼口バス停に止まらない便がありますので、利用する際には宗谷バス利尻営業所(0163-84-2550)に確認が必要です。

コース2.鴛泊(おしどまり)コース 中級者向き (所要 8H5M)

鴛泊は中級者向きのコースで、利尻山登山にはもっともポピュラーなコースです。
道が狭いところが多く、石も多く、最後の1合の登山道は特に火山灰質の滑りやすい石が多くあります。

利尻島内の沓形岬(くつがたみさき)公園の望遠鏡からは8合目の山小屋を見ることができます。山小屋の手前は切り立っていますので覆い隠すような木々がないのです。

ルートは以下の通りです。


利尻北麓野営場登山口220m~(10M)~甘露泉274m~(2H50M)~長官山1,218m~(15M)~利尻岳山小屋(避難小屋)1,232m~(40M)~沓掛分岐1,585m~(30M)~利尻山北峰1,718m (登り 4H25M)

利尻山北峰1,718m~(25M)~ 沓掛分岐1,585m~(40M)~利尻岳山小屋(避難小屋)1,232m~(15M)~長官山1,218m~(2H10M)~甘露泉274m~(10M)~尻北麓野営場登山口220m (下り 3H40M)

利尻山山頂(1,721m)付近は、登山道の崩壊が進んでいるため、北峰(1,718m)の頂上に登ったことをもって、利尻山を登頂したこととされています。

コースは長いのですが、年々登山道などの浸食が進んでいるとのことで、斜面への負荷を減らす環境保全の面から日帰りが原則となっています。8合目には避難小屋がありますが、緊急時用で宿泊不可です。

また土をえぐらないために、ストックの先にはゴムキャップを付けることもお忘れなく。

行って帰って来るだけの登山ルートですが、かなりハードです。標準タイムが8時間半ですので朝早くから皆さん張り切って登られるようです。

登山口となる北麓野営場には靴の底を洗う施設があり外来種を防いでいます。
ここには立派な管理棟や綺麗なトイレがあり、また8合目の避難小屋にもトイレブースがありますが、行程が長いので、携帯トイレは必需品です。

甘露泉は利尻山に降った雨が湧き出た泉で、このコース最初で最後の水場です。日本最北端の名水百選の泉でもあります。水筒などに組んで、登山中に給水しましょう。
「リシリア(甘露泉水)」という名前でもペットボトル水が販売されており、遠くからわざわざ水を汲みに来る人もいます。

7合目あたりまではところどころ海が見えますが森の中を歩くルートです。その後景色が開け、青い海や広い空を眺めながら8合目の長官山に着くと、利尻山の美しい姿を見ることが出来ます。

7月と8月が高山植物の最盛期で、山小屋(避難小屋)を過ぎて9合目付近までは左手一面にお花畑が広がり最盛期には山肌が黄色く見えます。しかし、傾斜はきつくなり、足元も滑りやすくなるので、体力を使う正念場です。ここから山頂まで登る体力を十分に残しておく必要があります。

 直下から利尻山山頂とろうそく岩を望む  photo by Vickerman625

沓掛分岐を過ぎてからの9合目付近はザレ場で滑る石に足を取られないようにしましょう。ところどころ、ロープや階段があります。

利尻山南峰は、登山道が崩落して危険なので、北峰に登ります。といっても、北峰にも危険な個所がありますので、気を抜かないようにしましょう。
山頂には祠があります。
北峰山頂から南峰へと続く登山道にはロープが張られていて、通行禁止になっています。登山者の踏み後が付いていますが、危険なので行くのはやめましょう。

山頂に足を運ばなくては見られない景色は圧巻です。
ろうそく岩が立っていること自体が幻想的で雲の流れで遠近感が鈍くなりなんとも不思議な光景を目にしました。

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コース3.沓形コース 上級者向き (所要 9H35M)

ルートは以下の通りです。

見返し台園地 沓形登山口405m~(1H40M)~7合目避難小屋870m~(20M)~礼文岩875m~(2H)~三眺山1,461m~(1H30M)~沓形分岐1,585m~(30M)~利尻北峰1,718m (登り 6H)

利尻北峰1,718m~(25M)~沓形分岐1,585m~(1H)~三眺山1,461m~(1H10M)~礼文岩875m~(10M)~7合目避難小屋870m~(50M)~見返し台園地 沓形登山口405m (下り 3H35M)

上級者向きのコースで、足場の悪い箇所もあるので7月以降の登山をすすめます。
5合目の見返し台園地 沓形登山口までは車道があり歩きやすいです。登山口までは車で行くこともできます。
そこから登り6時間、下り4時間弱が標準タイムになっています。

駐車場にはトイレ、展望台、自動販売機がありますが、売店等の施設はありません。

スタートすると、トドマツ、エゾマツ、ダケカンバなどのうっそうとした森の道沿いに高山植物も見られます。7合目避難小屋まで登れば視界が開けて、7合目のルート沿いにある大きな礼文岩からは向かいの礼文島が一望できます。

7合目避難小屋を過ぎてからは沓形分岐まで、すべて難所と言えますので、事前準備は念入りにしましょう。
「背負子(しょいこ)投げ(急峻なガレ場、ロープあり)」「親不知子不知(おやしらずこしらず)(ガレ場と落石に注意)」と呼ばれる難所が続きます。

急な登りで体力が奪われてしまいますが、ガレ場は落石に注意して慎重に1人ずつ横断してください。親不知子不知は例年7月上旬まで急斜面に雪渓が残るため、10本爪以上のアイゼンとピッケルが必要です。

切り立った美しい山だけに山頂への道のりは厳しいのも当然で、斜面の保全のため丸太の土留めを頼もしい山男たちが設置してくれている様子を沓形岬公園ではパネル紹介しています。

厳しいルートへの挑戦は己の能力の客観視を冷静にできることが必要ですし、自分ひとりが生きているのではないことを再確認させられます。

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コース4.鬼脇コース 崩落が激しく通行止めです (所要 —-)

鬼脇コースは9合目より上の崩壊が激しく、7合目以降、登山道に立ち入ることが出来ません。
また、登山道が使われていないため、7合目より下も、草が生い茂り藪漕ぎを強いられます。

参考としてルートを掲載しますが、利尻山登頂はできません。

ルートは以下の通りです。


鬼脇15m~~鬼脇登山口~~利尻山1,721m~~利尻山北峰1,718m

標高差が激しくキツイルートです。
利用者が少ないので、薮が茂り、7合目にたどり着くことさえ困難でしょう。

途中にあるヤムナイ沢は、対岸に渡ることが出来る季節には、利尻山の雄大な景色を眺められる穴場スポットです。

3.まとめ

利尻山はもろい火山性の地質で全体的に崩落が激しいため、頂上に近づけば近づくほど、歩くと足を取られて、踏ん張りが効きづらく、体力を消耗します。

私は2度目の挑戦で頂上に立つことができました。

1度目は長官山からは雲しか見ることができず、避難小屋で断念して下山しました。
後からわかったことですが、待機していた避難小屋の右側は山肌が露出した崖になっていて、強風と雨と雲で視界がなかったので引き返して本当に良かったと思いました。

翌年コツコツとお金を貯めて再挑戦した時の達成感はハンパないものでした。
本当に「頑張ってよかった!」と思うと同時に「ホッと」した感覚もありました。

緊張していたのだと思います。

アドレナリンがバンバン出ているにもかかわらず緊張感からか宿に帰った時にはバタンキューで布団に入りました。

夏季限定で千歳空港から利尻空港への飛行機があり、帰りの飛行機は山の頂上を経由して飛行してくれるので、上のような写真を撮ることができました。

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