スウェーデンへの移住　仕事を見つけ、居住許可と労働許可を申請・取得するまで

北欧インテリアに囲まれ、おしゃれな部屋に暮らす。外に一歩足を踏み出せば、豊かな緑やこれまた北欧デザインに溢れた街が広がっている。

スウェーデンに住みたいな。
北欧人気の高まり、そしてグローバル社会の到来とともに、こう思う人が増えてきました。

しかし、移住するとなるとさまざまな準備が必要です。
今回は、スウェーデンで仕事を見つけ、移住のための手続きをする、現在日本に住んでいる日本国籍の人、というケースで紹介をしていきます。

１．移住とは

移住。
最近よく耳にする言葉です。

一か所に住み続けるだけが人生じゃない。人生のあるポイントで、今自分が住んでいるところを離れ、新しい土地を探し、そこに住む。

これが移住です。

日本人がスウェーデンを旅行する場合、３か月間はビザなしで国内を回ることができます。パスポートがあれば良いのです。

しかし、３か月を超える場合は、居住許可を取らなければいけません。

２．居住許可を取るための理由

居住許可を申請、取得するためには、居住するためのきちんとした理由が無ければいけません。「何のために３か月以上滞在する必要があるのか」が明確でないと、申請ができないのです。

居住許可申請の目的は、
１．労働および研究などを行う為（居住許可＋労働許可）
２．スウェーデン永住権を持っている人との結婚もしくは同棲、一緒に住む為
３．留学するため

があります。

これらの目的の為に、居住許可を申請するのです。

３．申請のおおまかな流れ

上記１、２、そして３はそれぞれ目的が異なっていますので、申請に関しての手続きがそれぞれ異なってきます。しかし、申請それ自体に関して言えば、大きな流れは同じです。

申請をする→申請費用を支払う→審査を受ける→結果を待つ→入国

申請は日本で、出国前に行わなければなりません。
スウェーデン移民庁に対し、オンラインで行うことができるのでとても便利です。

もちろん、スウェーデン大使館あてに書面での申請もできますが、審査にかかる時間が書面よりもオンラインの方が早いです。

また、必要書類も申請の目的によって変わってきますので、準備期間もそれぞれです。

４．具体的な流れ　「労働および研究などを行う為」

スウェーデンで働くためには、会社の労働許可がなければいけません。これは、世界中の他の国でも同じこと。もちろん日本もそうです。

働く、といってもさまざまな方法があります。会社に属して労働をすることもそうですし、スウェーデン独特の労働としては、「ベリー　ピッカーズ」と言うものがあります。これは、ブルーベリーなどを摘み取る作業を行う労働を言います。

スウェーデンの夏は日照時間が非常に長く、北部に行けば行くほど夜の時間が短くなります。白夜や沈まぬ太陽などと言われています。

北欧のブルーベリーは非常に有名で人気があり、日本でも「目に良い。北欧産のブルーベリー！」などと言うＣＭを見たことがあるでしょう。夏のブルーベリー生産量は非常に多いため、多くの人手を要します。これが、ベリー　ピッカーズなのです。

他には、オペアというものもあります。
これは、ホームステイをしながら、ベビーシッターやホームヘルパーとして労働をする滞在内容です。スウェーデンでは、１８歳から３０歳までの人がこのオペアとして働くことができます。週の労働時間なども決められています。

労働と一言で言っても、研究者、アスリート、コーチ、そして個人事業主などもこちらの部類に入ります。

以下がスウェーデン移民庁に対してのオンライン申請の流れです。

１：労働許可を取るために、スウェーデン企業からの募集に応募し、オファーを得る

この場合、スウェーデン企業は、１０日間以上、人材募集広告を出さなければいけません。応募に十分な期間公募して、公平に人材を募集しているという形を取っています。

自分の氏名、生年月日、国籍、学歴、経歴などを企業に伝え応募します。
そして相手方の企業から晴れてオファーを受けたら、移住申請手続きに進むのです。

２：企業が、応募者のEメールに、雇用条件や労働許可に関する申し込みの手順を返信してくる

雇用期間などをきちんと確認しましょう！

３：スウェーデン移民庁に必要書類を送付する

家族で移住する予定の場合は、この時に家族全員分も同時に申請を行います。

パスポートのコピーなど、必要書類をスキャンして送付します。Eメールで行えます。

必要書類は、人によって異なりますので、要確認です。

４：申請費用を支払い、申請を完了させる。

支払いには、クレジットカードが必要です。申請が完了すると、その旨が本人と企業両方に通知されます。

５：スウェーデン移民庁が審査をする

記入内容に不備が無く、書類もきちんと提出されている場合は、審査時間は短いと言われています。人によっては、追加の確認をされることがあります。

６：Eメールで、本人と企業に結果が届きます！

労働許可に加え、３か月以上の滞在の時は、居住許可がでます
申請をしてからスウェーデンに入国することが重要です。

５．以前の移住システムとの違い

以前は、居住許可が出た後に、東京にあるスウェーデン大使館に出向いて、居住許可証をパスポートにもらわなければいけませんでした。

しかし、現在では、出国前に日本国内で申請を行い、居住許可が出れば、パスポートだけで入国ができるようになりました。通常の観光旅行と同じような感覚で入国ができるようになったのです。

入国後は、速やかに最寄りのスウェーデン移民庁へ行き、写真、指紋、署名を登録する必要があります。そして、ついに居住許可カードが発給されるという流れになりました。

６．まとめ

今回は、労働を目的としてスウェーデンに移住する場合についてお話ししました。
労働の種類よって申請フォームや申請に必要な書類などが異なってきますが、おおまかな流れは上記に述べたものとなります。

併せて、その他の目的である
２．スウェーデン永住権を持っている人との結婚もしくは同棲、一緒に住む為
３．留学するため

についてもご紹介しますので、ご一読ください。