ベネチアングラスの値段や偽物の見分け方、保証書についてのお話

イタリア土産として大人気のベネチアングラス。ベネチアに足を踏み入れなくても、イタリアの大都市のおみやげ屋さんではたいていその商品を目にすることができます。

しかし、イタリアでこうしたおみやげを購入するのは、「ひょっとしたらぼったくられていないか?」と心配になるのは当然のこと。また、現在のイタリアにおいては中華系のスーヴェニール・ショップも多く、メイド・イン・イタリーだと思ったらメイド・イン・チャイナだった、なんていう話も珍しくありません。

そこで正真正銘のベネチアングラスを購入するための秘訣を簡単にご紹介いたします。

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1.おみやげになるベネチアングラスの小物、お値段はどのくらい?

自分用、おみやげ用、いずれにしても発色がすばらしいベネチアンガラスの小物やアクセサリーは、女性ならば誰でも衝動買いしたくなるものばかり。

おみやげとして人気なのは、なんといってもアクセサリー類。
ペンダントトップ、ネックレス、ピアス、時計、キーホルダー等々、バラエティ豊かに商品が揃っています。
値段も、ガラスの質、制作工程や技術、大きさなどによってピンからキリまであります。
最も人気のペンダントトップは、手持ちのゴールドやシルバーのチェーンのほかチョーカーにしても存在感がある色遣いが特徴です。

アクセサリーはイタリア女性の体格に合わせてか大ぶりのものが多いのが特徴。しかし昨今のアジア人の観光客を見込んで、小ぶりのかわいらしいアクセサリーも出回ってますから、ひとつひとつ手作りの味わいの違いを見比べつつ商品を選ぶのは、これまた楽しいものです。

ちょっとしたプレゼントとしてイタリア人の女性にも人気なのは、モザイク仕様のペンダントトップ。大きさもいろいろですが、20ユーロから40ユーロくらいが相場です。

(ローマ三越で売られているペンダントトップ)

一点物のペンダントトップになると、40ユーロくらいから売られていますが、こちらは大ぶりなものが多くなります。

ネックレスは、使われるパーツ数が増えるために90ユーロ以上のものがほとんどです。
単色でシンプルなもの、奇抜な色合いをモダンに配置したものなどタイプはさまざまですが、ガラスの質によってはかなり高額、500ユーロ近くなるものもあります。しかし、美しいガラスのネックレスは存在感抜群。さまざまなコーディネイトで楽しむことができます。

 Photo by Claude & Penny Cruz

イヤリングはイタリアで販売されているものはほとんどがピアス。ピアスも大きめのものが多くなりますが、色、形状はさまざまあり、シンプルなものからユニークな形のものまでお好みで選ぶことができます。値段は、50ユーロから70ユーロ代が最も多く、人気は100ユーロくらいまでといったところ。

 Photo by Sandia Accesorios

べネチアのアクセサリーのなかでロングセラーともいうべき人気を誇るのは、時計です。時計盤の周りを、可憐な花のようにガラスが取り巻いているタイプは、各地のおみやげ屋さんで目にすることができます。


腕時計は~3:45まで。保証書も示しています。

バックルが革のタイプ、メタリックなタイプなどいろいろありますが、お値段は100ユーロ以下がほとんど。50ユーロから80ユーロほどで購入可能です。ただし、時計は機械ですので保証書には気をつけて購入しましょう。

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2.ベネチアングラスの食器類は?

かつては、ベネチアのガラスといえば観光客が猫も杓子も購入していたゴールドとのコンビのワイングラス。
いかにも、栄華の時代のベネチアの貴族たちが手にしていそうなアンティーク感あふれる意匠は、バブルの時代の日本人観光客に大人気でした。もちろん現在も、このタイプは健在。ペアでのお値段は、最もポピュラーなタイプで300ユーロほど。

 Photo by lenaellenna

また、自宅の雰囲気に合わないからと、このクラシックなワイングラスを忌避する若い観光客のためには、シンプルなワイングラスも数多く生産されています。こちらも、値段は一客150ユーロから上限なしといったところ。売れ筋は、200ユーロ以下のタイプのようです。

 Photo by Mark Hintsa

ただし、おみやげ屋さんにはこれよりもかなり安価なタイプも数多くあります。どんなに安価でも、製造元を確認して購入することが大事。また、食後酒用の小さなグラスも、おみやげ屋さんであれば20ユーロくらいから見つけることができます。しかし、発色は値段の高い商品と比べると一目瞭然。

ガラスの器も、最近は実用的なモデルが数多く生産されています。和食にも合いそうな涼しげなガラスの器も多いのですが、一点で150ユーロ以上するのが一般的です。おみやげ用の小皿などは、100ユーロ以下、50ユーロ以下でも購入可能。しかし、こういった商品はあまり実用的とはいえず、結局は使い道がないことが多いのです。

 Photo by Till Westermayer

一輪挿しなどの花瓶は、100ユーロからと考えるのが無難です。

 Photo by Thomas Cloer

問題は、こうして購入した商品の梱包方法。専門店や正規のお店であれば、海外からきた観光客が持ち帰るのに問題がない梱包をしてくれます。この辺りも、購入の際のポイントになります。

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3.気をつけないと、売られているベネチアンガラスの70%は偽物!

ここ数年、偽物のベネチアンガラスが各地で出回り、警察と偽物を売る業者とのいたちごっこが絶えません。
ニュースによれば、観光客相手に売られているじつに70%の商品は、「ベネチアンガラス」と名乗りながら偽物だといわれているのです。

実は、本物と偽物を見分けるのは簡単なことではありません。
まず、路上で露店のような店構えで売られているベネチアンガラスには手を出さない方がよいでしょう。また、おみやげ物店として店を構えていても、東洋系の顔立ちの人が店内にいる場合も避けたほうが無難です。

とくに、アンティークのベネチアンガラスを買いたい人は、非常な注意が必要です。
ムラノガラスの組合が、商品に保証書を添付するようになったのは1980年からでした。そのため、それ以前に生産された商品を購入するには、大変な「目利き」である必要があるからです。
とくに、文鎮にはご注意を。文鎮と水槽は、最も偽物が多いためです。
むやみに「Made in Venice」とか「Made in Murano」「Murano Style」と記されている場合も、商品の真贋を疑ったほうがよいでしょう。

 Photo by Carol VanHook


水槽

そして、ガラスの色合いで本物か偽物かを見極めるのは、まずシロウトには無理。
そこで、商品が売られているお店の人に、商品に添付されるべき「保証書」を見せてもらい、そこに記されている工房名、制作者名をネットで調べるのが一番安全な方法です。
また、どんなに小さなアクセサリーでも、ベネチアンガラスは一つ一つが手作り。まったく同じ色合い、模様のものがいくつも並んでいる場合は、偽物と疑ってください。

作家ものの作品を購入する場合は、もちろん作家名の確認が必要です。
2018年現在、ムラノの工房でマエストロとして作品を制作しているのは、
・ Ercole Barovier
・ Archimede Seguso
・ Aureliano Toso
・ Galliano Ferro
・ Vincenzo Nason
・ Alfredo Barbini
・ Carlo Moretti
の7名です。
もちろん、彼らの弟子たちも自分の作品にサインを残す場合もありますが、まずはその名前をネットでチェックしたり、信頼がおけるお店の主人に納得がいく説明を求めましょう。

ガラスの表面に、マエストロのサインがある場合も、ペンで書かれているようなサインはアウト。しっかり刻み込まれているものが本物です。

ベネチア以外の街でベネチアングラスを購入する場合は、イタリアの百貨店「コイン」や「リナシェンテ」などを利用するのも手です。
また、ベネチアでの購入は、観光客用のインフォメーションやホテルの人に(いずれも信用がおける人であることが前提ですが)、正規のベネチアングラスを売るお店を尋ねてみるのが一番安全です。
そして、本物はそれなりのお値段であることを認識し、むやみと安い商品には気をつけることが必要です。

4.ガラスをパーツで販売するお店もある

できあがったアクセサリー類も一点一点手作りという点では、世界で唯一の作品です。
しかし、ベネチアンガラスをパーツで購入し、自分でアクセサリーを作ることもできます。
こうしたパーツを売るお店は、数多くありませんが存在します。

こうしたお店は、古くからの店構えが多く、偽物をつかまされることは少ないと思われますが、最近急増してきた中華系の経営者のお店もありますので、ツーリストインフォメーションやガイドブック、インターネットのサイトなどで確認が必要かもしれません。

 Photo by Chris

5.まとめ 基本はなんと言っても保証書!

ベネチアンガラスを購入する際の基本は、なんと言っても保証書です。イタリア語では「Garanzia」と書かれているこの小型の紙が、すべてを物語ります。
ネットやケータイなどの文明の利器も駆使して、真贋を見極めて気持ちよく美しい商品を購入しましょう。

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