富山といえば常備薬?控除対象?必要?置き薬のあれこれをご紹介
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最終更新日:2017/02/19
生活(Life)
家庭の常備薬と言えば、「富山の置き薬」。
いつの間にか頭に刷り込まれていますが、常備薬と富山県はどういう関係なのでしょうか。
1.富山県と置き薬の関係は?
実は置き薬は富山県の専売特許ではありません。
各地に置き薬の会社があり、奈良県の「増田製薬」や富山県の「布亀」、テレビで有名な富士薬品は埼玉県です。
昔から、開発された薬がその地域の家庭の常備薬として置かれていたようですが、それをシステム化したのが富山十万石藩主、前田正甫です。
1700年前後には、富山城下の薬種商に調合させた薬を諸国で行商していました。
この置き薬の会社は、大きく二つに分かれます。
自社で製品を製造している会社と売るだけの会社です。
富士薬品や増田製薬は製造もおこなっていますが、多くは販売するだけの「配置薬事業」です。
2.「配置薬事業」ってどんなもの?
置き薬に興味はあっても、二の足を踏んでしまう理由の一つが1回使用しただけで全部買い取りになるという形態。
実は、配置薬事業は医薬品を開封して、一部だけ販売するということが法律で禁止されているからなんです(医薬品医療機器等法)。
そこで企業側は市販品より1箱の量を減らすなどして対応しています。
配置薬事業には細かい規制があります。
・経年劣化しにくいものでないと販売してはならない
・配置員の氏名・住所・配置区域などを都道府県知事に届け出なくてはならない
・配置業は配置以外の方法で販売をしてはならない
などです。
ただ、昔からある業態なので、法律のほうが後手に回ってしまいます。
配置員は薬剤師でなくても良いため、無資格で医薬品を売ってよいのか、といった問題やクーリングオフ対象外のため、契約後のトラブルが起きやすいのです。
こうした問題を受け、2006年に「日本置き薬協会」が発足。
販売員の教育問題や法律改正などに取り組んでいます。
3.置き薬は医療費控除の対象になる?
確定申告の時期になると悩むのが、「置き薬は医療費控除の対象か」ということです。
残念ながら、なりません。
というのは、所得税法施行令207条で決められていて、控除を受けるには「治療又は療養に必要な医薬品の購入」と法律で決められているからです。
置き薬は予防のためという位置づけですから、認められないのです。
ただ、具合が悪くなった時に、病院に行く前に置き薬を取った場合はどうか、など微妙な問題もあります。
これは、税務署の担当の判断になるようです。
4.結局、置き薬はお得?損?
箱を開けてしまえば全額買い取りという所が殆どなので、1度しか使わなかった場合、もったいないですね。
価格は、市販品とは量が違うので一概には言えませんが、弱冠高めなことが多いようです。
ただ、病院や薬局に行けない時もありますし必要な薬が自宅に必ずあるとは限りません。
そう考えると、安心料として頼んでみても良いかもしれませんね。
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