スウェーデン王室のヴィクトリア王女 愛を貫き反対された結婚にたどり着く

公開日: : 最終更新日:2018/03/17 スウェーデン(Sweden), 北欧(North Europe), 恋愛(Love)

スウェーデン国王であるカール16世グスタフ国王とシルビア王妃の間には、3人の子どもがいます。
長女 ヴィクトリア王女、長男 カール・フィリップ王子、そして次女のマデレーン王女です。

今回はこの3人の殿下のうち、ヴィクトリア王女とその夫ダニエル王子について、真剣交際を意識し始めたかもしれない来日時のインタビューなどをご紹介したいと思います。

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1.ヴィクトリア王女 次期国王

長女のヴィクトリア王女(Victoria Ingrid Alice Désirée, Crown Princess of Sweden)は、1977年7月14日生まれ。
彼女は、現在王位継承第一位であり、スウェーデン王国の皇太子となっています。

スウェーデンの法律では、これまでは男子にしか王位継承が認められていませんでしたが、1980年の王位継承法の改正により、性別ではなく、出生順により王位継承の順番が決まるという内容に変わりました。
そのため、現在では、ヴィクトリア王女が次の国王になるとされています。

ヴィクトリア王女にはカール・フィリップ王子という弟が一人いますが、彼の王位継承は第四位とされています。なぜなら、ヴィクトリア王女には二人の子どもがおり、長女が王位継承第二位、そして長男が第三位となるため、弟のカール・フィリップ王子は第四位になるというわけなのです。

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とても活動的な女性です

海外留学経験があり、フランスやアメリカで学んでいたこともありました。また、陸軍での軍事訓練をうけたり、歩兵連隊過程を修了したり、とその活動エリアはとても広いことで有名です。

女性しかも王室の人が軍隊に?!とびっくりしますが、彼女の活動の写真は一般に公開されました。
ヴィクトリア王女は強い人、というイメージは、もしかしたらここから来ているのかもしれません。

もちろん世界中を飛び回り、幅広い活躍をされていることもエネルギッシュでパワフルな彼女の魅力を作り上げています。日本にも二回、来日しています。

現在では、皇太子として各国からの訪問客を招待して行う公式晩さん会や、ノーベル賞の授与式への出席など、多くの公務をこなしています。

ノーベル賞晩餐会の場で、日本人受賞者は彼女の近くに座ることが多く、その姿をテレビで目にした人も多いと思います。

2009年2月24日にダニエル・ベストリング氏と婚約し、翌2010年6月19日に挙式をしました。

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公表を厭わない

ヴィクトリア王女は、父親であるスウェーデン国王カール16世グスタフ、そして弟のカール・フィリップ王子と同じく、ディスレクシア(Dyslexia)を持っています。国王と子どもたちがディスレクシアであることについては、シルビア王妃がテレビのインタビューで正式にこれを認めています。

ディスレクシアは学習障害の一つとされており、遺伝性とも考えられているのですが、このことを隠さずに公表したことは、スウェーデンというお国柄を象徴しているとも感じられます。

福祉が行き届いており、障害がある人も無い人も、皆が幸せに暮らせるスウェーデン。王室も国民と同じである、という隔たりの無さを、公表という形に感じます。

また、ヴィクトリア王女は過去に拒食症も患ったことがありました。

これを克服し、その後体力回復の為にと通ったスポーツジムで、ダニエルと知り合いました。ダニエルは担当トレーナーだったのです。

その後、ヴィクトリアは、ダニエルと婚約、結婚しました。

スウェーデン国王はスポーツ好きで知られています。

オリンピックが縁で知り合ったカール16世グスタフ国王とシルビア王妃。長女のヴィクトリア王女も場所はジムでしたが、スポーツを介して伴侶と巡り合っています。

拒食症という過去があったのは事実ですが、親子してスポーツが縁で結婚相手に巡り合っているなんて、やはりこれは運命なのでしょうね。

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2.ダニエル・ウェストリング王子

ヴィクトリア王女の夫となったダニエル王子(Prins Daniel Westling)は、1973年9月15日生まれ。この日付を見て「あれ?!」と思ったかたもいるでしょう。

そうなのです。この日は、カール16世グスタフ国王の即位日だったのです!
ダニエル王子にしてみたらスウェーデン国王は義理の父親。これまたなんとまあ、運命を感じてしまいます!

ダニエル王子はスポーツジムを運営する事業家ではあったのですが、なんせ一般人でしたので、当初国王は二人の交際を認めませんでした。ヴィクトリア王女と父は口を利かないという冷戦状態が続いていたのです。同じように、国民の多くも、反対派が多数でした。

ヴィクトリア王女との交際が新聞で報道された後も、ダニエル王子はメディアにさらされることを嫌がりました。一度は赤信号を渡っているところを撮られることもありましたが、これは彼が、追いかけてくるカメラを避けるためだったと言われています。

思い返してみれば、スウェーデン国王とシルビア王妃との結婚も、当初は反対派が多かったのです。ここも親子して同じ道を歩いているのですね。

しかし、国王自身は自らの結婚に対して国民の反対を受けていたのですから、娘の結婚は喜んであげればよかったのに、と思うのですが、ここは娘を思う父の立場なわけなので、そう簡単にはいかなかったのでしょうね。

2004年12月、テレビで「ヴィクトリア王女の3日間」という番組が放送されました。この中で彼女はこう語りました。

「アンフェアなことがたくさん書かれている。これらは憶測であることは、私は頭で分かっています。いつの日か、正しいことが書かれることになるでしょう」

どこの国でもそうですが、週刊誌には様々なことが書かれるわけです。王室も例外ではありません。スウェーデンでも王室ゴシップは、記事のネタになってしまうのです。

そして彼女はこうも言っています。

「しあわせが一番大切。今の時代、生まれ育ちや血筋は関係ない。大切なのは、一緒に住むべき二人が、そうすることなのです」

彼女は、もし二人が幸せや安らぎを感じていないのならば、より良くしていくための努力が必要だ、とも言いました。

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来日がきっかけで真剣交際を決心?

2005年にヴィクトリア王女が愛知万博に出席するために来日した時、日本の新聞社からインタビューを受けました。記者は、王家が一般人と結婚することについての話題を出しました。それに対してのヴィクトリア王女の答えはこうでした。

「スウェーデン人にとっての今どきの一般的な考えは、誰か好きな人と結婚することであって、生い立ちは関係ないということです」

この時、交際していたダニエル・ウェストリング王子の名前は言わなかったものの、「私の人生には大切な人がいる」ということを認めたのでした。しかし、結婚はこの時点で、彼女の中にはまだなかったようです。

ダニエル王子のその後

ダニエル王子はその後、7年もの歳月をかけて、スウェーデン王室の一員に相応しい教養を身につけるべく、努力したのでした。立ち居振る舞いに始まり、様々なマナー、3か国語を操る語学力、歴史の知識、そして公務などを学び続けていったのです。

そしてとうとう2009年2月24日、晴れて二人は結婚しました。現在では、ダニエル王子も王室の一員として、数多くの公務をこなしています。

3.まとめ

運命の相手と巡り合うことは誰もが夢見ることですが、王室もそうなのかもしれません。

父カール16世グスタフ国王と母シルビア王妃の出会い、そして長女ヴィクトリア王女と夫ダニエル王子との出会い。最初は反対されても、その後はどちらも国民に受け入れられ、愛されています。

その昔、シルビア王妃が努力を惜しまなかったように、今度はダニエル王子も同じように努力をし、ロイヤルファミリーの一員になりました。

すぐに答えを求めず、長い目で温かく見守り、多様な価値観を受け入れることに寛容なスウェーデンというお国柄が、王室からも感じられます。

引き続き、長男と次女についてご紹介します。

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