ペルシャ絨毯の値段と産地 偽物の見分け方を教えます

公開日: : 最終更新日:2017/08/14 ショッピング(Shopping), 旅行(Travelling), 生活(Life)

「ペルシャ絨毯」って、すごく高級なイメージがあるけれど、実際いくらくらいか、ご存じですか?
産地がいくつかあって、それぞれ特徴があることを、ご存知ですか?

「ペルシャ」は今のイラン辺りのこと。古代文明が栄えた地域です。

約2500年前には作られていたそうで、王朝が変わるごとに変化していますが途切れることなく生産されています。

12(photo pixabay)

現在、代表的な生産地域がイラン国内に5つあり(Tabriz、Kashan、Qum、Isfahan、Nain)、それぞれカラー、デザイン、染め方に特色があります。
代表的な産地以外に、ローカルな産地もいろいろあります。

またペルシャ絨毯は、上記のような「地域」で区分する以外に、作り手の社会的なバックグラウンドである部族や生活様式で区分されたりします。

バックグラウンドでの区分としては、遊牧民の作るノマディックカーペット(Nomadic/tribal carpets)、町や村で織られるタウンカーペット(Town/Village carpets)といった区分をします。

遊牧民の作る絨毯の場合には、部族ごとに区分して、Qashqai(キャシュカイ)、Kurds(クルズ)、Afshari(アフシャリ)などと細かく区分します。

スポンサードリンクス




1.ペルシャ絨毯ていくら位するの?

ペルシャ絨毯は受け継がれてきた技術を手織りで時間をかけて制作するもの。

使用されるのは羊毛か絹で、縦糸用に綿が使われています。

絹が一番高級ですが、高価なうえ傷みやすく耐久性も弱いので床ではなく壁に飾ることが多いです。

100×140センチ前後サイズのお値段は絹だと200万円、羊毛で100万円弱ほど。

これだけお高いと、当然偽物も出て来ます。
中国・インド・パキスタンなどで作られたもので、機械で織られ安い化学染料で染められています。

その他、日本の着物が日本人指導者のもとベトナムなどで作られているようにペルシャ絨毯も、イラン人技術者が中国で織らせているものもあります。
イランで作られていても、機械織りのものもあります。

スポンサードリンクス

2.偽物の見分け方はあるの?

見慣れていないと、偽物を見てもなかなか判別がつきませんから、専門店や名の通ったブランドを信頼するしかありません。

デパートや催事場のものはマージン分さらに高くなるので、専門店に何度も通って、勉強するのが一番です。

お店の方は皆さん、快く色々教えてくれますよ。

価格が非常に安いもの、イラン以外製のもの、機械織りのものは避けるようにしましょう。
通販で購入するのもNG。
たとえ本物のペルシャ絨毯でも不良品の場合が多いそうです。

例えばAMAZONで、「毛100% 約170×250 手織り ペルシャ絨毯」が20万円以下。他の情報は掲載されていません。

本物の良品なら10倍近くするはずです。

どんなに写真の柄が気に入ったとしても、思いとどまった方が無難ですね。

3.ペルシャ絨毯とギャッベの違い

ペルシャ絨毯はお高くて手が出ないという方もいて、最近は、ギャッベに注目が集まっています。

では違いはどういった点にあるのでしょうか?

ギャッベも、大きな括りではペルシャ絨毯の1つの種類です。
同じペルシャ(今のイラン)で作られている絨毯だからです。

ペルシャ絨毯と言えば、日本では、絹で織られ、とても細かなデザインが施された絨毯という印象をお持ちではないでしょうか。これは、あちらではタウンカーペット(Town Carpet)と呼ばれ、ペルシャの都市部で作られる絨毯です。

一方で、ギャッベはより実用的な方向性を持ち、シンプルなデザインと頑丈さが売りです。
ギャッベは、ペルシャ絨毯の中では、ノマディックカーペット(Nomadic/tribal carpets)と呼ばれ、寒暖差の激しい高地や低地を、長距離移動しながら、掛け毛布や敷きマットなどとして使用する、遊牧民が作る絨毯です。
ギャッベのページでも説明しましたが、さまざまな遊牧民が作っています。
最近では、デザイン性を高め、アートギャッベという呼び名で売られるものもあります。

タウンカーペットは、ノマディックカーペットのように過酷な状況下で使われることがありません。
そのため、華美なデザインや、繊細な織り、絹のような贅沢な材料の使用といった方向に進んだのです。そして王族などに献上される、高級品としての地位を築いたのです。

最初に挙げた、代表的な5つのペルシャ絨毯産地、Tabriz、Kashan、Qum、Isfahan、Nainは、すべてタウンカーペットの産地です。

日本ではこの5つが有名ですが、最後のQum(クム)、Isfahan(イスファハン)、Nain(ナイン)の3地域は、互いに似たデザインを持ち、コットンのベースにシルクをパイル織りした絨毯を作ります。
非対称の編み方が特徴で、QumとNainのペルシャ絨毯では、非常に精巧な円形模様(medallion)を施し、淡い水色とアイボリーの色遣いをするのが特徴です。
これらの比べ、Isfahanのペルシャ絨毯は赤褐色や青を良く使うのが特徴です。

Tabriz(タブリーズ)では、あらゆる種類の絨毯が作られ、羊毛、コットンやシルクのベースに、羊毛または絹をパイル織りして絨毯を作ります。

Kashan(カシャーン)は、ペルシャ最古の絨毯生産地で、絹のペルシャ絨毯の産地として有名です。

他には、Kerman(ケルマン)とMashhad(マッシャド)という2つのタウンカーペット産地があります。

Kermanでは、繊細で優雅なデザインを持つペルシャ絨毯を織ります。鮮やかな赤、アイボリー、明るい黄色といった色遣いが特徴です。

Mashhadのペルシャ絨毯では、鮮やかな赤が良く使われます。赤い色のデザインベースに、濃いアラビア唐草文様(arabesque pattern)が織り込まれます。

スポンサードリンクス




4.どんな人が織っているの?

イランはイスラム教国家です。
女性は家の中に居り、男性に守られるべきもの、という考えがあり最近までの織り手は子供も大人も男性でした。

ところが、自由化を求める若者からの声を受け、社会がゆるやかになって女性も社会に進出することができるようになりました。

現在、ペルシャ絨毯の織り手の多くは女性です。
10歳くらいから織り方の勉強を始め、15歳で既にベテランです。

ペルシャ絨毯は非常に根気のいる作業の繰り返しです。
結び目ひとつゆるんだだけで、図案が崩れてしまうのです。
そのような根気と細やかな神経を必要とする作業は、女性にうってつけなのでしょう。

ペルシャ絨毯の中でも特に美しいと高評価を得るのは、15~20歳前後の若い女性たちの作品だそうです。

スポンサードリンクス

関連記事

最初のイリオモテヤマネコ保護まで 発見からの経緯

日本の西表島だけに生息するという珍しいヤマネコ「イリオモテヤマネコ」が発見されるまでには、食用に

記事を読む

八甲田山登山の全12ルート! 1時間のハイキングから大縦走まで紹介

八甲田山(はっこうださん)は、青森市から20キロほど南にそびえる火山群の総称で、日本百名山の一つ

記事を読む

ニュージーランド旅行をおすすめする理由 いろいろ都合がいい点を紹介

長い休みが取れそうだからどこにいこうかな、と旅の行先を考えるのってとても楽しいですよね。迷ってい

記事を読む

コーヒー豆の種類と味の特徴を知っていますか?美味しく飲む方法もご紹介

今やコンビニでも美味しい挽きたて・淹れたてコーヒーが飲める時代。 でも、豆の事をよく知らないま

記事を読む

霧ヶ峰の全登山コース 初心者の手軽なものから上級者用までご紹介します

霧ヶ峰は、車山(1925m)を中心に広がる山々に囲まれた台地のことを言います。山々の合間には国の

記事を読む

安曇野のワイナリーは4つ。見学、試飲や食事で楽しめます

フランスやイタリアといったワイン王国のような伝統はないものの国産のぶどう100%で作られる日本の

記事を読む

ハリケーン、台風、サイクロンの違い 発生場所、風速、名前や進路のトリビアも紹介

台風の定義って何でしょうか、ハリケーンやサイクロンと何がちがうのでしょうか? 台風は英語で

記事を読む

ベネチアングラスの値段や偽物の見分け方、保証書についてのお話

イタリア土産として大人気のベネチアングラス。ベネチアに足を踏み入れなくても、イタリアの大都市のお

記事を読む

富山といえば常備薬?控除対象?必要?置き薬のあれこれをご紹介

家庭の常備薬と言えば、「富山の置き薬」。 いつの間にか頭に刷り込まれていますが、常備薬と富山県

記事を読む

ギャッベの価格、絨毯としての成り立ち、イランの遊牧民が織る環境

今、ひそかに人気がでてきているのがギャッベ。ギャッベとは、ペルシャの遊牧民族の手によって作り上げ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

宮尾登美子 蔵のあらすじ│過酷な運命を生き抜く女たちの物語

蔵は宮尾登美子の代表作で、越後の国の蔵元を舞台に、盲目となる少女・

中島敦 名人伝のあらすじ│名人とは何か? 中島敦の遺した寓話

名人伝は1942年12月に発表された作品で、中島が同じ月の4日に死

八甲田山登山の全12ルート! 1時間のハイキングから大縦走まで紹介

八甲田山(はっこうださん)は、青森市から20キロほど南にそびえる火

ゴーゴリ 外套のあらすじ│平凡な役人が陥る喜劇めいた悲劇

『外套』はゴーゴリの執筆活動における最後期の1940年に書かれ、1

有吉佐和子 不信のときのあらすじ│男と女のだまし合い

有吉佐和子の不信のときは、1967年に書かれた小説で、有吉佐和子に

→もっと見る

PAGE TOP ↑