木曽駒ヶ岳の全登山ルート11通りを紹介 片道20分から!初心者でも行ける日帰りや山小屋泊の行程

長野県宮田村にある木曽駒ヶ岳は標高2,956m、中央アルプスの最高峰です。花の名山としても知られ、夏にはエーデルワイスの仲間を見ることが出来ます。

3,000m級の山ということで、登山を始めたばかりの方や、これから登山を始めようとお考えの初心者の中には、ちょっと尻込みしてしまわれる方もいらっしゃるかもしれません。

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でも・・・どうぞご安心ください!

この山には、何と標高2,600mあまりの高さまで、シャトルバスとロープウェイが連れて行ってくれるのです。

初心者へお勧めするものも含めて、各コースの地図上のルートは、次にご紹介する地図をご参照ください。

**目次**

1.木曽駒ヶ岳の主要ポイントと全ルートの地図

木曽駒ヶ岳の主要ポイントと、今回にご紹介するコースの地図を作成しました。

各コースを参照したい場合は、地図の左上の四角いボタンを押してから、各コースの名前の付いたレイヤーボタンを押してください。

スマートフォンの場合は、一度地図をクリックして、別ウィンドウで全画面表示を立ち上げてから、画面下のタイトル表示「○○の主要ポイント(morigasuki.net)」部分の白枠を押せば、各コースを選ぶことが出来ます。

パソコンでの別ウィンドウでの全画面表示は、地図の右上の四角いボタンを押してください。

地図上に書かれた各コースのルートは、手書きで作成しており、正確に記していますが、微妙にずれていることもありますので、大体の目安とお考えください。

 木曽駒ヶ岳の主要ポイント。各コースはレイヤーを選択すると見られます。

この地図をグーグルマップ上に表示させて、登山中に現在位置を確認することもできます。
PCやスマホで使う場合の詳しい設定方法を書きましたので、ご覧ください。

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2.登山口までのアクセス

出発は通常、麓の駒ケ根高原にある「菅の台バスセンター」です(他のコースもあります)。
ここへは東京や名古屋方面からの高速バスや、マイカー、ローカル線の飯田線を使ってアクセスします。バスの場合、近くの駒ケ根IC停留所で降りて、2㎞弱を歩いてきます。

バスセンターから駒ヶ岳ロープウェイの麓駅「しらび平駅」までは、マイカー規制があるため、シャトルバス(往復1,640円、山頂のホテル千畳敷宿泊者には割引宿泊セットあり)に乗り、険しい山道を約30分、くねくねと登ります。

バスの車窓から眺める景色は爽快で、車酔いをしている暇はありません。

「しらび平駅」でロープウェイに乗ると、終点の「千畳敷駅」までは標高差950mをわずか7分30秒で上ります(往復2,260円)。美しい森の景色を眺めながらの空中散歩を楽しんでいるうちに、あっという間に到着です。

さて、ロープウェイを降りますと、そこはもうアルペン気分漂う別天地「千畳敷カール(以下、「千畳敷」)」です。カールとは、太古の昔、氷河が長い歳月をかけて山を削り出し、すり鉢状になった地形のことです。

1-1-%e5%8d%83%e7%95%b3%e6%95%b7%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%ab-640x360 千畳敷カール

千畳敷内には雪が初夏まで残り、雪が解けると7月下旬にはハクサンイチゲやシナノキンバイの大群落をはじめ、色とりどりの可憐な高山の花々が一斉に咲き乱れます。そして、秋にはナナカマドやダケカンバなどの色鮮やかな紅葉の名所ともなります。

ここまでは、夏にはスニーカーと防寒用のパーカーがあれば来られます。観光客でも楽しめるエリアです。本格的な登山は千畳敷を過ぎてからがスタートになります。

年間パスポート

ここでちょっと耳寄りな情報をお知らせします。

駒ヶ岳ロープウェイには年間パスポートがあります。
事前に申し込みし、指定口座に振込をして、駒ケ岳ロープウェイ本社で受け取りか、郵送で受け取ります。即日発効はムリです。

年間パスポート料金7、500円で、ロープウェイが1年間割引料金で乗れ(パスポート作成日より1年間有効)、以下の2)の特典も付きます(2019年より変更されたもの。2016年までとかなり変わって特典が減りました。。。)。

1)同伴者5名までロープウェイ20%割引
2)ホテル千畳敷レストランの料金が5名まで10%割引

2016年までの特典と比較すると、
3)駐車場からロープウェイ駅までの路線バス5名まで20%割引
4)菅の台バスセンター駐車場(通常600円)の8回分無料券
5)ホテル千畳敷レストランでのコーヒー1杯無料サービス
6)露天こぶしの湯入浴料金5名まで100円割引

の4つの特典がなくなりましたが、12、000円から7、500円と年間パスポートが大幅に安くなりました。

「ロープウェイ往復」の料金が計2、490円ですので、春・夏・秋と年に3回利用して(7、470円)、千畳敷レストランで一度でも食事をすれば元が取れる計算です。
例えば5名のパーティーなら、誰か1名がこのパスを持っているだけでも、全員がロープウェイ20%割引の恩恵を受けられます(1名498円割引X5名で計2、490円)。
ちょっと厳しいですかね(汗)。

3.長野県では登山届が義務化

まずは、ロープウェイ千畳敷駅で登山計画書(登山届)を提出します。

登山初心者の方でも3、000m級の山に登りますので、どんなアクシデントに見舞われるかは誰もわかりません。これからステップアップを目指されるのであれば、ぜひ提出する習慣をつけましょう。

特に長野県では、平成28年7月1日より「長野県登山安全条例」により、指定された登山道を通る場合に登山計画書の届出が義務化されました。木曽駒ヶ岳への登山にもこれが適用されますので、注意してください。
インターネットからの事前提出も可能ですので、「長野県観光部山岳高原観光課」のホームページ、オンライン登山届システム「コンパス」または「山ピコ」で手続きしてください。

ロープウェイで一気に高所に来て急に歩き出すと、高山病の症状が出てしまうことがあります。30分くらい千畳敷で散策をするなどして、身体を高所に慣らせましょう。

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4.各コースの紹介

コース1.一番ラクラクコース 登山時間 片道20分! 剣ヶ池までお花畑散策

ロープウェイで千畳敷駅まで上がり、着いたら剣ヶ池までの20分の間、千畳敷下部でお花畑を楽しみながらハイキングをして、剣ヶ池に着いたら水面に映る美しい木曽駒ヶ岳を写真に収めて、それから千畳敷駅まで引き返してくるというコースです。


ルートは以下の通りです。


ロープウェイ千畳敷駅2,640m~(20M)~剣ヶ池~(20M)~ロープウェイ千畳敷駅2,640m (往復 40M)

「2.登山口までのアクセス」でもご説明しましたが、ロープウェイ山麓の「しらび平駅」から終点の「千畳敷駅」までは所用時間7分30秒です(往復2,260円)。

夏には、ハイヒールや短いスカートで千畳敷まで上がってくるツワモノがいますが、みなさん、この一番ラクラクコースを楽しんでから下山されているようです。

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コース2.初心者にお勧め、木曽駒ヶ岳コース 千畳敷駅登山口から八丁坂を経由し、木曽駒ヶ岳を往復 (所要 往復4H弱)

最も一般的な初心者ルートをご紹介します。


ルートは以下の通りです。


千畳敷駅2,640m~(5M)~駒ヶ岳神社~(15M)~八丁坂分岐~(30M)~乗越浄土2,858m~(10M)~宝剣山荘 ~(30M)~駒ヶ岳頂上山荘~(20M)~木曽駒ヶ岳山頂 2, 956m (登り 計1H50M)

木曽駒ヶ岳山頂 2, 956m~(5M)~駒ヶ岳頂上山荘~(35M)~乗越浄土 2、858m~(20M)~八丁坂分岐~(10M)~剣ヶ池 ~(20M)~千畳敷駅2,640m (下り 1H30M)

このコースをお勧めする理由は、危険なところがないからで、また千畳敷駅に着いた時点で既に標高2,660mまで登れているという手軽さです。

千畳敷の上に向かって左側の駒ケ岳神社のある遊歩道に入り、「乗越浄土(のっこしじょうど)」を目指します。遊歩道を20分ほど進むと「八丁坂分岐」に着きます。そのまま八丁坂の登りに入り、乗越浄土に至ります。

八丁坂分岐には、千畳敷の上に向かって右側の剣ヶ池のある遊歩道からも行けますが、距離が長くなる分、10分ほど多くかかります。

八丁坂分岐から30分ががんばり所です。急坂です。

八丁坂の急斜面をジグザグに登っていきます。
道は整備されていますが、幅の広いところばかりではなく、シーズンには大勢の登山者が一斉に登り下りしますので、お互いに道をゆずり合って登りましょう。

上部に行くほど道は狭くなり、傾斜もきつくなります。転倒や滑落の事故も起きていますので、一歩一歩確実に足を進めていきましょう。はしごが現れてきたら、あともう一息で「乗越浄土」です。

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「乗越浄土」まで登りつめると平坦な稜線に出て一気に視界が広がります。標識は、左側の「宝剣岳・中岳・駒ヶ岳」方面に進みます。

しばらく歩くと右手に「駒飼の池」方面に行くルートがありますが、そちらには進まないように注意してください。さらに進むと右手に宝剣山荘があり、ここで休憩をとることもできます。

宝剣山荘には1Fに食堂や売店があり、2Fは宿泊は宿泊施設(素泊まりで6,200円、1泊2食で8,700円)となっています。食堂では、うどん、そば、ソースかつ丼などが、売店では、ビールやソフトドリンクなどが買えます。

宝剣山荘の裏手に出ると、分岐があり、左側は急峻な岩山「宝剣岳」になりますので、帰りに体力と技術があればぜひトライしてみてください。

木曽駒ヶ岳へはこの分岐を右に曲がります。歩きやすい尾根を20分ほど登っていくと標高2,925mの「中岳」に到着します。この手前で中岳山頂を巻く迂回ルートがありますが、経験者向けのルートなので避けましょう。

中岳山頂に着くと、ようやく木曽駒ヶ岳や宝剣岳の山頂が望めるようになります。
岩がゴツゴツしていますので、はやる気持ちを抑えて足元に注意しながら一旦下ります。
10分程で下り切ると右手は駒ヶ岳頂上山荘です。ここがキャンプ指定地になっています。あと20分ひと登りして、ついに標高2,956mの木曽駒ヶ岳山頂です。

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天気が良ければ山頂からは、中央アルプスの峰々をはじめ、間近に御嶽山、はるか向こうに北アルプス、八ヶ岳、南アルプスが望める360度の大パノラマが広がります。
また、山頂には伊那と木曽の二つの駒ヶ岳神社があり、木曽側では宮司さんが常駐しているので、そこでお守りやお札を買うこともできます。

山頂は広いので、ガスが出ているときには道迷いに十分注意してください。

下りのコースは、来た道を折り返すルートです。日帰りで歩こうと思えば、朝早く出発するようにしましょう。

お隣にそびえる宝剣岳に行くには、はしご、クサリ場や岩場を通る必要があります。

千畳敷は、登山をしない観光客もたくさんいます。シーズンには、山を下るシャトルバスやロープウェイの待ち時間が長くなりますので、余裕を持ったプランを立てておきましょう。

初心者でもおすすめなのは山小屋泊です。3,000m級の山の尾根で泊まる経験はなかなかのものです。

コース上には宝剣山荘、天狗荘、駒ヶ岳頂上山荘の3つの山小屋があります。これらに宿泊すると隣の宝剣岳にも余裕をもって登れます。

また、天気がよければ夜には満天の星空を、朝にはご来光を仰ぐこともできるのです。山小屋に泊まれば山の魅力が何倍にも増すことでしょう。アルプスデビューとともに、ここで山小屋デビューというのもいかがでしょうか。

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山小屋泊を利用するとコースバリエーションはぐんと広がります。ただし、次のコースから紹介するように、歩行距離が長くなるだけでなく、やせ尾根やはしごがかけられた急斜面があるため、中・上級者向きとなります。

宿泊・休憩所 標高(m) 宿泊料 電話番号
宝剣山荘 2,865 1泊2食8,700円、素泊まり6,200円 090-5507-6345
天狗荘 2,870 1泊2食8,700円、素泊まり6,200円 090-5507-6345
木曽駒ヶ岳頂上山荘 2,870 1泊2食8,700円、素泊まり6,200円 090-5507-6345
ホテル千畳敷 2,612 1泊2食11,880円~、素泊まり7,560円 0265-83-3844
大樽小屋 2,070 無人小屋 0265-78-4111
西駒山荘 2,685 1泊2食8,500円、素泊まり6,000円 090-2660-0244
頂上木曽小屋 2,9565 1泊2食8,000円、素泊まり6,000円 0264-52-3882
玉乃窪山荘 2,760 1泊2食7,000円、素泊まり5,000円 090-4181-8573
木曽駒ヶ岳七合目避難小屋 2,400 無料(無人)。トイレ有、利用時には協力金を納めましょう。 0264-22-3000
金懸(かねかけ)小屋 1,914 無料(無人) 0264-52-1133
090-4181-8573
木曽殿山荘 2,587 1泊2食8,500円、素泊まり5,500円 090-5638-8193
檜尾避難小屋 2,680 無料(無人)、但し協力金1,000円 0265-81-7755
敬神ノ滝小屋 1,183 無料(無人)。平日は閉鎖。駐車場あり。 0264-52-2547
池山小屋(林内作業所) 1,750 無料(無人)、但し協力金1,000円。トイレと水場あり 0265-83-2111

 

上に、各山小屋の宿泊料や連絡先などを載せますので、ご活用ください。

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コース3.中級者向き 馬の背・濃ヶ池一周コース(所要 5H15M)

木曽駒ヶ岳山頂に登ってから、濃ヶ池へ周り、宝剣山荘を経て千畳敷駅まで降りるコースです。


ルートは以下の通りです。


千畳敷駅2,640m~(1H50M コース2参照)~木曽駒ヶ岳山頂2,956m~(10M)~馬の背分岐~(45M)~濃ヶ池分岐~(15M)~濃ヶ池~(50M)~駒飼ノ池~(30M)~宝剣山荘~(10M)~乗越浄土~(45M)~千畳敷駅2,640m (計5H15M)

木曽駒ヶ岳山頂までは、コース2のルートで、千畳敷駅から木曽駒ヶ岳山頂まで、登り1時間50分です。

木曽駒ヶ岳山頂より宝剣山荘を経て千畳敷駅までは、歩行時間3時間半の中級者向きコースです。このコースは「花の道」とも呼ばれ、春から夏には多くのお花が見られる場所です。

木曽駒ヶ岳山頂まで来たら「馬の背・将棋頭山」方面に、やせ尾根を進みます。

山頂付近では、夏には固有種のコマウスユキソウ(エーデルワイスの仲間)の群落を見ることができます。

しばらく歩き、「濃ヶ池分岐」を右に曲がって進むと「濃ヶ池」に出ます。
濃ヶ池は中央アルプスで唯一の氷河湖で、周囲には高山植物のお花畑が広がります。

さらに進み「駒飼ノ池」を過ぎると宝剣山荘の前に出るので、そこからは乗越浄土を経て千畳敷に下ります。

なお、「濃ヶ池分岐」を曲がらずに将棋頭山方面に進むと新田次郎の小説の舞台となった「聖職の碑」が見られます。

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コース4.三ノ沢岳コース  中央アルプスの単独峰を登る中・上級コース (所要 5H45M)

三ノ沢岳は、中央アルプス唯一の単独峰として知られ、訪れる人がそれほど多くなく、千畳敷から木曽駒ヶ岳へと続く登山者の賑わいを離れて、静かに登山を楽しめるルートです。

また、お花畑が広大で、高山植物が咲き乱れる様は、中央アルプス一とされています。

木曽駒ヶ岳へと登頂するルートから離れて登ってみるのもいいのではないでしょうか。


ルートは以下の通りです。


千畳敷駅2,640m~(50M)~極楽平~(15M)~三ノ沢分岐2,889m~(2H)~三ノ沢岳2,847m (登り 3H5M)

三ノ沢岳2,847m~(2H)~三ノ沢分岐2,889m~(10M)~極楽平~(30M)~千畳敷駅2,640m (下り 2H40M)

千畳敷駅から極楽平までの登りは、たくさんの花が咲き乱れる道です。
危険個所はなく、比較的きつくない登りです。


三ノ沢岳は0:00~4:00まで。

三ノ沢分岐から三ノ沢岳まではとても長い行程でです。
途中、岩場が少しあり、また、アップダウンの高低差が200mありますので、尾根筋を歩きますが、意外と体力を使います。

頂上直下にも広いお花場畑 があり、これを見るだけでも満足できることでしょう。

午後はガスに覆われることが多く、雷が発生することもあり、途中に避難小屋が無いため、なるべくお昼までに行程を終えましょう。
早朝の出発がベストです。

コース5.上級者向き 北御所登山道 麓から登る木曽駒ヶ岳  (1泊2日 所要 往復11H25M)


ルートは以下の通りです。


黒川平920m~(1H30M)~北御所登山口~(1H20M)~蛇腹沢登山口~(1H)~清水平~(50M)~うどんや峠~(1H20M)~六合目小屋場2,440m~(1H20M)~七合目2,630m~(1H20M)~伊那前岳2,883m~(15M)~乗越浄土2,858m~(10M)~宝剣山荘 ~(30M)~駒ヶ岳頂上山荘~(20M)~木曽駒ヶ岳山頂 2, 956m~(5M)~駒ヶ岳頂上山荘(泊) (登り 計9H55M)

駒ヶ岳頂上山荘~(20M)~木曽駒ヶ岳山頂 2, 956m~(5M)~駒ヶ岳頂上山荘~(35M)~乗越浄土 2、858m~(20M)~八丁坂分岐~(10M)~剣ヶ池 ~(20M)~千畳敷駅2,640m (下り 1H30M)

麓の黒川平にある駐車場から、北御所登山口を経由して、木曽駒ヶ岳に登るコースです。
標高差が大きく、長時間の登山となりますので、上級者向けです。
登山者が少ないコースですので、静かさの中で山を歩きたい人に向いています。
駐車料金は、菅の台バスセンター駐車場と同じで、1日600円です。

黒川平から北御所登山口までは、バス専用の登山道を歩きます。
道幅が狭く、頻繁にシャトルバスが行き来しますので、注意が必要です。
この区間は、菅の台バス停からのシャトルバスを利用して、北御所登山口で下車して登り始めることも可能です。その場合、所要時間20分、580円です。

北御所登山口から蛇腹登山口までは、未舗装の林道があります。急な道を登りますので、頑張りましょう。

蛇腹登山口からは、山道です。
清水平は開けた平らな場所です。水場があります。

宝剣山荘まで、危険個所はありませんが、うどんや峠に着くまでは、急な稜線を登っていきますので、体力勝負です。

うどんや峠の名前の由来は、大正時代にここが登山者の休み処で、ナナカマドの老木に、「お休み処、ちょっと一杯ウドン・ソバあります」という落書きがあったからとされています。
また、峠の道がくねくねとうどんのように曲がりくねっていたからともされています。

七合目に近づくと、森林限界を超え、眺望が開けるようになります。
北アルプスや南アルプス、空木岳といった山々が見られるようになります。

森林限界を超えると岩のごつごつした道が続きます。

伊那前岳にくると、目の前に千畳敷カールとロープーウェイ千畳敷駅をみることができます。そして、たくさんの登山者が駅から出てくるのが見えるでしょう。

伊那前岳はなだらかなピークで、前後の道はとても歩きやすいです。

乗越浄土で、たくさんの登山者と合流します。
乗越浄土を過ぎ、宝剣山荘に着くと、前述のコース2と同じですので、コース2を参照ください。

翌日は、朝早く木曽駒ヶ岳頂上に登り御来光を見てから下山します。

行きと違って、下りは駒ケ岳ロープウェイを使い、下山後は駒ケ根高原の温泉に入ったり、すずらんソフトクリームを食べたり、ウィスキー工場を見学したりといった観光を楽しみましょう。

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コース6.クラシカル 小黒川渓谷上流から登る最も古くからあるコース 中・上級者向け (1泊2日)

ルートは以下の通りです。

(一日目)


桂小場1,268m~(70M)~野田場1,760m~(20M)~横山道分岐1,880m~(10M)~白川分岐1,935m~(20M)~大樽小屋2.070m~(10M)~胸突八丁(信大コース分岐)2,145m~(40M)~津嶋神社2,420m~(20M)~胸突の頭2,580m~(25M)~水場~(1M)~西駒山荘(泊)2,685m (3H40M)



このコースは、千畳敷にロープウェイができて便利な登山が出来る前には良く利用されてきました。3時間40分を見積もっていますが、健脚の登山者なら2時間30分ほどで着いてしまいます。

特に危険な個所もなく、歩きやすい道が続きます。

桂小場の登山口は信州大学農学部の宿舎の100mほど先にあり、東屋と20台ほどの駐車スペース、仮設トイレがあります。中央道伊那ICからは、小黒川渓谷キャンプ場を経由して、車で20分ほどで着きます。

東屋に入山届を提出してスタートです。

野田場では、水場とベンチがありますので、水を補給しましょう。

大樽小屋まで歩きやすい登山道が続きます。大樽小屋には携帯トイレブースがあります。

大樽小屋を超え、胸突八丁から胸突の頭までは、名前の通り、急な登りです。

津嶋神社は、案内板がありますが、祠などは一切ありません。

宿泊は西駒山荘です。シーズンが終わった冬期には、トイレが使えませんが、石室が解放され、利用できます。

(二日目)


西駒山荘~(30M)~濃ヶ池分岐~(55M)~馬の背分岐~(15M)~木曽駒ヶ岳山頂2,956m (登り 計1H40M)

木曽駒ヶ岳山頂2,956m~(10M)~(木曽駒ヶ岳)頂上山荘~(50M)~宝剣山荘~(20M)~駒飼の池~(35M)~濃ヶ池~(20M)~濃ヶ池分岐~(30M)~西駒山荘~(25M)~胸突の頭~(10M)~津嶋神社2,420m~(20M)~胸突八丁(信大コース分岐)2,145m~(5M)~大樽小屋2,070m~(15M)~白川分岐1,935m~(10M)~横山道分岐1,880m~(10M)~野田場1, 760m~(50M)~桂小場1, 268m (下り 計5H10M)



西駒山荘は森林限界にあたり、ここを過ぎると開けた登山道が続きます。

伊那前岳、宝剣岳、木曽駒ヶ岳などを眺めながら稜線を気持ちよく歩くことができます。

木曽駒ヶ岳山頂に着いたら、元来た道を戻るのではなく、ちょっと回り道をして、(木曽駒ヶ岳)頂上山荘方面へ下山し、宝剣山荘を経由して、2つの池(駒飼の池、濃ヶ池)を回ってみましょう。お花畑を歩くのです。

濃ヶ池を過ぎ、徐々にゆるーく濃ヶ池分岐まで登っていきます。そこで稜線に復帰し、来た道を下山です。

コース7.福島Aコース 人の少ない静かな森の中を進む、中級コース (往復13H)

登山口へのアクセスが不便で、AコースよりもBコースの方がよく利用されますが、静かな森の中を登山できるため、ベテランの登山者に好まれているコースです。
行程が非常に長いため、山小屋泊となる1泊2日が一般的です。


ルートは以下の通りです。


キビオ峠登山口1215m~(4H40M)~木曽駒ヶ岳七合目避難小屋~(40M)~八合目水場~(1H)~玉乃窪山荘~(20M)~木曽駒ヶ岳頂上木曽小屋~(10M)~木曽駒ヶ岳2,956m (登り 計6H50M)

木曽駒ヶ岳2,956m ~(10M)~木曽駒ヶ岳頂上木曽小屋~(20M)~玉乃窪山荘~(50M)~八合目水場~(35M)~木曽駒ヶ岳七合目避難小屋~(4H10M)~キビオ峠登山口1215m (下り 計6H5M)

出発点のキビオ峠登山口へ、もし公共交通機関をご利用の場合、木曽町幹線バス(コミュニティバス)・木曽駒高原線の大原上バス停で下車し、キビオ峠登山口まで約2.5㎞、40分程登ってください。当HPに掲載している地図もご確認ください。
キビオ峠には10台分の駐車場もあります。

人は少ないコースですが、踏み跡はしっかりしています。

登山口からスタートしてしばらくすると木曽見台に寄れますが、それほど眺望がいいわけではありません。

途中の赤林山は頂上に登らずに巻きますが、倒れた木などに気を付けましょう。

木曽駒ヶ岳七合目避難小屋は、小さな山小屋ですが綺麗に利用されています。
薪ストーブがあり、暖を取ることが出来ますし、冬季でもトイレが使えます(協力金を納めてください)。

木曽駒ヶ岳七合目避難小屋からは福島Bコースと合流します。
Bコースの原稿もご参考にされてください。

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コース8.福島Bコース 木曽谷側の木曽福島から登る長距離コース (往復 計9H50M)


ルートは以下の通りです。


福島Bコース登山口(コガラ登山口)1340m~(5M)~福島Bコース・茶臼山分岐~(40M)~幸ノ川渡渉地点~(2H20M)~木曽駒ヶ岳七合目避難小屋~(40M)~八合目水場~(1H)~玉乃窪山荘~(20M)~木曽駒ヶ岳頂上木曽小屋~(10M)~木曽駒ヶ岳山頂2,956m (登り 計5H15M)

木曽駒ヶ岳山頂2,956m ~(10M)~木曽駒ヶ岳頂上木曽小屋~(20M)~玉乃窪山荘~(50M)~八合目水場~(35M)~木曽駒ヶ岳七合目避難小屋~(2H)~幸ノ川渡渉地点~(35M)~福島Bコース・茶臼山分岐~(5M)~福島Bコース登山口(コガラ登山口) (下り 計4H35M)

福島Bコースは、中山道の宿場町が軒を連ねる木曽谷側から、木曽駒ヶ岳に登るコースです。

Aコースでの説明でも触れましたが、木曽駒ヶ岳七合目避難小屋には、薪ストーブがあり、暖を取ったり、冬季でもトイレが使えます(協力金を納めてください) 。

7合目避難小屋から8合目の水場までは、道幅が狭く、ハシゴもありますので、疲労にも注意して通過してください。

長丁場ですので、木曽駒ヶ岳頂上山荘での山小屋泊をしても構いません。

コース9.上松(あげまつ)Aコース 要体力 岐阜県木曽谷側、上松から登る中・上級コース (往復10H~1泊2日)

一気に標高を上げる、きついコースなので、体力を要します。中・上級者向けです。


ルートは以下の通りです。


上松(あげまつ)Aコース登山口1250m~(30M)~敬神ノ滝小屋~(90M)~金懸小屋~(3H)~玉乃窪山荘~(20M)~頂上木曽小屋~(5M)~木曽駒ヶ岳山頂2,956m (登り 計5H25M)

木曽駒ヶ岳山頂2,956m~(5M)~頂上木曽小屋~(15M)~玉乃窪山荘~(15M)~木曽前岳~(2H)~金懸小屋~(1H)~敬神ノ滝小屋~(25M)~上松(あげまつ)Aコース登山口1250m (下り 計4H)

登山道は全体的によく整備されており、心配いりません。上松Bコースは非常に迷いやすいコースですが、Aコースは、整備されているうえに登山者が少なく、静かな山歩きが出来ると言ってよいでしょう。

敬神ノ滝小屋をしばらくすぎると徐々に急斜面となり、頂上まで延々と、等高線の密な斜面を登ります。他のコースと比べて地図上の距離は短く見えますが、その分、急と考えてください。

木曽前岳で上松Bコースに、玉乃窪山荘までくれば、福島A・Bコースと合流します。

コース10.上松(あげまつ)Bコース 困難を極める登山ルート 上級者向け (1泊2日)

あまり利用者がいないため、途中で道が良くわからなくなったり、リボンが見つかりづらかったりと言ったことがある、上級者コースです。


ルートは以下の通りです。


木曽駒荘 ・上松Bコース登山口~(4H40M)~麦草岳~(2H20M)~木曽前岳~(20M)~玉乃窪山荘~(20M)~頂上木曽小屋~(5M)~木曽駒ヶ岳山頂2,956m (登り 計7H45M)

木曽駒ヶ岳山頂2,956m ~(40M)~木曽前岳~(2H20M)~麦草岳~(4H)~木曽駒荘 ・上松Bコース登山口 (下り 計7H)

利用者が少ないということもあり、登山道がよく整備されていないため、途中で藪こぎを強いられたり、滑りやすい橋があったり、目印のリボンが見つけづらくて迷ってしまって時間をロスしたり、熊に出会ったり、、、といったことを、多くの登山者が経験しています。

また、麦草岳から牙岩までたどり着くのはとても大変です。
急勾配で、両側が切り立っており、足場が狭く、足元が草薮でよく見えません。
高所恐怖症の方は、途中で足がすくんで動けなくなり、進むことも戻ることもできなくなる可能性があります。

安全に登山することは難しいと考えてください。

このルートをチャレンジする場合には、経験者が、時間と体力に余裕を持っている場合に限りましょう。

木曽前岳までこれば上松Aコースに、玉乃窪山荘までくれば、福島A・Bコースと合流します。

コース11.木曽駒ヶ岳~宝剣岳~空木(うつぎ)岳 天空の稜線を縦走する上級コース (1泊2日~2泊3日)

駒ヶ岳山頂から宝剣岳を経て南の空木岳方面に縦走します。1泊2日の経験豊富な上級者向きコースです。


ルートは以下の通りです。


(1日目)
ロープウェイ千畳敷駅2,640m~(50M)~乗越浄土~(10M)~宝剣山荘~(30M)~駒ヶ岳頂上山荘~(20M)~木曽駒ヶ岳山頂 2, 956m~(40M)~宝剣山荘~(30M)~宝剣岳2,913m~(1H)~三ノ沢分岐~(10M)~極楽平~(50M)~島田娘2,858m~(40M)~濁沢大峰2,724m~(1H30M)~檜尾岳2,728m~(10M)~檜尾避難小屋2,680m(泊) (計 7H40M) (計 7H40M)

(2日目)
檜尾避難小屋2,680m~(10M)~檜尾岳2,728m~(1H50M)~熊沢岳2,778m~(1H50M)~東川岳2,671m~(20M)~木曽殿山荘2,587m~(1H20M)~空木岳2,864m~(10M)~駒峰ヒュッテ~(30M)~駒石(駒石山) ~(20M)~空木平カール分岐点~(1H10M)~小地獄~(10M)~大地獄~(30M)~尻無~(30M)~池山小屋~(1H20M)~空木岳登山道入り口~(1H10M)~菅ノ台バスセンター860m (計 11H20M)

1泊2日でのコース設定となっていますが、2日目がかなりきついスケジュールとなっていますので、2泊3日を確保し、2泊目を駒峰ヒュッテで泊まり、気持ちに余裕をもって登山をすることをお勧めします。

木曽駒ヶ岳から空木岳まで、長めの良い中央アルプスの稜線をひたすら歩くコースです。
北アルプスや南アルプス、富士山や御嶽山など、周辺の様々な山々を眺めながら歩ける天空の回廊ですが、その分、タフなコースとなっています。

宿泊する檜尾岳避難小屋は12名定員の小さな山小屋です。
小屋に入りきれない場合、外にキャンプ指定地があり、テントを張っている登山者もいます。
トイレがあり、水場は5分くらい歩いたところにありますが、水量に乏しいです。給水に時間がかかることを覚悟しましょう。

木曽殿山荘にはトイレがあり(協力金200円)、カップ麺とソフトドリンクやアルコール類を購入できます。
木曽殿山荘から空木岳は、クサリ場のある岩場です、気を抜かないで進みましょう。

空木岳(昔は前駒ヶ岳と呼ばれていました)は百名山の一つで、周囲の山々より頭一つ抜けて高いため非常に眺めがよく、たくさんの登山者を惹きつけています。南アルプス方面では、塩見岳の向こうに富士山を眺めることもできます。

空木岳を過ぎてから下山する道は、急な坂で、疲労もあり、ふくらはぎや太ももにかなり負担が来ます。菅の台バスセンターまで、2,000mを下りますので、それなりに覚悟をしましょう。

4.山麓の楽しみ 温泉、グルメ、ホテルや遊びなど

駒ヶ岳の麓の「駒ケ根高原」には素敵な温泉やホテル、レストランや地ビール工場などがあります。

これらの内容は、「天竜川漁協 太田切川の釣り」の中にまとめましたので、ご覧ください。

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